第二十三話 地下にいたのは――

◇クロナ

なに、ここ……?


◇カイ

鉄格子……

地下牢か


◇ノア

…………


◇アリア

だ、大丈夫ですか?

ノアさん……


◇ノア

ええっ!?

へ、へへ、

平気に決まってるだろっ!!


◇老人

誰じゃ……


◇カイ

!?


◇アリア

あなたは……?

老人

ウィルゲンの手のものか!?


◇カイ

違う


◇ノア

あなたが

マロンのおじいさんか?


◇老人

マロンを知っておるのか!?

むっ……!

それは、ワシの斧!


◇ノア

やはり、

マロンのおじいさんなんだな


◇カシュタ

そうじゃ!

ワシの名はカシュタ

マロンはワシの孫じゃ!


◇カイ

おじいさん、

俺たちはあんたを探してたんだ!

今助ける!


クロナ、開けられそうか?


◇クロナ

任せて!

フン!


◇カシュタ

なんと!?

あんたらいったい――


◇カイ

マキナハンターの

カイ・ロストマンと

そのクランだ


◇クロナ

旅の途中でマロンに出会って

お世話になったの


◇カイ

カシュタさん

いったいどうして

こんなところに……


◇カシュタ

なに……

ウィルゲンへの協力を

拒んだだけじゃ


◇ノア

大佐が……?

あなたに

なにを協力しろと?


◇カシュタ

アグニボロス遺跡を

起動させるための

方法を教えろ――とな


◇カイ

遺跡を起動させる……?


◇カシュタ

さよう


あの遺跡は、

単に火山の活動を

制御しているだけではない


『来るべき敵』を迎え撃つための

『兵器』だと言われておる


◇アリア

『兵器』……


◇カシュタ

島全体をマグマで覆い

マグマの炎で

『敵』を燃やし尽くす


恐るべき兵器じゃよ……


◇ノア

ウィルゲンが言っていたことは

本当だったということか……


◇クロナ

でも、カシュタさんが

どうしてそんなことを――


◇カシュタ

ワシはな

『ある一族』から島を守るよう

託された『島守人』なのじゃよ


◇ノア

ある一族……?

それは一体……


◇カシュタ

わからん……


時の流れとともに

ワシらの一族の中でも

忘れ去られてしまった


ウィルゲンにも

そう言ってやったんじゃ


しかし奴は信用しないばかりか

ワシをこのようなところに

閉じ込めよった


◇アリア

酷い……


◇カシュタ

奴は疑っておるんじゃよ


遺跡を起動させる事のできる

その『一族』の末裔が

ワシではないかと、な


じゃがワシらの使命は

アグニロボス遺跡を守り

このノーラグベルを守ることじゃ


遺跡を起動させる力なぞ

持っとらんわ


◇ノア

!?


ウィルゲンはあなたの一族が

遺跡を起動させられと、

思っているんだな?


◇カシュタ

おそらくな


◇ノア

だとすると、

やはりマロンが危ない


◇カイ

っ!?


◇カシュタ

な、なんじゃ!?

マロンがどうした!?


◇ノア

僕らの推測どおりなら

マロンはウィルゲンを止めるため

アグニロボス山に向かっている!


◇カシュタ

なんじゃと!?

マロン――

なんと、愚かな……!!


頼む!

マロンを助けてくれ!!


◇カイ

もちろんだ!


みんな、遺跡に急ごう!

マロンを助けて

ウィルゲンを止めるんだ!



To Be Continued……

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