第二十一話 意志

――煉獄の島 ノーラグベル・フォルエンの街


◇カイ

…………


◇クロナ

カイ、大丈夫……?


◇カイ

ああ、俺は大丈夫だ……

それより、マロンを――


◇マロン

うっ、うぅっ……


どうして……どうして

この島の人たちが犠牲に

ならなくちゃいけないんだ!


◇アリア

マロンさん……


◇カイ

……ウィルゲンを止めよう


◇クロナ

カイ……


◇カイ

俺はウィルゲンの考え方を

受け入れることは出来ない

絶対に……!


◇ノア

でも相手は帝国の英雄だ

私たちには勝てないって

兄さんも言ってたじゃないか


◇カイ

それでも!

戦わなくちゃいけないときが

あるはずだ!


俺は――

ウィルゲンを許せない


◇クロナ

わかった!

カイがそう決めたんなら

私はどこまでも付き合う


◇アリア

私も……ウィルゲンさんの

考え方は間違っていると思います


◇マロン

みんな……


◇ノア

ふぅ……

みんながそういう気持ちなら

僕もそれに付き合おう


――確かに

ウィルゲン大佐には

不審なところがある


◇アリア

不審なところですか?


◇ノア

ああ

マロンのおじいさんについてだ


◇マロン

あっ!


◇ノア

大佐は

マロンのおじいさんのことを

知らないと言っていた


だが――


大佐の部屋には

マロンが持っている斧と

同じものがあった


◇カイ

なんだって!?


◇マロン

戻ろう!

大佐はきっと

おじいちゃんのことを知ってる!


◇ノア

まだダメだ

今戻っても、

シラをきられるだけだ


大佐は近いうちに

遺跡に行くはずだ


そのスキを狙おう


◇クロナ

わかった

マロンも、それでいいよね?


◇マロン

う、うん……


◇アリア

マロンさん、おじいさんは

きっとご無事ですよ


◇マロン

うん……ありがと

みんなにそう言ってもらえると

なんだか安心するよ


◇カイ

じゃあ、今日は宿をとって

ひとまず休もう


◇クロナ

うん!


◇カイ

(ウィルゲン大佐……

世話になった人だからこそ

俺はあんたを止める――!)



To Be Continued……

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