第25話:ドイツでギャングがルームメイト

3度目の隔離病棟。

あれから数日達、薬と容量が増えた。


デュロキセチンを60㎎

リチウムを1000㎎


医者曰く、容量を増やしたが、

効果が出るには時間がかかるそうだ。

それまでは隔離病棟に居る事となる。


隔離病棟は、基本的に危ない人を収容している。

この危ないと言うのは、

他人に危害や、自傷、心身になんらかの異常がある人

等を指す。

故に、この病棟の看護師はみんな集中している。

その結果、みんな疲れている。


今回のルームメイトは、元ヤン男だ。

小柄で大きい腹、顔色が悪い。

そして、痩せこけた顔。

この人はタバコをくれと言ってくる。

彼は、自称元ギャングだ。

麻薬を売ってるブローカーで、捕まり、刑務所で7年過ごし、出てきたが

また薬に手を出し、精神がやられたそうだ。

その後、精神病院に入退院を繰り返していたそうだ。


この人は、本当によく話しかけてくる人だ。

馴れ馴れしいというのが正直な気持ちだった。

フレンドリーに接しておき、自分の要求を飲ませる

よくある手だ。

事ある事に、タバコくれよだ。

彼にとってタバコがご褒美なんだろう。

僕は毎回断る、あげる理由がない。


そんな彼だが、事件を起こす。

何が原因かは分からないが、

突然、大声を出し、暴れだしたのだ。

手当たり次第に物に当たりだした、蹴ったり、殴ったりと。

看護師が彼に何か言っているが、全く落ち着かない。

結局、いつも通りだ。

羽交い締めして、無力化。

お約束だ。

そして、彼は別室へ移動となった。


彼が移動したのは、監視カメラ付きの部屋だ。

この隔離病棟には、監視カメラがある。

ホールに3つ

そして、一部の部屋に監視カメラがある。

この部屋に入る条件はいくつかある。

・病気が重たい人物

・部屋へ監禁が必要な人物

・自身の意志で動けない人物

元ヤン男は、二つ目に該当するので、

監視カメラ付きの部屋で過ごすことになる。

尚、この人とルームメイトになったのはなんと2日だ。


彼は監禁された事に腹を立てたのか、

大声で怒鳴る、ガンガンドアを蹴る等していた。

そうドアは鉄製なので、壊れないし、グーパンしても手が痛いだけだ。

やはり慣れているのか、看護師は何かを言い、ピタっと止まった。

尚、彼は数日後に病院を出た。


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3度目の隔離病棟ですが、相変わらず濃い人が多いです。

次はもっと凄い人がルームメイトになります。


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