第0003話 魔物溢れとクソ野郎
>>警告! 警告! 危険! 極めて危険!
<<どうしたんだ!! フライデー! ……じゃなかった、
聞き覚えのあるフレーズに、ふと昭和40年代の『宇宙で
全知師と会話しながら俺はテントの外に出た。
重大な
>>約5キロ西方にある魔物の森で"魔物
おおよそ1万5千匹の魔物がこちらへ向かってきています。
10分ほどで
まいったなぁ……こうも次から次にトラブルが発生するとは……
やはりこれも
娘さんたちの攻撃神術の練習台にするには数が多すぎるしなぁ……
どうしたものかなぁ??
ちょっと行った先には町もあるようだし……
俺とシオリ、娘さんたちで力を合わせれば
時間がかかるだろうしなぁ~、疲れるだろうしなぁ~、めんどくさいなぁ~。
<<
>>お答えします。
マスターの上空、この惑星の
衛星には『
な、なんだぁ? ファンタジー世界かと思ったらSFになってきたなぁ?
まぁ、俺の種族は科学技術がめちゃめちゃ
まっ。俺の記憶にはないけどな……。(苦笑)
<<よし
それと
>>
……
それ以外の動物の生命体反応は
魔物
指示をお願いします。
<<そうか野生動物とかをどうしようかと思っていたが良かった!
……じゃぁ、そのヒューマノイド5名を
>>承知しました。 ただちに転送を開始します。
街道脇の空き地に5人が
お! 俺の指示通り、今度は光の
走って逃げる途中だったようだ。5名全員がつんのめるように地面に転がった。
「「「「「 う、うわぁ~~っ!!! 」」」」」
おっ! エルフの女性だ!
おおっ! ドワーフの女性?少女?に、"
く~~っ、なんか嬉しくなってくる!! おっ! 人族の女性もいる!?
女性たち4人がいる場所よりもかなり離れた前方に転がっている男のターゲットカーソルは真っ黒に近い赤であった。
ん? こいつはろくでもない
この状況から判断すると……
女の子たちを
クズ野郎が!
「いってぇなぁ~っ! どこだここは!! 魔物はどうなった!?」
「おい! 今は取り込み中だ! そこを動かずに静かにじっとしていろ!!」
俺がこう言った直後、
何やら
西の方からは
ん!? なんかおぞましい
>>マスター、準備が
「OK! あっそうだ、
可能なら
もちろん魔物
よし! それでは! 発射っ!! 魔物を
おっとぉ! つい思わず声に出してしまった!
その直後である!
西の上空から
それは20秒ほど続くと何事も無かったかのごとくやんだ。
>>マスター、魔物の
魔物の森を
なお、
<<良くやったぞ!
テントの中では
「おい、兄ちゃん! こりゃ
それと……俺ら
まぁ~、今回は特別にそこのべっぴんさん3人を俺に
クソ野郎が
クソ野郎の後ろの地面でへたり込んでいる4人の女性たちが "すがるような目" を向けて何か言おうとした時、クソ野郎が振り返りその女性たちに命令する……
「てめぇたちは
「さぁ~、兄ちゃんや、どうすんだ!?
俺にぶっ殺されたくなかったら
クソ野郎は右の
「「ええーーいっ!
スケさんとカクさんが同時に
息がぴったりだよ! かっこいい~なぁ~!!
「な、なんだとぉ~このアマぁ~っ!! てめぇらぶん
男は3メートルほどの距離を一気に
おっ! クソ野郎にしては動きが速いな! そこそこはできるようだな……。
そこそこは……だがな。 だが、全く話にならんわなぁ~。
クソ野郎の
シオリは男の
シオリはかなり
クソ野郎はフィギュアスケーターのジャンプのようにすごい勢いで回転しながら吹っ飛んで行き、変な格好で顔面から着地した!
『あー、着地に失敗!
それでも勢いが止まらないのか地面をゴロゴロと転がり……動かなくなった!
いや、動いては……いる? よく見るとピクピクしている!?
「あらごめんなさい。そっと
しかし、魔物に喰われそうになっているところを助けて
上様! こんなゴミは生かしておいてもしようがないですし……
やっちゃいましょうか? いや、やっちゃいますね!!」
「おいおいシオリちゃん、かわいい顔したお前さんには
百年の恋も一時に冷めちまうぜ。そんな
それに……
シオリは『ガーーン』という感じでショックを受けているようだ。
スケさん、カクさんは、非常に
ふと男の連れの女性たちを見て気が付いた。
女性たちは皆、首に
俺はどうにも気になって彼女たちのところへ近づいて行き、
「ん? 何だ、その妙な首輪は?」
「「「「 …………! 」」」」
女性たちは
口はパクパクしているのだが声が出せないのか?
