12月22日 意識レベル300

 12月22日、火曜日、晴れ。


 朝になっても目を覚さない母の体温を測ったところ、40度。おかしいと思い手を握ると相当な熱さだ。呼吸もおかしい。もう一度体温を測ると39度8分。熱さましの座薬を入れて様子を見る。


 やがて訪問看護が到着。何をやっても意識を取り戻さない。意識レベルは300。痛みや刺激に反応しない状態だった。

 口を洗ってもらい、色々、うん、色々やった。何をしても母の意識が戻ることはなかった。


 看護師に緊急搬送した方がいいかと聞くと、もう病院でも処置できることは延命以外にないとのこと。ならば最期は家で看取ることにした。


 痛みがないと思われるのでそこだけは良かった。

 大好きな家で眠りながら逝けそうなのも良かった。

 最期にお風呂に入れるのも良かった。


 だけどやっぱり生きていてほしかった。


 これからは延命処置を行わず、ただ眠れる薬の投与のみとなる。

 往診医に「終末期鎮静をお願いします」と言わなければならない。「母を楽にしてください」というのと同じ意味だ。たぶん一生忘れない、忘れてはいけない出来事になる。

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