第0076話 青紫髪の女性戦士
「
「待てっ!ノアハ!烈火の壁は使うなっ!」
「えっ!?……は、はいっ!では、どうすれば!?」
「俺がやる!
ダンジョンに戻り、第8階層へと入るとそこで、予想だにしなかった光景を見ることになったのだ!……カニだ!巨大なカニ型の魔物がうじゃうじゃいる!?
その場所はレッドドラゴンたちがいたエリアだ。
彼等がいなくなったことを良いことに、カニたちは湖から
マップで確認するとおおよそ2000匹はいるっ!
それを見るや
なぜノアハを止めたかだって?ふっふっふっ!それは!相手がカニだからだ!
見るからに
「ふぅ。良かった」
「ん?ディープレッド、良かったって……なにが?」
「す、すみません。つい心の声が
「心の声が?ヤツらに火属性の攻撃はマズいのか?攻撃を放った方に大ダメージが返ってくるとか?何かあるのか?」
「い、いえ。そ、そうではなくて……お恥ずかしい限りなのですが……このカニは焼いて食べるととても……とても
砂漠での練習を見たのですが、ノアハさんの『烈火の壁』で攻撃すれば、恐らくカニたちは
上様がお止めになったのでつい……思わず『良かった』という言葉が口から出てしまいました。も、申し訳ございませんでした」
「おっ!やっぱりそうか!?あいつらは
いやぁ~俺の思った通りだ。はははははっ!」
「え?も、もしかして……上様も美味しそうだから、ノアハさんの攻撃をお止めになったとか?」
「おうよ!その通りだ!
俺もさあ、もったいねぇっと思ったんだよ。はははっ!」
「あ・は・は・は・は……」
ディープレッドは力なく笑う……
他のメンバーたちは1名を除いて皆、おでこに手を当てて
他のハニーたちとは異なる反応を見せていた残りの1名が目を輝かせてこちらに向かってくる……ウェルリだ!
「ねぇねぇ、ダーリン。あれって
ウェルリの口からよだれが出ているんじゃないかと思わず
彼女はカニが食べたくてしようがないといった
「食べたことはねぇが…多分な。ディープレッドは美味いって言っているし、期待できるんじゃねぇのかな?」
「はい。
「な?ウェルリ」
「うぃっす!……でも、どうやって焼くんすか?デカいっすよ?」
「私たちはカニを両手で持って火炎放射で両面からじっくり焼きました。
あ、もちろん本来のドラゴンの姿で……ですが。相手は大きいですからね。
焼いていますとちょっと
ちょうど昼時だしなぁ。腹が空く時間帯だからな。
もともとこの階層をちょっとだけ
「火炎放射レベルの炎が必要なのかぁ……それくらいの威力となると、最大出力のファイヤーウォールであればちょうど良さそうだな。一気に焼けるかな?」
ふぅ、どうもこのファイヤーウォールって言葉には違和感があるんだよなぁ。
この世界では炎の壁という意味になるようだが、地球では一般的な言葉としては防火壁って意味だったからというのもあるし……
それに俺は日本人だった頃の職業柄、システム用語というかネットワーク用語の方の意味を最初に思い浮かべちゃうんだよなぁ。やっぱりどうしてもそっちの方がピンと来る。 まあ、慣れるしかないんだけど。なんか気持ち悪いなぁ……。
とにかく……まず実験だ!試しに焼いてみよう!
一番手前にいた体長2mほどの大きさのカニをターゲットに指定する。
カニは5Gの重力場で現在は動けないが、
だから、念のために7Gの重力場で押さえつけてから……
「最大
ゴォォォォォォォォォォーーッ!
高さ3m、幅3mほどのファイヤーウォールがゆっくりとカニの手前から向こう側へと移動すると、あたりにあの
途中でカニが暴れて逃げ出すようなこともなかったし、カニを押さえつけておく重力場の強さも7Gでよさそうだな。
しかし……いい匂いだ! う~ん、たまらん!
