第十二話 恩人のもとへ

◇ノア

ウィルゲン大佐だって!?


◇カイ

大佐がここにいるのか!?


◇クロナ

無事だったんだね

良かった……


◇アラン

え、ええ……


◇アリア

カイさんたちは、

そのかたを

ご存知なんですか?


◇クロナ

ご存知も何も

すっごくお世話になったの!


◇カイ

それに

父さんの友達なんだ


◇アラン

ええっ!?

そ、そうだったんですか!?


◇ノア

しかし大佐が

どうしてこの島に?


◇アラン

あれは

アグニボロス火山が噴火する

数日前だったでしょうか


◇アラン

本国の遺跡管理室隊員を

数名引き連れて

突然この島に来られたんです


◇ノア

火山噴火の数日前……?


◇アラン

はい


火山活動を管理している

アグニボロス遺跡のマキナに

問題がある可能性がある、と


私以外の島に駐在していた

管理室の隊員を連れて

大佐は、遺跡に向かいました


ですが――

その日、火山は噴火して……


◇クロナ

ええっ!?

大佐は無事だったの!?


◇アラン

大怪我はされていましたが、

戻ってこられました


――おひとりで


◇ノア

つまり……

他の隊員は――


◇アラン

大佐はとても悔しそうに

私にひと言「すまない」と

おっしゃいました……


◇ノア

大佐……


◇アラン

大佐は島の住民を救うため

機を見てまた

遺跡に行かれるつもりです


きっと……今度は、おひとりで


お願いです!

大佐を――この島を

助けてはくれませんか!?


◇カイ

…………


◇ノア

兄さん――


◇カイ

わかった


◇アラン

!!


◇アラン

本当ですか!?


◇カイ

ああ

大佐には世話になった


大佐とこの島の人たちを

助けるために

力を貸すよ


◇アラン

ありがとうございます!!


大佐は今、

このルルの街の北

フォルエンの街にいます


ちょうど北の森が通り道ですから

木こりのおじいさんにも

会えると思います


おじいさんと話がついたら

フォルエンの街に来てください


あ、ただ――

森を抜けた先にある

『溶岩橋』は気をつけてください


アグニボロス火山から流れ出た

溶岩の川が流れています


噴火の影響で溶岩流が

増していますので


◇カイ

ああ


◇アラン

では私は、一足先に向かって

ウィルゲン大佐に報告をします!


◇カイ

ああ

大佐によろしく伝えてくれ


◇アラン

はい!


◇クロナ

でもウィルゲン大佐が

無事で良かった……


◇ノア

オルティスでの恩を返せるな


◇カイ

そうだな


◇アリア

…………


◇クロナ

どうしたのアリア?


◇アリア

あ、いえ……

なんだか、ちょっと不安で……


◇クロナ

大丈夫! 言ったでしょ?

アリアのことは

私が絶対守るから!


◇アリア

……はい

そうですね!


◇カイ

じゃあみんな行こう!

ウィルゲン大佐のもとへ!



To Be Continued……

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