「
「「「「 …………! 」」」」
やはり女性たちは声が出せないようだ。
目にいっぱい涙を浮かべて必死に何かを
そうか! そういえば、さっきあのクソ野郎は、彼女たちに
「大丈夫だよ。 ちゃんとお前さんたちの思いを聞いてやるから安心おし。
今から俺は
そう言いながら、落ち着くようにとの意味を込めて、彼女たちひとりひとり、頭に軽く手を置きながら順に、彼女たちに
これで彼女たちの心の声が聞こえるハズだ。
「さぁ、落ち着いて頭の中で俺に話しかけてごらん」
『助けて下さい!
私たちは魔物
続いてエルフの女性、シェリーが彼女たちが奴隷にされた
『私たちはこの女性4人でパーティーを組んでいる冒険者です。
ギルドの
午前の調査を終えて森のすぐ外の草原でみんなで
午後の調査を始めようとしたときにその男が森の中からよろよろしながら出て来て私たちの目の前で
ドワーフの女の子?ミューイが続きを語る……
『あたしたちは助けなきゃと男に近づいたんだよ。
そしたら、そいつはラヴちゃんを
殺されたくなかったら全員首輪をつけろ!って
彼女、ラヴのステータスを確認したがこの4人の中ではSTR値が一番低い。
なるほど……。
この先は獣人族の女性、ラフが続けた。
『うちらは
で、みんなが首輪をつけたらすぐにあいつは……
あいつはシェリーに襲いかかって……
魔物
シェリーは
そういうと
ラフの目からは涙が
一方、そのシェリーという女性の
彼女の
かわいそうになぁ。
『ホント、魔物
私たちはみんな……みんなあいつのおもちゃにされて……ううう……』
人族の女性、ラヴが泣きながら語った。
その後の話……魔物
魔物
俺の
彼女たちはもちろん……ヤツの
俺がいた日本という国は性犯罪者には非常にあまい国だと
だが……ここでは俺がルールだっ! クソ野郎には
重犯罪者に人権などないっ! 死を
しかしこの娘さんたちは……魔物
さぞや怖かっただろうなぁ。
「よし! 事情は分かった! 今それを外してやるからな!」
そう言いながら彼女たちを
「管理者たる
本当は言葉に出す必要はないんだけど、ちょっと格好を付けてしまった……。
俺が命令すると彼女たちの首から
これで彼女たちも普通に会話できるだろう……
彼女たちに
この惑星を支配しているヒューマノイド種族国家の多くに
刑罰で重犯罪者を奴隷にすることは、まぁ、良しとしよう……
だが! それ以外は絶対に
今後必ず何とかしてやると心に誓ったのであった!
「さぁ、もうこれでお前さんたちは自由だ!」
「「「「 ありがとうございます……ううう…… 」」」」
彼女たちは俺に
クソ野郎になにかされる前に助けられてホント良かった。しみじみとそう思う。
俺はクソ野郎の【
ヤツは、ギルドでも
今回、彼女たちがあまり人が近づかない魔物の森へ調査に出かけるのを知り、これ
彼女たちを
それがヤツの
本当のクソクズ野郎だな!
たっぷりと
彼女たちはギルドでも評判の美人パーティーなのか……。
俺の側には
美女をたとえるすべての言葉でも言い尽くせないほどの"
確かにそう言われてみればみんな美人だもんな~。
良からぬ事を
この子らにも加護が必要かもなぁ……。
クソ野郎の
ん? シオリが
……あ゛! しまった! シオリとの念話は
うわっ! 俺の心の声はシオリにダダ
『あ、あ、シオリちゃん。 超絶美女のシオリちゃん聞こえますかぁ?』
『は、はい! シン様……シンさん!……あのぅ~
『あ~そろそろ念話を切るね~。 ……な、なんかごめん』
なんか分からんけど、ついシオリに
「シオリちゃん、このクソクズ野郎をどうしたら良いと思う?