「ディープレッド、悪ぃが焼き具合を確かめてくんねぇかな?」
「はいっ!喜んで!……あのう、食べても?」
「ああ。いいぜ!味も確かめてみてくれ!」
「はいっ!」
ディープレッドはドラゴン本来の姿になり、カニをむき出した。
ふんどしを取り去り、
バキッ……ボキッ……んぐっ、んぐっ……
その二つに分かれたカニの半身を、それぞれ
慣れた手つきだ。動きに無駄がない上に速い。この子は相当なカニ好きだな。
ディープレッドの顔が美味しさにほころんでいる。
「ん~~んっ!美味しいぃ~っ!上様!最高の焼き具合ですっ!」
ああ……見ているだけでよだれが出てきそうだ。
しかし、それにしても美味しそうに食べるよなぁ。く~、早く食べたいなぁ。
焼き蟹なら……マイルドな
「そうか、美味いか!良かった!ファイヤーウォールでうまく焼けそうだな!」
しかし、おおよそ2000匹かぁ~、結構な数だな。一匹の大きさもデカいし、かなりの量になるよな。何人前に相当するのかな?
これだけあれば神都のハニーたちや神殿関係者にも食べさせてあげられるな。
あっ、そうだ。震災に
全然
◇◇◇◇◇◇◇
昼食はみんなで
一人前あたり
「ふぅ~。美味しかったっす!お腹いっぱいっすよぉ~。もう動けないっす!」
「カニ酢、最高。美味!」
「あ、ジーもそう思った?
そのままでも甘くて美味しかったけど、
ウェルリ、ジー、ザシャアの会話である。
カニ酢……土佐酢も作っておいて良かったな。
しかしまあ、みんなたくさん食べたなぁ~、あれだけ食べたのに体型が変わってないというのが不思議だ。あの細い身体の一体どこに入っていったんだ?
結局、亜空間倉庫に焼き蟹をストックすることはしなかった。
もう、なんかカニを見るのも嫌なくらいに、お腹いっぱいになるまで食べたのでストックしておこうという気が
ということで……神都にいるみんなのために焼き蟹500
今、ここにはなにも残っていない。カニの
ちゃんとゴミは片付けておかないとなっ!
◇◇◇◇◇◇◆
「な、なんじゃこりゃぁ~っ!」
第8階層、元元はレッドドラゴンたちが守っていたエリア、カニが
これじゃまるで海じゃないか。
湖と聞いていたので、あまり大きくない地底湖のようなものを想像していた。
だが、目の前に広がっているのはまるで海だ。デカい!
そして、このエリアはかなり明るい。ここがダンジョンの中だとは思えない。
天井全体が光っていてかなり明るいのだ。まるで昼間の空のように……。
だから、見通しはかなり良いのだが……それなのに対岸が見えない。
「これは参ったなぁ。超低温化で凍らせて、ここのブルードラゴンやら魔物やらを一気に
「はい。烈火の壁でも無理かと……」
「そうだよなぁ、ノアハ。それにたとえ湖全体を烈火の壁で攻撃できたとしても、発生する高温の
「水蒸気ですか?」
「ああ、そうだ。ここの湖の水がすべて高温の水蒸気となって、階段を上っていくだろうからなぁ。上の階層に冒険者が来ていたらとんでもねぇことになっちまう。
それにひょっとするとオークドゥの弟たちも被害に
烈火の壁は使えねぇな」
「なるほど。では、どうされるおつもりですか?」
「うーん。今の時点ではノープランだな。
「はい。
ミニヨンを5000体起動して、湖の調査に向かわせた。
途中で魔物と
そして、その際の反撃はフェイザー銃による
ひょっとするとブルードラゴンたちとも意思の
ブルードラゴンたちとの話し合いが可能性な場合を想定すると
ん?人……だよな? 湖の方から人がやって来るぞ? どうも女性のようだな?
