第二十二話 潜入

――フォルエンの街・宿屋


◇クロナ

くぅ~……くぅ~……


◇アリア

すぅ……すぅ……


◇マロン

……ごめんね


おじいちゃんのこと

よろしく――



********************



◇カイ

マロンがいない!?


◇クロナ

うん……

探したんだけど、どこにも……


◇アリア

マロンさん……

もしかしてひとりで遺跡に――


◇ノア

昨日の様子からすると

それは有り得る話だ


◇クロナ

マロンを追いかけよう!


◇カイ

待て、クロナ


俺たちは先に

マロンのおじいさんについて

探ろう


◇クロナ

でも……


◇カイ

心配だけど

マロンはそこまで

無鉄砲なやつじゃない


自分の身を

守れないようなやつじゃない


◇ノア

僕も兄さんに賛成だ


◇クロナ

うん……

わかった


◇アリア

じゃあ、

マロンさんを追いかけるためにも

急いで遺跡管理室、ですね!


◇カイ

ああ!



********************



フォルエンの街・帝国遺跡管理室フォルエン支部


◇カイ

…………


◇ノア

どう? 兄さん


◇カイ

大丈夫だ

誰もいない

入るぞ


◇クロナ

ノア、斧は?


◇ノア

執務机の後ろだ


◇カイ

これか……

確かにマロンの持っている

斧と瓜二つだ


◇ノア

うん

紋章も刻まれてる


◇カイ

これがあるっていうことは――


◇ノア

マロンのおじいさんは

ここに来ている――


少なくとも大佐は

マロンのおじいさんのことを

知っている可能性は高い


◇クロナ

でも、おじいさん

どこにいるんだろう?


◇アリア

…………

あの――


◇ノア


◇アリア

この本棚の向こうから

風が吹いてませんか?


◇ノア

なんだって?


…………

本当だ、空気の流れを感じる!


◇カイ

『隠し通路』か?


◇クロナ

みんなどいて!

私が力づくで――


◇ノア

クロナ、ちょっと待って

僕に任せて


うーん……

この本か?


……いや、違う

だとすると――


◇アリア

……本棚の中に、

ひとつだけトロフィー……


あっ!

ノアさん、このトロフィー

固定されてます!


◇ノア

アリア、それだ!


◇クロナ

開いた!

すごいじゃないアリア!


◇アリア

えへへ


◇カイ

地下への階段だな


◇ノア

行くかい、兄さん?


◇カイ

当然だろ



To Be Continued……

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