たっぷりと
何かいい案はねぇかな?」
シオリは
「では、アマゾネス・オークに処理を任せるのがよろしいかと存じます」
「アマゾネス・オーク? なんだそれ!?」
「はい。 シンさんが地球
『女性を
と、シンさんが
オーククラスを
アマゾネス・オークは
生まれてくるのはメスだけです。そうなるように設定されています。
オークが繁殖に他種族のメスを必要とし……
生まれてくるのはオスだけですので、
「ん? 男女のオーク種が存在するなら……
その方が理想的に思えるんだがな……」
「いえ。 オークとアマゾネス・オークは
この2種族を合流させれば他種族への凌辱行為が
実際にはうまく行きません。
オーククラスを"
うまくすれば他種族の
無理なのか……残念だ。
かつての俺は
「なるほどな。 ところで、
「その場合、父親と母親のいずれかレベルが高い方の性別になります。
なお、男女が同レベルの場合はメスが生まれます」
「へぇ~そうなるのか……
で、シオリちゃん。どうやってアマゾネス・オークへ指示を出せばいいんだ?」
「はい。 アマゾネス・オークは、"クイーン"を頂点とするヒエラルキーを形成していますので……
その男をアマゾネス・オークに処理させるのでしたら"クイーン"にご指示下さい。
今からシンさんに "アマゾネス・オークとクイーンに関する情報" を送信します。
ご査収下さい」
「ありがとう。 シオリちゃんの提案通りに、アマゾネス・オークに処理してもらうことにするわ」
ピロリーン! というような音が
ん? シオリから
送られてきた情報に基づき、アマゾネス・オーク・クイーンと連絡を取ってそこのクソクズ野郎を
『ああ、もしもし……クイーンか?』
『誰だ、お前は! "もしもし"ってのは何だ!?』
『あー俺だ! 分かるか! 神だ! 元気か?』
『し、失礼致しました! 上様! はい、
『あー、そのな、"もしもし"ってのはな……
こうして念話で最初に話しかける時
だから、気にするな』
『は、はい。
『ところでクイーンになぁ、
今ここに人殺しやら、女性を
『はっ!
そろそろ種族として
たっぷりとかわいがってやります。
……それでその男から子種を
死んでしまう前にそちらへお戻ししましょうか?』
『いや、いい!
食べたくねぇなら攻撃練習の
死んだら骨が残らねぇくらいに燃やして
アンデッドにでもなったらマズいんでな』
『はい。ありがとうございます。
『うん。
じゃぁ後でそっちの広場に"男"は転送するから、誰か
逃げ足が速そうなんでな、気をつけてくれ。 では、よろしく頼む』
「ううん……な、なんだこりゃ! やい小僧!
俺を解放しろ! さもないと後悔することになるぞ!
俺は顔が広いんだ!
「ほざくなっ! クソクズゲス野郎が!!
「…………ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!! 痛ぇ! 痛ぇ! 痛ぇ! 痛ぇ!」
クソクズゲス野郎の手足の骨が
そして、また
「おっといけねぇ。 あまりの
これじゃぁクイーンに
男をたたき
「おい、クソクズゲス野郎!!
判決理由は……めんどくせぇから
生きたまま食われて死んでこい!! 以上だ!」
「ちょちょ、ちょっと待ってくれ!
心を
「
引きつった顔をしながら男は消えた。
疲れたような顔をしている冒険者の女性たち……。
シオリの顔を見てからシオリの視線を、"へたり込んでいる彼女たち"へと誘導するように視線を送った
「なぁ、シオリちゃん、あの子たちも加護してやった方がいいんじゃねぇかな?
お前さんほどじゃねぇにしても、みんなかなりの美人だろ?
あのクソクズゲス野郎のように
「失礼ながら……私は反対です。
一般人への
シンさんの
しかしながら、一般人にまで強力な加護を
「そっかぁ……。 でもなぁ~、な~んか
シオリちゃんも見えるだろうけど彼女たちの魂の色は"スカイブルー"なんだぜ?
「しかしながらたとえ
もし万が一にも、彼女たちがシンさんの
「神と呼ばれている俺が 『仏教思想』? を持ち出すのはちゃんちゃらおかしいかも知れねぇが……
今回のように
「……仏教思想?
