木の上にいる、ももんがのももちゃんは、地面を歩く熊さんを発見しました。

ももんがのももちゃんは、サッと木の上から飛び降り、上手い事熊さんの背中に乗っかることが出来ました。

「こらモモンガ！俺の背に勝手に乗ってんじゃね！」

と言われはしましたが、お腹の空いていない熊さんは、とても優しいのです。

優しいバージョンの熊さんは、のっしのっしと森を歩きました。

熊さんは、森の中で最強です。

ももんがは、森の中で最弱です。

だから熊さんの背に乗ると、とてもテンションが上がります。

熊さんの背中に乗っていると、猛禽さんも蛇さんも近づけません。

ももんがのももちゃんは最強の動物になった気分です。

ももちゃんは、空を飛ぶ猛禽さんや、森にいる蛇さんに、手を振りました。

「ひゃはははは、めちゃ楽しい」

楽しい気分のももちゃんがふと熊さんの背中を見ると、チャックの様な物がありました。好奇心いっぱいのももちゃんがチャックを下におろすと、人間が来ている服の様な物が見えました。

ももちゃんは、勘の良い女の子です。

何事もなかったかのように、チャックを元に戻しました。

世の中には、色んな事情があるのです。

完

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