第17話 期待という名の恐怖
「いやぁ〜終わった終わった……もうあれだけやれば、復活する事も無いでしょ」
「最上さん最上さん!聞いてください!貴方が竜の巣を完膚無きまで破壊した事は一気に広まりましたが、更に!国の政府から凄い物が届きましたよ!」
「へぇ〜どれ?」
『最上稟獰
Eランク冒険者
貴方は今まで誰も破壊を成せなかった竜の巣を、"跡形も無く消滅させる"と言う目にも見える多大な功績を残した為、王都ラングザーム政府の下、Dランクへの昇格を認め、1000万Eの報酬を贈ります』
それでもDランクかぁ!!
「凄いじゃないですか!」
「あー……まぁ、そうだね……」
ま、これでまたSSSランクに近づいて来た訳だし……良いか!
「それでは……Dランクとなると、皆さんからの信頼は一気に上がり、『貴重品預けられる程度』になるので、依頼は沢山集まってますよー」
それって前の下っ端冒険者からパシリに成り下がってね?
「えーっと早速依頼として……『隣国へ商売の荷物を届けたいから護衛してくれ』だそうです!」
へぇ〜やっとDで護衛任せる程か……まぁ、商人だからそこまでの重要任務じゃあ無えのかなぁ?
「お、良いね。力を存分に見せ付けられる護衛は好きよ」
「では張り切って行きましょー!」
なんかこのギルド案内役の人、だんだん調子乗って来てるよな……まぁ、こんな俺みたいな最強冒険者に会うなんて滅多に無いからねぇ!?
「お、おぉー……」
「あー貴方が最近話題の冒険者様ですか?私は貴重な骨董品を扱う……まぁ、貴族の方々を客に取っている商人でして…….今回の荷物にはとても貴重な物が入っております。なので私自身も傷が付かないように馬車を走らせますので、度々襲撃してくる魔物を排除して頂ければ大変助かります」
「俺ってめっちゃ信頼されてるんですね。でも……あんまり期待しない方が良いですよ?あまりの強さに荷物ごと吹き飛ばしてしまう事もあり得なくも無いので……(ニッコリ)」
「いえいえ!傷一つ無く守って頂ければる事を信じてますよ〜」
コイツ……俺を試してんな?やってやろうじゃねぇか!荷物消滅してもしらねぇぜ!?
パカラッパカラッ……
「冒険者様!早速来ましたぞ!ゴブリンの大群です!」
ギィエエエ!ギョギィエエエ!!
うおっ普通商人一人に大群に襲って来るか?
「おう任せろぉ!
ボボボオオオオ!!
俺の一本の剣から放たれる火炎の衝撃波は、ゴブリンの大群を一瞬にして焼き尽くす。
ギィヤアアアア!!!
「ほぉ……素晴らしい!噂通りの強さだ!……あ!ゴブリンボスが!怒り狂ってこちらに!」
グオオオオ!!オレノナカマ!カダギイイイイ!!
マジで怒ってんじゃん。普通、自分から襲いかかってきてあんなにブチ切れるか?
たがどんな理由だろうが俺に手加減なんて文字は無え!消すッ!
「
俺の片手から放たれる強烈な粒子砲は、ボスゴブリンの体に直撃する前に、衝撃波でボスゴブリンを消滅させる。
ドオオオオン!!
カダギイイイイッ…………
「えぇ……?あの……冒険者様は本当にDランクなのでしょうか?」
「あー、実質Sランク以上かもな……」
もっと力を見せていぐぜぇ?話題になるほどにな!
パカラッパカラッパカラッ……
「ぼ、冒険者様!つ、次はッ………」
「あぁ?どうした?」
「幻の盗賊と言われている男……クレフティスです!!」
幻ぃ?盗賊ぅ?
「てめぇが今話題の冒険者か……どうやら奇想天外な力を使って暴れまわっているらしいが、残念ながらそのお遊びはもう終わりだ……」
「お、遊びって気づくなんて流石だねぇ……」
「あぁ、相手の力とお前の力を見ていれば、圧倒的過ぎる力を持っているのは見て分かる。出会ったが100年目。俺の力を見よ!」
ひゃ、100年目?あー居るよね。よく分からんこういう事言う奴。
「うおおおお!
シュイイイン……
まさかコイツも無限魔力の使い手か……!
調子乗ってんじゃねええええ!俺に勝てる訳が無えだろうがあああ!
「オーバー・カタストロフィイィイ!!」
ドオオオオン!!!
「んぐっ!……ぬははは!そんなチンケな技効かぬわぁ!」
「あっちゃ〜この俺怒らせちゃう?素直にやられておけば良いのに……」
「ふははは!幾らでも来るが良い!我がイージスの壁を破壊出来る物は居らんわ!」
破壊?貫通?イージス?コイツは俺の事を良く知ってる様な口振りだが、一つ警告してやろう……。俺は万物を消滅させる力を持つ!
ま、ここでやると商人の荷物も一緒に消えかね無いからちょっと力抑えるけどねぇ……。
「行くぜ!
ズゴオオオン!!!
「なんだこれは!?うわあああああ!」
目の前に見える山や丘が全て消し飛んだ。生憎、力を抑えた為、地表までは削れていない。
「よぉし!行こっか!」
うわぁ……すげぇ爽やかな笑顔……これ商人も壊れたな……。
無事に荷物届けて依頼完了。
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