その女性の
女性は青い
そして、よく見ると全身に傷を負っているようだ。痛々しい。
その女性の髪はセシウムの
瞳の色も髪と同じような青紫色で……切れ長の目は澄んでいて吸い込まれそうな魅力がある。唇は薄めだ。そして、鼻筋はスッと通っている。美しい顔立ちだ。
す、すごい美人だな……だが、ちょっと気が強そうにも見えるな。
「おい、お前さん、大丈夫か?」
「×△*○☆&※%#!?」
なんだ?なにを言っているのか分からねぇな。念話に切り替えてみるか。
一応、念のためにハニーたちにも念話回線を
俺とこの子との念話の内容が全く分からないのも気になるだろうからな。
『おい、お前さん、大丈夫か?』
『な、なんだ? 頭の中に声が聞こえてきたぞ?』
『ああ。お前さんの心に直接語りかける、念話っていうので話している。
お前さんが思ったことがこちらへ伝わるから、俺に話すつもりで心の中で
『お前は誰だ?ボクを殺すつもりなのか!?』
ん?『ボク』?胸も大きいし……どうみても女性だよな?
『殺しやしねぇよ!
あのなぁ。それにお前さん、人に誰だと聞く前に自分が誰なのかを先に話すのが
『う、うるさいっ! ふ、
礼儀って
しょうがないなぁ……。
『まあお前さんが言うことにも
俺はこの世界の神だ。どうだ?』
『えっ?う、上様ですかっ!? し、失礼しました!』
女性は
『ああそのままでいいぞ。
お前さん、
女性の身体全体が
光が消えると女性の傷のすべてが治った。
『えっ!?き、傷がっ!? あ、ありがとうございます!』
『で、お前さんは一体何者なんだ?名前は?』
『はっ!ボクは神都の南方にある湖に住むブルードラゴンの
いえ、
『え?お前さんはブルードラゴンなのか!?
あれ?変だなぁ? お前さんは……精神支配されていないんだな?』
彼女のステータスを確認する。確かに人型に変身しているブルードラゴンだ。
しかも、精神支配耐性を持っていることが分かった。これはめずらしい。
そして……やはり『ボク』って一人称を使っているが、ちゃんとした女性だ。
そう!ボクっ娘だ!
ここで念のために精神支配について説明しておこう……
この世界で行われる精神支配は、基本システムをウィルスプログラムで乗っ取るようなものだ。魂や魔石の肉体に対する
だから、
それゆえ、つまり、本人の意識があるがゆえに、肉体が支配される屈辱と苦痛を味わうことになる。
また、本人の意識はハッキリしているため、たとえ精神支配されている状態でも念話での意思の
そして、なぜか、精神支配中でも目の制御に対するウィルスプログラムの干渉は甘いらしく、支配されている者の苦しみが涙として目に表れることもある。
『精神支配…ですか? 申し訳ありません。
『精神支配っていうのはだなぁ、平たく言えば、
『はあ……なるほど。
ボクは気が付くと一族の者たちと一緒にあの湖の中にいたのですが……
皆の様子がおかしくなってしまい、全員の目がうつろで、なにを考えているのか分からないような状態になってしまったのです。それが精神支配ですか?』
『ああ。それは精神支配されているな。間違いねぇな。
お前さんには精神支配に
他のやつらはダンジョンマスターに
『そうか!だからボクにとどめを
『ん?どういうことだ?』
『はい。実はこのダンジョンに連れてこられる少し前は、ボクは
『またまたそいつは
一体なにをやらかしたんだ?』
『いえ。特になにも……』
彼女の話によると……
どうやら彼女たち一族がこのダンジョンに招喚されるちょっと前に、一族内部でクーデターが
彼女が長になってからは
クーデターによって、彼女の命は
結果的にダンジョンマスターによる招喚で彼女は命を救われたことになる。
俺たちがいる場所の目の前に広がる浜辺で、彼女は数日間生死の
『その意識を失っている間に他の魔物たちに襲われなくて良かったなぁ』
『はい。我ながら強運だと思います』
そして、意識を取り戻して、湖から離れようとしたところで俺たちと出会ったということだった。
『なるほど。それで……お前さんはこれからどうするんだ?』
『はい……実は行く当てもなくて……これからどうしたものかと』
そうだよな。かわいそうに、一族を追い出されてしまったんだもんなぁ。
『よし。それじゃぁ、お前さんさえ良けりゃぁ、俺たちの仲間にならねぇか?』
『え?ボクなんかが仲間になってもいいんでしょうか?』
『ああ。ブルードラゴンの中でも
『ありがとうございます!是非ボクを仲間にして下さい!お願いします!』
『ようこそ!我がパーティーへ!…そうだ。
『う、嬉しいです! どうか是非! お願いしますっ! ボクに名前を下さい!
