第一章ーー死人の境界

第3話青<ブルー>



ーー病室、花束を持ってくる


その前に、入り口で看護師さんと話す

「こんにちは」

「あら、こんにちは」


ーー青い服を着た人間が、ノックして「はい」という返事とともに入る

ーーこける

「あはははh、相変わらずやなぁー」

「そういうあなたこそ、元気そう」


「せやな、うちは元気や」

左顔に、包帯ーー左手がないー左足がない

彼女は、5年前の事件で、「禁忌」に触れてしまった


「--なぁ、あの子元気してるん、」「ああ、元気だよ」

「よかったぁ」

明らかにほっとした表情で話す彼女


ーー彼女は「再発」したら死ぬーー今度こそ助からない

「-やっと檻の外の世界みたんやけど、なーんにもかわらへんな」


最初に、病室で会った時ーそうポツリと言っていた

ーーどうか、どうか、そういう風に言わないでほしい



ーー亡き親友は、「あの子のことをよろしく頼むね、あの子を檻から外に出してやってくれ

あなたなら「禁忌」の外へ行けるーーもう、あなたしかいないの、


そういって、死んでいったーー彼女の「意思」に報いなければいけない


ーー一度「禁忌」が発症したら、助かっても後遺症は残る


ーー自分は卑怯だと思うーーと、わかってーーやっと、動き出した


ーー人間はとことんまで、落ちなくては何も進めない

「じゃあね」病室を出るーー「1号」とぶつかる


「痛い」よろけて壁に衝突

「大丈夫?」


立ち上がるブルーこと「4号」深海栄ふかみえい

「--平気、それより、どうしてここに」



ーー黒い霧が、街を覆うーーこれが覆いつくされてしまえば


この街は終わるーー人が消えてしまうからだ


「うん、ここ、さー俺の友人が働いてるんだ「、で、これ届けに来たわけ」

パンである



なぜ、ブルーなどの色がついているのか、それは黒い霧に立ち向かうならパッションで

パッションといえば色

というわけのわからない論理だ

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