詩コン 10月号


『文』2020.10.3


文、文、部分。

文、文、部分、文。

文、文、部分。

文、部分、文。分!


◇ ◇ ◇

リンリンリリン、リンリンリリン、リン♪です。

なんでしょうね。トリッキー枠とでもいうんでしょうか。ちょっと皆さんとはテイスト違うな、という自覚を持って出しました。背景色そこそこのピンクでしたし。こういう時は、詩の定義って色々あると思うんですけど私の詩の定義範囲広々ゆるがば判定なんです!すみません!失礼します!という気持ちで参加しています。

「、」と「。」とおまけで「!」を使って表現すれば、内容がどれだけデタラメでも「文」と言えるのかどうか、というような問題提起意識があったりなかったり。

◇ ◇ ◇


『電』2020.10.11


あちこちに散らばってるのを

ひとところに集めたら

太陽をつくれる


◇ ◇ ◇

太陽は無理かもしれませんが相当な明るさにはなりますよね。

画像の文字も電気がジジジ…ってなってるっぽい感じを目指して加工しました。いつもどのように加工しているかといいますと、まずカクヨムで書きます。で、そのスクショをスマホにもともと入っていた写真加工アプリ?でいじります。たまーにパソコンの方で加工することもありますが、スマホの方が色とかはいじり易いですね。ただ、私のスマホさんはゴシック体しか出力されないので、どうしても明朝体で出したい場合は一度パソコンで開いてスクショとってそれをスマホの方に移動させて…というちょっと面倒なことをやってます。フリー素材とかは使ったことないですね。

◇ ◇ ◇


『涼』2020.10.24


夏の腐臭がまざってる


◇ ◇ ◇

お題発表のツイートに短めの詩が書いてあるんですが、その詩を私なりに解釈しますと夏の終わりと秋の始まりの狭間のことを書いているように感じました。で、じゃあ、その狭間を私が書くとどうなるかっていうとこうなるよ、っていう詩です。一言だけど。詩です。「夏の腐臭がまざりはじめた午後六時」とかでも良かったな。一言で止めましたが、延ばそうと思えばずるずるずる~んっと延ばせますね。

鬱々しているというかネガティブな雰囲気を持つ言葉をつい使っちゃいます。鬱々悶々したり、わだかまったりしている胸中をどうにかするために書いているところもあるので必定と言えば必定ではありますけれど。作風、と言えるのかもしれません。

◇ ◇ ◇


『涼』2020.10.24


セロトニンの構造式を模したペンダントトップが肌に張り付かなくなった


◇ ◇ ◇

涼しくなるとネックレスが張り付かなくなるんですよ。その一瞬を書きました。あと、幸せホルモンとも言われるセロトニンが離れていってしまう寂しさと心許なさ。清涼感より寂寞で、涼より秋、ですね。もっと涼やか爽やかさらさら~な方面でも書けばよかった。何か思いつけば現在連載中の詩集『酔いどれカプリス』の方で書きます。

セロトニンのネックレスは本当にあるんですよ。イヤリングとかもあります。持ってはないですが。DNAを模したリングなら持ってます。ド文系の頭してるのに理系チックな物好きなんですよ。刺さる。すごい刺さる。

◇ ◇ ◇


『咲』2020.10.31


夜半


もうすぐ朔日だから

昨日磨きあげた北向きの窓の向こう側に

クラゲが漂っている

お迎えだ

白い波に叩き潰される前に迎えに来たのだ


細すぎて千切れそうな触手が広がり始めた

真円を目指している


窓には柵があるけど遮られることはない

外気に触れたら私は散り散りになる

数えきれないほどの肉片となって

周囲の窒素とまじわりながら

クラゲの触手に絡めとられる


うふふ

思わず笑みがこぼれる


歓喜のあまりに乱れた呼吸を整える

白湯を口に含んだ

嚥下

ウヰスキーはあげない


窓の縁に手を掛ける


よぉく見てて

私は今からクラゲの胃袋を真っ赤に染めるよ


◇ ◇ ◇

想像は可能かと思いますが、ちょっとグロいですね。すみません。

取っ掛かりを得るために広辞苑と新漢語林をチェックしまして、「咲く」から、波が白い・笑み、「さく」という音から、朔(→朔日、北)・昨日・柵・錯(→乱れる、まじわる)あたりを持って来ました。クラゲ云々というのは、とある番組でクラゲを見て、その胃袋が花が咲いた形に似ていると感じたところからです。突拍子なさそうで、案外由来がある言葉が多いです。咲くと散るの対応は意識してなかったです。ここを書くために読み直して気付きました。

前回のお題のときとは打って変わって珍しく長めですね。再びの登場ですが『酔いどれカプリス』の「9缶目 剥製の家の鍵は砂糖漬けにして燃やした」の雰囲気を引きずっているような気がします。

◇ ◇ ◇



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