aiーAIにaiはあるのか。

@komagomepipetto

第1話 d村の消滅ともう一つの世界

「愛!もうそろそろ起きなさい。」

げっ。もうこんな時間。急がないと。

「行ってきまーす。」

優しい家族。

「愛ー!あと1分でチャイムなるよー。頑張

 れー。」

「やばっ。ありがとー」

優しい友達。

「赤城は今日もギリギリか?まったくあいつ

 は仕方ないなー。」

「ごめん、先生!遅れた!」

優しい先生。

そんな優しい人達ばかりのd村。そんなd村に、ある日悲劇が訪れる。

「先生ーあの光何?」

「は?光?なんだそりゃ。」

ぎらぎらと輝く光。輝きの強さは段々と強さを増して、ついには視界全体を光が包んだ。私はただ、ぼーっとその光を見つめていると、ぎらぎらと光った視界が急に真っ暗になった。

-「やっと、目を覚ましたか。」

うっ…!目を開けると、真っ先に入ってきたものは、光だった。辺りを見渡すと、ここは、病院?痛っ…!起き上がろうとすると、全身に痛みを感じた。

「こらこら。急に動いたらそりゃそうなるだ

 ろう。」

誰?ずっと上しか見られなくて、ずっと光しか見えないけど、年をとったおじいさんらしき人が、さっきから話しをしている。病院の先生かな?

「まあ、意味が分からないだろう。まずはこ

 れをみなさい。」

すると、聞き覚えのある、ニュースのBGMが流れてきた。

「速報です。今日未明、d村が何者かによ

 り、破壊されました。」

は?何これ。そのニュースでは、d村消滅という報道がされていた。

「死者、行方不明者の数は不明ですが、今の

 ところ確認されているのが、赤城真緒、赤

 城章、中川ミナ、清水賢…」

嘘…。ママ、パパ、ミナ…それから、賢まで…ミナは私の1番の友達で、賢は私の幼なじみで、私がずっと好きだった人。なんで、なんで…?

「これで分かりましたね。d村は、なくなっ

 たんです。消滅したんです。」

何それ。何をさっきから偉そうに話して!あんたは誰なのよ!

「あんたは誰?」

「…。ただ、このd村は、何者かによって破

 壊されたのです。犯人が誰だか、知りたい

 と思いませんか?」

って無視ですか。でも、犯人…。絶対許さない。

「知りたい!絶対見つけて、見つけたら絶

 対、ただじゃおかないんだから!」

「…はい。」

-ようやく、自分の怪我も治ってきて、自由に動けるようになった。犯人。絶対に見つけてやる。

「動けるようになって、良かったですね。」

結局この謎の男は、この病院の医師で、50代くらいだと思っていたが、20代後半から30代前半くらいの若い人だった。それにしても、私がずっとこの白い箱のような病院に閉じ込められている間に、時は1年くらい経っていた。犯人探しといっても、まず何をすればいいのか。…そうだ、d村に行こう。何か手掛かりがあるかもだし、何よりはやく故郷に帰りたいと思ったからだ。

「あの、先生。私をd村まで連れて行ってく

 れませんか?」

「?ああ、いいよ。」

そこには、家も、学校もなくなり、全てが茶色に染まった世界があった。

「これが、d村…」

d村の跡形もないそこには、ただ1つ、井戸のようなものだけが、ぽつんと置かれていた。

「こんなもの、あったっけ?」

それをのぞいてみると、あの日のような、光がそこにはあった。何かの手掛かりがここにある気がする。そう思い、私は恐る恐る光に向かっておりていった。光がどんどん強くなってい、目を細める。足が地面につき、まぶしそうに目を開けると、そこには、見たことのないような世界が広がっていた。なんだこりゃ。至る所に人のようなものがいる。これは、AI?

「愛?」

「赤城?」

えっ?ミナ?章?

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