第37話 休み時間
休みが明け、学校が始まった。
「じゃぁ行くか」
「うん」
「行きましょう。あと、学校での返事は“はい”ね」
「はい」
ランタンは、意外と聞き分けがいい。
道行く制服姿の生徒たちは、みな暑そうだ。あちらこちらからぼやきが聞こえる。
途中で、ユウは親友に声をかけられた。
「大変だな」
「そう思うなら代わってくれよ」
「無理だって分かってるだろ?」
「だよなあ」
「おっはよう!」
すぐに、金髪の少女も合流した。
入り口でランタンと別れ、別々の校舎へと向かうユウたち。
「……」
ランタンは、何も言わなかった。
授業の終わる鐘が鳴り、休み時間。
「それで、まだ力を信じてないの」
「すごいね。これは、骨が折れそう」
「なんだって? 痛い手品はイヤだからな」
「どうなってるんだろうな。ホント」
ダイマの言葉に、誰かが同意する。
「ほんとうだ。どうなってるんだろうな」
いつもより一人多い声の主は、ランタンだった。別の校舎にいるはずなのに、ここまでやってきていた。
「誰? このかわいい子」
「知り合いか?」
ざわめくクラス。説明するのも難しく、知り合いだとお茶を
ユウは、やはりあまり休めない。
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