一人でつまらないから、旅をしようと思った

 連泊して帰ってきた時、ああ、いい旅だったと思って、寝る。

 三日後、旅先で買った土産物に、旅先で味わった感動を思い出せるかというと、四割くらいしか思い出せない自分がいる。

 三十日も経てば、一割にも満たない。

 どんどん日々がつまらなくなっていって、また旅をしたくなる。

 それは、私があまりにも孤独だからだ。おそらく、多くの人は私より孤独ではない。孤独というものは面白くなれば果てしなく面白くなるが、つまらなくなればどこまでもつまらなくなる。つまらない方に振れた時、旅をして面白くしようとする。

 限られた時間で旅をし、面白い日々を過ごすこと。他人は目を逸らす。だが、旅をしている時だけは、その方が面白くなる。

 それ以外の日々で生き、一日を終えること。他人は目を逸らす。

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