第14話 一件落着かな?
教会の地下室に監禁されたリリアとエリザベスがスーさん談議に花を咲かせているころ、一旦ユージと別れたレベッカはホルストイの街の東門で遅れてきた追跡チームのアレン隊長達とようやく合流することができた。
「隊長、お疲れ様です。」
「レベッカも無事に合流できて何よりだ。で、どうだった?無事に追跡できたのか?」
「はい隊長。昨日の晩のうちにタリアの町の外で野営している馬車を確認しました。本日追跡の結果、この街の教会の裏に直接乗り付けているのも確認できました。どうやら拐われた二人と一匹は教会の地下に監禁されている模様です。」
「犯人どもはどうしている?」
「そのまま教会の中です。司祭に関しては教会の仕事をしているようで敷地内で姿を見ています。その他の実行犯と思われる護衛役は確認できていません。」
「了解した。誘拐された子供達は中に居るんだな?」
「それはユージさん頼みなのですが中にいるようです。」
「流石に外には出てこないか。そこはユージを信じるしかないな。よしこのまま領主に話に行こう。」
急な訪問にも関わらずアレンの一行はホルストイの街の領主であるシーゲル子爵邸に着くと直ぐに面会することが出来た。
「騎士アレン良く来てくれた。早速ですまんが領主のティグリス伯の用件を聞かせてくれ」
「ここ最近、近隣で起きている子供達の行方不明事件の件です。誘拐犯と思われる馬車を追跡したところこの街の教会にたどり着きました。」
「この街の一番大きい教会となると女神教だぞ。女神教ぐるみの犯行なのか?」
「そこまではまだなんとも。」
魔力持ちの子供たちの行方不明事件はシーゲル子爵領でも2件ほど発生していた。
元々庶民の間で魔力持ちと周囲に知られていて、今回の事件の対象となるような子供の絶対数は少ない。魔力の大きい子供は大抵魔力過多で健康に問題が出てしまうため無事に成長しにくいのだ。
このため子爵も事を大きくとらえており内々に調査はしていたのだが如何せん手掛かりが少なく行き詰っていたところでのこの情報なので対教会とは言えども全面的に協力してくれることを約束してくれた。
とはいえ実際に教会に突入するのはティグリス伯領から来た14人で行うことになった。そこに立会人としてシーゲル子爵と騎士団長、あと子爵の護衛が一人の3人で第三者的に立ち合いをしてもらう段取りである。
突入に際し子爵に立ち会ってもらう理由は、効果があるかは微妙であるが、後々教会の偉い人たちから入るであろうクレームへの対策だ。
子爵様により第三者としての立場で公平に判断しましたよという言い訳をするための配慮である。実際には突入の際に取り逃がしてしまうようなことが無いように子爵領の騎士団で教会の周りを包囲して警戒に当たってもらうことになっている。
シーゲル子爵との打ち合わせ後すぐに突入が実施されることとなった。このため子爵の所の第一騎士団の主要メンバーが特命を受けて街の中の衛兵詰め所に散っていった。
*****************
教会を見張っていた俺の所にアレンと合流するためにいったん離れていたレベッカが戻ってきた。
アレンはともかくシーゲル子爵まで一緒にいたのにはちょっと驚いた。まあ、それよりも今すぐに突入すると言い出した方が驚かされたが。
すぐに突入するのは、ようやく教会に戻ってきた今日なら油断してるだろうと尤もそうな理由付けがされていたが実際は副団長のアレンが娘が心配過ぎて耐えきれなくなったのが本当の理由らしい。
それは仕方がないだろう。いくらスーさんと一緒だとは言え俺もリリアが心配なのは一緒なのでその気持ちはよくわかる。
「周辺への騎士団の配置、完了しました。」
「斥候のレベッカと協力者のユージも教会玄関に到着しました。」
今回立てた作戦は、まず再度合流した俺とレベッカで一般の信者を装い教会に入り一連の誘拐犯たちの司令塔であろう教会の司祭を抑える。その状況でアレン達ティグリス領の騎士団とシーゲル子爵が突入、勢いで教会内の立ち入り検査を実施するとかなりラフなものだ。
もう時間が夕方近くであと2時間もしたら日没で暗くなる時点での作戦決行なので時間がないためこんな強硬策となった。
教会はその性格上この時間は一般開放されているので お祈りをしに来た一般人を装えば一般信者が入れるエリアに入るのは簡単だ。
解放されている扉から殊勝な顔つきで中に入る。探っていた気配の通りの場所に司祭が居た。今はシスターと何か話をしているようだ。少し離れたところで一般の人が一人お祈りしているほかは誰もいない。
