第4話 やっぱり魔王倒そうと思う

プロトス王国消滅(最上が消した国)

死者 120万人

生存者 1人

最上 稟獰 19歳


 あはは〜国、消しちまったぜ……さて、あの時実は魔王倒そうと思ってたんだよなぁ……勇者になる必要はないでしょ。うん。


 さてと、これからどうしようかなぁ……とりあえず最初は装備整えるとかが基本だよな……。まぁ、要らねえけど。モチベ的な?


 隣の村へ移動・・・


 さて此処が村かなぁ……装備装備っと……


「いらっしゃいませー」


「とりあえず全身装備買いに来ましたー」


「それはこちらになりますねー。一式セットで5000E(エーデル)になります」


 あ、やっべ金持ってねぇ……てか、エーデルなんて通貨聞いた事ねぇ……。まぁ、どうせ異世界だし、なんでもありでしょ。能力を有効活用しなくちゃ……。


 空間無視でどこからともなく金をわし掴む。多分どっかの銀行とか金庫から入手。


 ジャラジャラ……


 お、これがお金か? とりあえず両手で……よいしょっと。


「これで足りる?」


「え? 空間保管ですか? 今のは」


「まぁ、そんな所」


「はい。5000E頂戴しまーす。はいどーぞ」


「おし」


 さて、着替えるか……。


 んー、重たくて自由に動けやしねぇ……やっぱやめよ。そこら辺に捨てとくか。誰か拾うっしょ。


 あー、魔王倒すっても場所知らねーし、「魔王って何処にいる」なんて聞いて答えてくれるやつなんていないっしょw


「ちょっとそこのお兄さん。魔王って何処にいるか知ってますか?」


「あ? 知らねーよ。勇者ならしってんじゃねぇか?」


 やっぱりこうなるかー。こうなったら別の国とか行っちゃう? いや、行こう。俺は何としてでも現実世界に帰りたい。

 たとえ死んでいたとしても、最低帰れるのは墓の中だ。でもこんな所で野垂れ死ぬよりはマシじゃね?


 勇者とか良く、町巡りするけど俺にはそんな観光する時間なんてないんでね。いや、時間ならたっぷりあるけど、理由がなくちゃ意味がねぇ。


 瞬間移動・・・


 適当に国っぽい所に瞬間移動した。いや○○○王国なんて書かれていたらなんだけど……えーっと此処は……。


「スタール王国……? どこかで……」

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『スタール族が100人集まって魔王を弱らせる為に放った……』

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 あ、思い出した。プロトス王国の実技教官のアンドレが言ってたやつだ。うし、勇者じゃねぇけど、魔王の場所聞き出すか……。


 交渉決裂するならば力を見せつけてやれば良い。


「あーすいませーん。ちょっと入れて貰えますか?」


「☆€÷〆°・=>」


 うわぁ最早何言っんてんのか分からねえパターン来たー。


 勇者だったら分かるのかなー。でも流石に勇者が言語を勉強するとかどんだけ時間かかるか分かんねーし、中に話くらい分かる奴いるっしょ。


 よし、強引にでも侵入するか。


世界の始まりイノーマス・グレイシャー……」


 ピシピシピキピキキキキ……カチカチチチチ……

 相手の視界。大体大陸一個を氷河地帯と化する。


「€+〒°#○:♪!?」


 おぉーお震えてる震えてる……。


 圧力洗脳!


 戦慄を増幅させ、精神をぶっ壊す。


「ギャアァアア!!」


 おいおい化け物みてえな奇声あげてんじゃねぇよ。あ、逃げた……まぁ、これで侵入成功っと♪


 よぉし、ここが王宮だな。流石古代って事はあるな。


「貴様が見張りを怖がらせた者か……」


 やっぱり話分かる奴いたー!


「ヘーイ俺っすー」


「貴様は一体何者なんだ? 私の部下は、震えながら周囲の山や川が一気に氷の世界の様になった。と言った」


「精神崩壊と氷魔法ぶっぱしただけだよ……多分精神崩壊で、大袈裟に物が見えちゃったんでしょ」


「精神崩壊だと? 洗脳魔法を使える者は沢山いるが、一撃でしかも幻覚と復帰不能まで追い込むとは……」


 あ、軽くやったつもりなんだけど、そこまで行っちまったか……。


「んで俺は、勇者になる筈だった者だ。プロトス王国って知ってる? 俺がね勇者にはなりませんって断ったらさ、拘束するなんて言い出すから……破壊魔法で国ごと消しちゃった♪」


「貴様がやったのかッ! 唯一の勇者を排出する国だったのだぞ! 最近連絡が途絶えたと思えば、遠方から王国さえも確認出来ないと騒ぎになっていたら! 国ごと消した……だと?」


「あぁ、お前らが過去魔王にぶっ放した究極合体魔法の上位魔法でね。俺を敵に回したらやばいぜー?」


 あん時はちょっとやり過ぎたかなって思ってるけど、ストレス発散出来たし結果オーライだよな。うん。


「くっ……! 我々に何のようだ……」


「魔王って何処にいるか知ってる? 俺が今すぐ復活出来なくなる程ぶっ潰してあげるから」


「魔王は居ない……」


「へ?」


「魔王は勇者が勇者の力を手に入れるために、封印を解く事で復活する。物には順序という物が有るのだよ」


「よしならさっさとその封印を解きに行くぞ。何処にある?」


「この世界に8つ」


無尽むじんの欠片

業火ごうかの魂

氷河ひょうがの結晶

颶風ぐふうの宝玉

迅雷じんらいの剣

煌天こうてんの書

常闇とこやみの心臓

永劫えいごうの鍵


「が必要だ。それらを全て合体させる事で、勇猛なる力。即ち勇者の力が得られる」


 んーあー。なんだって? 頭がパンクしそうだ。つまり全て盗んで、ぶっ潰せという事か!


「理解したッ! 全部破壊してくるううう!!」


「は? おい! 待てッ!」

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