第八話 ジェイラス・V・ブルクハルト
◇カイ
大佐、勝ったよ!!
これで決勝進出だ!
◇ウィルゲン
ああ、
いい戦いっぷりだったぞ
◇ジェイラス
君たち、
よくぞ決勝まで
勝ち進んできたね
まずはおめでとう
◇ノア
ジェイラス様……!!
◇カイ
…………?
◇ノア
あ、ありがとうございますっ!
閣下!!
◇クロナ
ねえ、ノア……
なに緊張してるの?
◇ノア
これが緊張せずにいられるか!
魔導師としてだけじゃない
学者としてもすごい人なんだ!
◇カイ
おめでとうなんて
言わないでくれ
◇ジェイラス
?
◇ノア
に、兄さんっ!?
◇カイ
俺はまだ決勝で勝ってない
その言葉は
優勝してからにしてほしい
◇ノア
兄さん!!
ジェイラス閣下に
なんてことを──
◇ジェイラス
構まわないよ
ノア
◇ノア
ジェイラス閣下……!
◇ジェイラス
カイ……
確かに君のの言うとおりだ
あやまるよ
◇ジェイラス
やっぱり──よく似ている
君たちのお父上――
ロストマン氏には
僕も何度か会ったことがある
勇敢にして聡明……
豪快でありながら
冷静さも併せ持っている
そして、茶目っ気もある
……素晴らしい人物さ
◇カイ
…………
◇ジェイラス
勇敢さや豪快さは
カイ、君に似ているのかな
だけど……面影は
ノア、君に似ている気がするよ
◇ノア
よ、よく言われます
◇カイ
ノアのほうが、
父さんに似てるよな
◇ジェイラス
なるほど……
ぜひとも立派な
マキナハンターになって
お父上の意志を継いでほしい
◇カイ
ああ!
そのつもりさ!!
◇ジェイラス
君たちに
期待しているよ
********************
◇司会者
みなさん!
おまたせしました!!
さあ! ついに決勝戦!!
いよいよ、泣いても笑っても
これが最後!!
今大会の優勝者が決定します!
この一戦に勝利し、
ゴールドハンターの資格を
得るのは――
デイヴィ・ロストマンの息子
256番か!?
◇カイ
…………
◇司会者
はたまた銀髪の剣士
112番か!?
◇銀髪の剣士
…………
◇カイ
(父さん……もうすぐだ
この戦いに勝てば
ゴールドクラスに上がれる!)
◇ノア
兄さん、行こう
◇クロナ
私たちなら
きっと勝てる!!
◇銀髪の剣士
……お前たちは――
◇カイ
?
◇銀髪の剣士
ここにいるべきではない
◇ノア
なんだって……?
◇銀髪の剣士
この戦いが終わったら
この島を去れ
◇クロナ
それってどういう意味!?
なんであんたにそんなこと
言われなきゃいけないわけ!?
◇銀髪の剣士
……忠告はしたぞ
◇カイ
(なんだ……!?
この男……
不思議な感じがする――)
◇ノア
兄さん、聞くこと無い
安い挑発だ
◇カイ
あ、ああ……!
◇司会者
決勝戦は
この方に開始の合図を
していただきましょう!
ジェイラス閣下!!
◇ジェイラス
双方、最後まで全力で
戦い抜いてほしい
それでは
バカロレア決勝――
はじめっ!!
◇銀髪の剣士
…………
◇カイ
(負けるものか!!)
(俺は父さんと同じ、
グランドハンターに
なるんだ!!)
To Be Continued……
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