そんなことを話しながら、俺たちがチラチラと女性たちを見ていたのが気になったのか、冒険者の女性を代表してエルフのシェリーが話しかけてきた。
「あの~、私たちに何か……?」
「いやそのぉ、なんだなぁ。あれだあれ。これからお前さんたちはどうするのかと思ってな。このまま分かれても
「あ、そうでしたか……。
私たちはこれから
みなさんはどちらへ行かれるのかは分かりませんが……もし
「俺たちはこれから
一気に中央神殿に転移しようと思っていたんだが……
"ノルム"までお前さんたちと
ちょっとみんなに聞いてみるわ」
テントの中から
俺たちの会話が聞こえて、もう
冒険者の女性たちは、せいぜい二人くらいしか入れないような"小さなテント"からぞろぞろと7人もの女性が出てきたのを見て口をあんぐりとあけたまま驚く。
「なぁみんな。 神殿に行く前にちょっと寄り道して"ノルム"って町にこの子たちと行きてぇんだが……いいかなぁ?」
「はい。
「もちろん私たち
シオリは無言で
神子たちのリーダー的存在と思しきソリテアという名の女性が、
一方、神殿騎士のふたりは
「えっ?
「ああ。 まぁ……そういうことになっているな。
俺はこの星を
「そ、そそ、そうとはつゆ知らず、ご、ご、ご
冒険者の女性たちは
いやいやいや……
神子たちも、神殿騎士たちも、全く同じグレーのロングワンピースに、ジーンズ、そして、靴はスニーカーだし……
しかもこの俺は、なにやら上下黒で異世界モノの漫画でも出てくる魔導士のような格好をしているしなぁ……
ぜーったいに! 分かるわけがないっ!
「いやいや、土下座は止めてくれよ!
俺たちはこんな格好しているし……ふつうは分からねぇよ。
今まで通りでいいから、普通に話してくれ!
それとなぁ、俺のことは "シン" と呼んでくれ。 なっ!?」
冒険者の女性たちは土下座したまま
冒険者の女性たちは顔を見合わせながら、ばつが悪そうに"もじもじ"している。
「シンさん。 うちらはみんな神殿騎士をめざしてるんです!」
「え? じゃぁなんで冒険者をやってるんだ?」
「神殿騎士試験の
ひとりあたり金貨25枚が必要なんです……」
ラフが神殿騎士をめざしていると言い……
続いてエルフ族のシェリーが、騎士試験の受験料を稼ぐために冒険者をしていると話した。
「「「 金貨100枚!!! 」」」
神子の何人かが同時に驚きの声を上げた。
そうだよなぁ。 金貨100枚って日本円でいくらくらいに
1000万円くらいなのかな?
「おい、スケさん、カクさん、神殿騎士試験を受験するのに金が
「いえ、そんなことはありません。
試験日当日に受験を申し込むことさえ
一体どこから金貨25枚なんてデマが流れたんでしょう?」
「ということなんだがシェリーさん。受験料が
「ノルムの町の
金貨25枚をノルムの
「ん? 身体検査まであるのか? そりゃぁちょっとおかしいじゃねぇか?」
「男性は金貨25枚を
女性の場合には身体検査が必要だとのことでした。
それにその身体検査をパスしても、統括神官様に"
「当然、身体検査とやらをする統括神官ってのは女性なんだよな?」
「いえ、統括神官様は男性です。
やせている方が多い
「お前さんたち!
金をだまし取られるどころか体まで
……なんだ! この世界の男はみんなクソクズゲス野郎なのか!?
許せんな! ったくよぉ! 俺がきっとその
冒険者の女性たちは顔を青くし……
冒険者たちを
「ほらなシオリちゃんや。 俺はさっきちゃんと
俺たちに出会わなければ彼女等は
……よし! 俺は決めた! いいよなシオリちゃん!?
いや、ダメだと言っても俺はこの子らを
絶対にだ!」
シオリは目を閉じ
「さてと、シェリーさん、ラヴさん、ラフさん、ミューイさん……
お前さんたちが
俺たちの仲間になって欲しいんだが? どうだろうかな?
俺たちと
「よ、よろしいんでしょうか?……うれしいです。 ぜ、
「「「 はい。お願いします!! 」」」
シェリーが
他の
「「「「 ありがとうございます!! 」」」」
「そうか! 良かった! 俺としても優秀な人材を
ああ……でもまずは見習いからな!
スケさん、カクさんの下で修行してもらって、実力がついたら、すぐにでも正式な騎士になってもらうつもりだ。
「「「「 はい!! 」」」」
しかしまさか神殿関係者にクソクズゲス野郎がいるとはなぁ……
それも統括神官だぜ!? そんな奴が豚野郎だとはなっ!! ったく!
他の神殿もすべて調べなきゃいかんな!
同様のクソクズゲス野郎がまだまだいるかも知れん……
クソクズゲス野郎ども!!
みんなまとめてアマゾネス・オークの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます