第11話 奴隷少女が見るものとは
あれから少しの状況説明を終え
焔以外が乗ってきたものに乗り移動をしている
機械都市メドリアまでは半日ほどかかるらしく
自己紹介などを簡単にしていた
水無月「私は上原水無月と言う
突出して何かを持っている訳では無いが
大体のことは出来るから何かあったら
頼ってくれ」
私の中では満点の自己紹介だったが
アリシエ「貴方が所謂普通というものだったら
世界は大変なことになっていたでしょうね」
焔「あれだけ強いのに
突出したことがないってことはないと思うっす!」
ダメだし?自己紹介ってダメ出しされるもんなの?
だってしょうがないじゃん
前世なんて話すらしたこと無かったのよ?
そんな私に満足に自分を紹介しろと言われても…
アリシエ「まぁ水無月は【勇者】になる為に
来たとても強い人って覚えたらいいと思うわ…
あっ私はアリシエ、料理や魔法なら少しできるわ
…くらいかしらね…」
私のと比べて大差ないと思うんだけど…
なんでダメだしされたの?
まぁ…いいか…
焔「私は知ってると思うっすから省略で
この子達は任務以外は基本喋らないっす
指示を出し合ったりするのも
番号だったりするっすから
紹介っていう紹介は任務を共にすることがあったら
その時にって感じっす」
名前が無いのか…
親から付けられないのだろうか
それとも剥奪された等の理由があるのだろうか
最悪…奴隷制度や捕虜制度というものが…
あるのならそういう事も有り得るか
しかし少し可哀想だと思ってしまうな
ふむ…
水無月「なぁ1ついいか?」
焔「なんすか?」
水無月「私が今この子達に
名前を付けることは出来るか?」
焔「できないことは無いっすけど
なんでっすか?」
…名前をつけるという提案に
誰一人として動かない
ましてやその瞳までもを動かさない
これは確定だな
水無月「まぁ…気分だ」
焔「まぁそんなもんっすよね
でもさすがに生きてるっすから
酷い名前はやめてあげてくださいっす」
この国では奴隷制度と言うのは
普通のことだろうが
…少し胸がザワつくな
果たしてこれは私が抱いてもよい感情なのだろうか
奴隷制度が悪いとは言わない
だが気持ちのいいもんでは無い…と…
私は勝手ながら思うわけだ…
この子達は必死に生きているのだろうか
明日を本気で願っているのだろうか
思えなくなっているのだろう
目に光はない
その身体に心に大きな傷があるのだろう
私は
せめて私の手の届く範囲では
この子達を救ってやりたいと願ってしまった
治らない傷があるなら
それを
代わりに背負おってみせよう
心を病んでいるのなら
それが癒せる環境を作ってみせよう
無理だと言うのなら
不可能だと言うのなら
この頭でこの体で奇跡を起こしてやる
そこまでしてもダメならば
いっそこの手で…解放してあげよう
これは自己満足になるのだろう
この子達のためと言いながら
私が罪滅ぼしのために行っているのだろう
だが…この子達を見て動いてしまった
この心はもう止まらないんだよ
痛いって叫ぶんだ
見てられない
水無月「頑張ったんだね…
辛かったよね…
もう少しだけ頑張ってほしいそうしたら
助けに…ううん、迎えに来てあげるから」
狂人としての私は唯一
子供だけは食べなかった
否、食べれなかった
【狂人】としても【勇者】としても
私は子供たちを救い続ける
焔「奴隷が欲しいんっすか?
なら奴隷市場で…ってお金とかあるんすか?」
やはりそんなものもあるんだな…
しかしお金か…
水無月「お金と言ってもな…
何やらアリシエが集めていたんだが」
アリシエ「えぇ、ドロップアイテムと
魔素、深層の森の木々を売り
お金を得るつもりでしたので
私が!集めてました」
アリシエは自分がやったと強調していた
いや…
水無月「そういう知識無かったんだ…
戦闘は全部私がしてたんだお互い様だ」
アリシエ「納得はしてますが…
いえいいです…
言い合いで勝てるとは思いませんから」
焔「では王との
謁見の後は自由にしていいそうっすから
その後に奴隷市場の方へ案内いたすっす」
水無月「なら頼む」
焔「あい!頼まれたっす!」
取り敢えず目先の目標は決まった
さて…機械都市メドリアの王はどんな人物か
人柄によっては殺しかねんからな
気をつけないとな…
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作者です…
なんだかメンタルがブレイクしてしまいそうです…
どうせ誰も見にこないんでしょ?
いいよ…いじけるもん
自分で読んで面白いからいいもん…
という訳で
第11話
読んでくれた方がいたら
幸いです
お願い読んで!(懇願)
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