ああ!ボクはなんてついているんだ!』
『よし!決まりだな!俺がお前さんにいい名前を付けてやる。
そして、その後
『え?な、名前だけではなく、ボクを上様のお嫁さんにしてくれるんですか?』
ああ……まただ。この世界でのデファクトスタンダード的な考え方なのか?
確かに加護した者が俺の嫁になる確率は非常に高いけど……。一体なんでいつもこういうことになるんだろうかなぁ~。ふぅ。否定するのも
『嫌か?』
『いえ。嬉しいです。
でも、魔物……ブルードラゴンのボクでもいいんでしょうか?』
『ああ、もちろんだとも!お前さんで魔物の嫁候補は4人目になるのかな?
実はあそこにいる3人も魔物だ。俺の大切なフィアンセたちだ』
ん?ウェルリとジーがジト目でこちらを見ている?『またダーリンの悪いクセが出た』とでも言いたげだなぁ。
あれっ?他のハニーたちもなんとなく表情が
『え?う、上様は
女性が俺の視線を追って翠玉たちを見たのだが……ディープレッドが立っていた位置にはその時なぜかオークドゥが立っていた。
えーっ!?オークドゥ!?
オークドゥは『へっ?俺?なにか?』というように、自身を指差し不思議そうな顔をしている。
『いや、あの男は違う!お前さんの勘違いだ!……あ、いた!ほら!いつの間にかあそこに移動しちまっていたがあのレッドドラゴンの女性……あの綺麗な赤い髪をした女性と、お前さんが俺の"男"と勘違いしたヤツの隣にいるあの女性二人が実は魔物なんだが、現在俺のフィアンセだ。
言っておくが男の方は違うぞ!お、俺は男色の方はダメだ。全く興味ねぇっ!』
『はあ…な、なるほど……』
俺は気を取り直し話題を元に戻すために『ん、ん!』と喉を鳴らし……
『あー、それでお前さんが俺の嫁になるって件に話を戻すが……
俺の嫁になるかならないかの結論を出してもらうのは、このダンジョンの攻略が終わってからでいいからな。
それまでは本当に俺の嫁になりてぇのかを、よ~く考えるんだぞ』
『は…い……。でも、ボクの気持ちは変わらないと思いますけど……』
これまで俺が
そんなに簡単に決められることじゃないと思うんだがなぁ。いいんだろうか?
『そうか。ありがとうな。でもな。とにかくよく考えてから決めるんだぞ?
ダンジョンを攻略し終えた時点でもまだお前さんが俺の嫁になりてぇっていうのなら、その時は大歓迎するぜ。是非とも俺の嫁になってくれ。
もちろん、やっぱり無理ですっていう結論でも文句は言わねぇから安心しろ』
『はい。でも、ボク、絶対にお嫁さんになります!この気持ちはブレませんよ!』
『そ、そうか』
こんな調子で魔物の嫁もどんどん増えていくのかなぁ?
ハーレムはガンガン
将来、各ヒューマノイド種族を
この惑星での実験は
しかし、『ボク』よりも『わたくし』の方が絶対に似合いそうな、大人っぽくて
さてと……どんな名前を付けてあげようかなぁ。
髪と瞳の色はセシウムの炎色反応を思い出すような
ブルーヴァイオレット?ちょっと長いな。BV……ビィヴィってのはどうだろうかな?ちょっと
『お前さんの名前なんだが……"ビィヴィ"というのはどうだろうかな?』
『ビィヴィ……はい。嬉しいです。どういった意味なんでしょうか?』
『ああ。お前さんのその
異世界の言葉をもとにしているんだが、気に入ってくれたんなら嬉しいぜ』
『はい。ありがとうございます』
『しかし……お前さんは
『はふっ!? な、なな、なにを
『いや、お
だから、その髪の色をもとに
『と、とても嬉しいんですけど……て、
『それじゃぁ、この名前で命名するがいいか?』
『はいっ!お願いしますっ!』
『よし!では命名する!お前さんはこれより『ビィヴィ』と名乗るがよいっ!』
『はいっ! ありがとうございますっ! ああ…嬉しいっ!
