第13話 静かな寝息
私はレミとの謁見を終え
彼と一緒に焔の所へと向かおうとしていた
突然こんなことを言うのもおかしいが
私は神として周りをよく視ていた
神としての自覚を持って 慈愛と慈悲 を重んじ
平等に接する
否
接していた
そう、私は変わっていたのだ
私は彼という未知に興味を持った
神である私でさえ底が知れない
そんな彼は
絶大な戦闘センスや
奇抜なアイディア
優しさと甘さ…そして厳しさを持っている
大人びた青年
そんな彼に惹かれていた
しかし彼も結局は万能の神ではない
当たり前といえばそうだろう
だけど私はどこか変に信頼をしていた
彼なら大丈夫
彼ならきっと出来る
短い付き合いの中だけど
私の目に狂いはないと思う
思ってしまえるほど彼の存在は大きかった
そんな彼は
今…
ドクター「瘴気による魔人化が
起こっていますね…私たちの技術では
これを止めることは不可能です
申し訳ありませんが、彼の周りにいると
私たちまで危険に晒されます
至急退避を」
冷静に分析して冷静に伝えてくる
ドクターに少しの怒りを感じていた
しかし
そんなことよりも
胸が痛い…辛い…失いたくない
そんな感情が頭の中で暴れ回る
アリシエ「…水無月……」
彼の名前を呼んでも帰ってくるのは
静かな寝息だけ
ドクターによると猶予は1週間
完全に我を忘れ魔人となる前に
殺さなければならないらしい
痛い…痛い…痛い…
どうしてこんなにも私は無力なのだろうか
女神として…いや…彼の仲間として
自分が情けない…
私の浄化なんて全く効かなかった
それほどまでに堕ちていたのだ
なぜ気づけなかった…
なぜ分からなかった…
なぜ…なぜ…
攻める声は…胸の痛みは…
止まることを知らず
ただただ無慈悲に私を蝕んでいく…
こんなにも取り乱すのかと
1人の人間に対してここまでの感情を
抱いたことは今まで無かった
子供たちを愛する私
でもこの気持ちはきっと皆に与える
慈愛じゃないことは私にもわかった
彼の目が好きだ
彼の心が好きだ
彼の生き様を見た時
彼が嘆くのを見た時
抱きしめてあげたかった
彼の過去を知ったのはついさっき
彼が倒れてから記憶が流れ込んできた
【勇者】を召喚した際に起こる現象として
その勇者の記憶を共有するものがある
それが今起きたのだ
…きっと見せたくないという
強い気持ちによる拒絶反応が起きていたんだろう
それもそのはず
こんな過去は人間にしては重すぎる
業を背負い業に生きる
そして最後は人間を知ってしまった
【狂人】
そんな彼は儚くて…
また…痛い…
護りたい…護ってあげなきゃいけない
きっとこの彼は1人ではいずれ壊れる
だから私が支える…
支えてみせる…
その為にも
アリシエ「…レミ協力して欲しいことがある」
その場にいたこの国の王であるレミに
あるお願いをした
レミは快く受けてくれた…が
レミ「2日…全力で飛ばしても2日かかっちゃう…」
2日…今の彼にとっては長すぎる時間…
でも絶対に必要な物
もし無ければ彼を…
いや…きっと間に合う
間に合わないわけが無い
大丈夫…助けるから
アリシエ「もう少し…待っててね」
さぁ…行動開始だ
その女神は自分に課した任務を遂行する
門番?「おうおう…禍々しいねぇ
おっかないねぇ
こりゃおじさんも頑張らないといけないかねぇ…」
人並外れた感覚と
その長年の経験から
門番?は異変に気づいていた
そして門番は
煙草を口にその光景を視ていた
焔「大丈夫っすか!」
水無月さんが倒れたと聞いて慌てて来た
そこには国王とアリシエさん、ドクターもいた
そんな皆に見守られながら
水無月さんは静かに寝息を立てる
ただ眠っているようにしか見えない
でも
ドクター「瘴気による魔人化が
起こっていますね…私たちの技術では
これを止めることは不可能です
申し訳ありませんが、彼の周りにいると
私たちまで危険に晒されます
至急退避を」
そうドクターが言い放った
魔人化…
かつてこの街を崩壊寸前まで陥れた事件があって
その事件の首謀者は
村に住む至って普通の農夫だった
その農夫は時折
瘴気が強いなと嘆くように言っていたんだとか
後からわかったことだけど
その農夫は何度も自決を行おうとして
奥さんに止められていたんだとか
きっとその農夫はわかっていたんだと思う
でも国への移動手段がほぼない時代だったから
誰も異変に気づかなくて
あんな事件が起きちゃったんだと思う
水無月さんは召喚された勇者で
右も左も知らなかったんだ
思えば街に入った時も
瘴気が濃いと言っていたような
気づけなかった私のミスっすかね…
でも自分を責めてしまっては
起きてから水無月さんに合わせる顔がないっす
国王からの命令で
とある薬草を採取してきて欲しいと言われた
何がなんでも取ってきてみせる
そこにどんな危険が待ってても
それでもダメなら…
いっそこの手で楽にして…って
無理そうっす…滅茶苦茶強いっすから
この国終わるかもしれないっす
え?やばくないっすか?
今までにないくらい本気で挑まないとやばいっす
よーし頑張ろ!
そのアホの子は国王からの命令を遂行する
とある奴隷市場にて
?「狂人の…あいつの気配だ…」
頭から角の生えたその少女は
その心に
狂人を…仲間を殺したあいつを殺せという
復讐心を宿して生きていた
?「やっとだ…
…やっと使命を果たせるよ
皆…これが終わったら私もそっちに行くからね…」
その後
轟音共に血の大地が出来上がった
その上に立ち尽くす
彼女の口元は
大きな弧を描き
彼女の目には
歪な花が描かれていた
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(_・ω・)_ババァン!!
作者だ!
なんにも思いつかないから
5日も更新してなかったぜ!(๑>•̀๑)テヘペロ
なんだか水無月の周りには女の子しかいない気がする
そう…みんなご存知ハーレムにしたいって
考えているからさ!
ふっふっふっ…
最終的に誰を選ぶかは
私次第!
あっ渋いおっさんとかかっこいい老剣士とか
とても好き系オタクなんで
色んなキャラを出していくつもりです!
そんな訳で
第13話
読んでくれる人がいたら!
いいなって思いますね(*´∀`*)
それではまた会いましょう((ヾ(・д・。)フリフリ
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