第7話 RE:なぜ語るのか

 先日、何となくこれを開いたら「ジャンル:ホラー」になってて笑いました。身に覚えは勿論ありません。

 閑話休題。

 記憶が確かなら、ここに小説を上げ始めて5カ月ですね。書いたり読み返したりしてる内に私の小説のテーマというか、通底するものがある事に気付いたのでこれを更新した次第です。

 私の小説、特に長編は「?」という問いを発しているのです。「長編ったって二つしかねえし、片方未完じゃねえか」とか言わんでください。あれは後半からぐっちゃぐちゃの混沌たる有様になっていく予定で、そういうのを書くには色々準備が要ります。断じてサボっているのではありません。

 そもそも私は自分に才能があるとは思っていませんし、どっかで見たようなものの焼き直しめいた作品を世に出しても何の得にもならないと考えています。それでも書くのをやめられないのは自分の為、エゴでしかない。こんな話を一話でしたと思います。最初の方は自分でも疑問でした。「おれはなぜ書き続けているんだろう?」と。ようやく分かりました。「己とは何ぞや」と問う為です。本当の自分、理性だの社会常識だのでラッピングされたその下に如何なるものが潜むのか。その探索を登場人物に委ねているのですね。多分に夢野久作やラブクラフトの影響を受けていると思います。

 ただまあ私の作品は虚構フィクションなので、みんなは現実の作者わたしよりも簡単にそれを見つける訳です。「エンジェリック・パラノイア」は割とそれが顕著ですね。「アマゾンズ」と「龍騎」見てからプロット組んだのがよく分かります。思えば初めて書いた小説もそんな話でした。今まで書いた事がないのでご存じないでしょうが、「天蓋を穿て(旧題:グラディエーターズ)」は処女作ではありません。本当の処女作は今のところ何処にも発表した事のない、高校生三人組が怪奇と遭遇するという話でした。これは気が向いたら適当に書き直して公開するかもしれませんが、主人公とヒロインは「本当の自分」を探した結果、怪物に成り果て途方に暮れるというひっでーオチがついています。一応救済編も構想があったんですが、どうにもオチでずっこけた感が否めなくて書かず仕舞いです。ともあれこの頃からそういう話が書きたかったんですね。今書いてるのはもう少し捻った展開を描きたい。来年の事を言うと鬼が笑うのでネタバレはやめておきます。

 小説の書き方、みたいな解説本やサイトは大体冒頭で「その作品のテーマを決めよう」みたいな事を要求してきます。「テーマって何だよ」と頭を抱える人に「書いてるうちに見つかる事もあるよ」と教えるのは流石に傲慢が過ぎますかね。

 タイトルを回収出来たので、このファッキン・センテンスは一区切りという事にしましょうか。第一部・完って事で。

 星辰が正しき位置に揃ったら、またお会いしましょう。

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