……あ、ああっ!……ち、力が!……力がみなぎってきましたっ! 最高っ!』
『お前さんは名前を得てロイヤル・ブルードラゴンに進化したぞ!
命名前よりもかなり強くなってるから、最初は
まあ、そのうちに
『はい。気をつけます』
野営用のテントを亜空間倉庫から出して設営する。テントの設営前にシールドは既に展開してある。場所は湖の近くだから、なにが起こっても不思議じゃないからシールド展開は必須だ。
「みんな!ミニヨンたちが湖の情報を集め終わるまでまだ少々時間がかかりそうだから、テントの中で休憩していてくれ」
"はいっ!"
「あ、それから紹介しよう。この子は新しい仲間のビィヴィだ。こう見えて彼女はロイヤル・ブルードラゴンだ。みんな仲良くしてやってくれ。
おっと、そうだ!この子は俺たちの言葉が分からねぇようだから、会話は念話を使ってくれ」
俺がビィヴィとは念話で話をしているのを見ていたので、言葉が通じないことは皆、なんとなく
「今から俺の部屋でこの子を加護するつもりだ。
彼女を加護して庇護下に置いたら俺たちもすぐに食堂の方に行くから、みんなは食堂でティータイムを楽しんでいてくれ」
"はいっ!"
『それじゃあ、ビィヴィ。次はお前さんを加護して俺の庇護下に置くからな。
一緒に俺の部屋まで来てくれ』
『は、はいっ!』
ビィヴィの加護はトラブルなく無事に完了する……もう慣れたものだ。ははは。
マクロが組んであるので、基本システムの再起動時間を除けば一瞬で加護関連の処理は完了するのだ!
当然だが、彼女はレベルはまだ低いものの神術もハニーたちと同じ種類のものが使えるようになっている。
彼女はさすがにブルードラゴンだけあって、水属性の攻撃神術はすべてがMAXであったのでそれはそのまま維持し、また、彼女の元のSTR値は98と結構高い値だったので、それもそのままにしておいてある。
あ、もちろん、ビィヴィにもハニー装備一式をプレゼントしてあるぜ!
ブルーの
みんな、なにを着ても似合うんだがな……。はっはっはっ!
ビィヴィを連れて食堂に行くと、例によってウェルリとジーが……
「またまた新しい嫁っすかぁ?
ダーリン、お
「ダーリンの
とかなんとか言いながら冗談で
いつも二人にはからかわれてばかりなので、ちょっとだけスッキリしたな!
◇◇◇◇◇◆◇
ミニヨンたちが無事に戻り、湖の
『ビィヴィ。湖にいるブルードラゴンは敵と
『はい。精神支配されているわけでもないのに、全員でボクを殺そうとしたので、
『お前さんの身内や、お前さんの味方は一人もいなかったのか?』
『はい、いません。ボクは
『敵と言うんなら……
『はい。どうぞ』
ビィヴィは
まず湖の水が
そうだっ!この階層の下にも未利用の階層がいくつかあったよな。
<<全知師。
>>お答えします。可能です。
ただし、ミニヨンが収集してきた情報の分析結果では、最小威力の光子魚雷であっても攻撃力
<<なるほど。では、その攻撃力過多の場合にはなにが起こる?
>>現時点では下の階層他の情報が不足しているため、予測不能です。
<<そうか。やってみねぇと分からねぇわけか……。ありがとう、全知師。
水を
多分、大丈夫だよな。たとえ
光子魚雷の性能チェックも
俺は少々浮かれていたのかも知れない。この判断がもとで、
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