第七話 開幕『バカロレア』

◇観衆

わあああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああ……!!!!


◇司会者

勝者、256番!

準決勝進出です!


◇カイ

よしっ!!


◇マキナハンターの男

ま、参った……

ぐふっ……!!


◇観客の男1

強いなあの小僧!?


◇観客の男2

おい、知ってるか?

あいつデイヴィ・ロストマンの

息子らしいぜ?


◇観客の男1

本当かよ!?

やっぱりすげえな!

デイヴィの息子は!


◇観客の女1

ねえねえ、見た?

一気に準決勝まで

上りつめた彼!


◇観客の女2

ロストマンの息子?


◇観客の女1

それもなんだけど

もうひとり、銀髪の剣士よ!


◇観客の女2

見た見た!

すっごいかっこいいよね!


◇観客の女1

あたしは

彼が優勝だと思うなぁ~



********************



◇クロナ

やったねカイ!

次は準決勝だよ!

気を抜かないようにね!


◇ノア

ふっ……

僕たちがここまで来て

負けるわけ――


あ、いや……

クロナの言うとおりだ


最後まで油断しないように


◇カイ

わかってるって!


◇クロナ

そういえば、

さっきお客さんが話してるのを

聞いたんだけど……


すっごい強い剣士が

一人で参加してるんだって!


◇ノア

一人で……!?

マキナハントは三人以上が

基本だぞ……


◇カイ

そうか

よし、どんなヤツか

見に行ってみよう



********************



◇マキナハンター

てやああああ!!


◇銀髪の剣士

…………


◇マキナハンター

ぐあっ!?


◇銀髪の剣士

…………



◇カイ

!!


(……あいつは

遺跡管理室で

俺たちを見つめていた男だ)


◇ノア

あの銀髪の剣士……

なんて素早い

動きなんだ……!!


◇クロナ

ねえ……あの銀髪の男、

カイに似てない?


◇ノア

そうか……?

ここからじゃあ

よく見えなくてわからないけど


◇クロナ

私も

はっきり見えてるわけじゃ

ないんだけど


なんとなく……


◇????

どうだ?

あの112番の戦いは


◇カイ

大佐!


◇ウィルゲン

順調に勝ち進んでいるようだな


◇カイ

ああ

俺、絶対に優勝するよ!


◇ウィルゲン

ふふっ

楽しみにしている……が


やはり

そう簡単には行かないと思うぞ


◇カイ


◇ウィルゲン

見ただろう

参加番号112番……

銀髪の剣士を


彼もまた、

優秀なマキナハンターだ


決勝に進めば、

相手はおそらく──


◇観客

わあああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああ……!!!!


◇ウィルゲン

おっと、早速決まったようだ


◇マキナハンター

ま、参っ……た!?


◇銀髪の剣士

…………


◇司会者

勝者は112番だ~~~~!


◇カイ

…………


◇ウィルゲン

どうだ?

彼に勝てそうか?


◇カイ

勝たなくちゃ……

俺は、必ず勝つ


◇ウィルゲン

よし……

その心意気だ


◇機械音声

闘技者番号256番、準決勝が始まります

控室までお越しください


◇ノア

あっ……!!

二人とも、もう時間だ

行かないと!


◇カイ

ああ

大佐、行ってくる!


◇ウィルゲン

おう、思いっきり戦ってこい!


◇????

大佐


◇ウィルゲン

おお!

ジェイラス閣下!


◇ジェイラス

彼らはもしかして……

ロストマン氏の?


◇ウィルゲン

ええ

デイヴィ・ロストマンの

息子たちです


◇ジェイラス

そうか……

うん

──そっくりだ



To Be Continued……

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