番外 私のおもいノート
私は彼が好きだ。どれくらいと言われると、それは言葉ではとても現すことが出来ないほど、深くそして甘いのだ。
彼は私のことを見てくれている。彼の側に邪魔な雌豚が引っ付いていようとも。
私は彼を人目見た時に思ったのだ。私はこの人と結ばれるのだろう。
そう信じて私は彼に近づいた。
彼は自分は大したことの無い普通の人間だと言う。でもそれは違う。
あなたは私を助けてくれたから、上辺で私によってくるクズ達とは違う。
あなたは純粋な気持ちで、私のことを助けてくれた。私はどれだけ救われたのだろうか。
あなたに気持ちを伝えたかった。毎日毎日高まっていき、抑えられない気持ちをあなたに伝えたかった。
しかし、現実は非情だった。彼の隣には知らない女がいたのだ。
その女は誰なの?どうしてあなたのそばにいるの?どうしてその優しくて綺麗な笑顔をあの女に向けるの?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうして……。
その時私は頭が真っ白になった。私の中の何かが壊れてしまった。
私とあの女のどこに差があるの?容姿?なの性格?財力?肩書き?
私はあの女に負けたの?
この想いをどこにぶつけたらいいの?
私はあなたの側にいたいのに、側でいつものように笑っていたのに。
なんでそこに違う女がいるの?
私は諦めたくない。私は諦めの悪い女だ。
私はこれまで自分の思い通りにことが運んできた人生を送ってきた。
だから考えられない。私の思い通りにならないなんて、ありえない。
私は決めた。
あの女を必ず排除して、そして必ずあなたを手に入れてみせる。
どんな手段を使っててでも…。
私はとあるノートのページをめくり、その文章を読んでいた。
文字は殴り書きのようで、汚いけれどそれは私の感情がこの文字に表現されたものである。
この文を見てとても懐かしんでいた。これは彼への想いを綴ったノートなのだから。
私がここまで来るのは本当に大変だった。
私の気持ちを理解してくれるのはいつでも彼である。
そして彼は未来永劫、どんなことがあろうとも私のものである。
私はそっとノートを閉じた。
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