扉をくぐった瞬間に気配を消したレベッカが影を伝うようにして司祭に近づいていく。俺は何食わぬ顔をしてお祈りに来た一般人を装い祈りをささげている人の後ろに並ぶ。
前の人が祈り終わり教会を後にするのと入れ替わりにお祈りをするふりをして時間を稼ぐ。お祈りしていた一般人が退室したタイミングでさも心配事があるような顔をして司祭とシスターに近寄っていく。
「あのー、司祭様、シスター、ちょっとご相談というかお願いがあるのですがお話を聞いていただけますでしょうか?」
そういって声をかけつつ懐から金属片の入った革袋を取り出す。少しわざとらしいかもしれないと思いつつも中身が金貨でそこそこの枚数が入っていることが分かるようにしながらお布施ですと言って差し出す。
ここでケチるとあまり重要でない相手だと思われてあとは宜しくとシスターに任せて司祭が奥に引っ込んでは困るので少し張り込んだ。金貨を見て困惑している善良そうなシスターを他所にニコニコしながら手を出してくる生臭司祭。
「あぁ、お悩みのご相談ですか。女神さまはいつも我らとと共にあります。どうぞ遠慮なくお話しください。」
「はい。実は数日前から娘が家に帰っておりませんで。もしや行方不明事件に巻き込まれたのではないかと心配で心配で。」
おぉ、司祭の目がめっちゃ泳いでいるよ。変な汗も出ているし動揺しているのがバレバレだよ。
「そっそっそ、それは大変。さあ、祈りなさい。女神さまにあなたの思いが届きますように。」
「はい。」
そう言ってその場で片膝ついて祈り始める。
「あぁ女神様、私の娘はどこにおるのでしょう?どうか道をお示しください。」
「そなたの娘はこの教会の奥にいます。さあ、奥にお進みなさい。そして娘を迎えに行くのです。」
「おぉ女神様、ありがとうございます。」
「な、なんと」
「あぁ、何ということでしょう?ご神託が下されました。」
司祭とシスターの二人とも目が飛び出しそうなくらい驚いている。いや正解は司祭の後ろに回り込んだレベッカが喋っただけなんだけど。
「おぉ、なぜか娘はこの奥に。」
そう言って立ち上がりふらふらと教会奥に進もうとする。当然、そこに司祭が立ちはだかるわけで。
「司祭様、お通しください。娘はこの奥にいるとの女神様のお導きが」
「い、いやそんなはずはない。」
「ええ、でも…」
『ドカドカドカ……』
司祭と押し問答している所になぜか謎の騎士の一団が現れた。
「何事か?」
「はい騎士様。女神様にお祈りして行方不明の娘の居場所を尋ねたところこの奥にいるとのご神託が下りたので迎えに行きたいのですがなぜか司祭様が邪魔をして。」
「なんだと。司祭殿、どういうことか?このものが言うように女神様からのご神託はあったのか?」
先頭切って突入してきたアレンだが、セリフが棒読みである。オイオイもうちょっとそれっぽくしゃべれないのかよ。こんなタイミングで都合よく騎士が突入してくるなんて不自然の塊なのにそれじゃあバレバレだろう。
「はっ、いえまぁ、その…なんですな…」
おぉ、司祭は司祭でテンパり過ぎてこんな不自然な状況にも気づいていないようだ。
「はっきりしないな。シスターはどうか?シスターもご神託を聞いたのかな?」
「はい。確かに。この奥に娘さんがいるとの声が聞こえましたが。」
「では、なぜこの者が進むことを拒むのだ?」
「いや、そのこの奥は一般の方の立ち入りはお断りしておりまして。そ、そうだ。私が行って見てまいりましょう。」
「しかし女神様は、奥に進んで娘を迎えに行けとおっしゃられましたので…自分で迎えに行った方がよいと思いますが。」
「な、しかし」
「うーむ、シスターどうだ?奥に進めと言ったのは本当か?」
「はい。確かに奥に進んで迎えに行くようにおっしゃっていました。」
「よし。では我らも同行しよう。それならば司祭様も安心だろう。な。」
”な”とか言って、あーアレンが悪い顔しているよ。司祭様はさっきから顔色が青くなったり赤くなったりでこめかみに血管も浮かんじゃってなんかこのままプッツリ行ったりしないかちょっと心配になる。
「なんだなんだ、この騒ぎは。」
そうこうしているうちに奥からあまり人相がよろしくない連中が5人ほど出てきた。あれ、この声何処かで聞いたことがあるような無いような。えーと、【鑑定】
「むほー、あの悪名高きアリア教国の元第三教会騎士団御一行様だ。」
あー、つい鑑定結果が口をついて出てしまった。アリア教国といえば女神教を国教とした女神教教団が治めていた宗教国家だ。ただ余りの生臭ぶりに女神様の怒りを買って何年か前に神罰が下って国が亡んじゃっている。
その中でも第三教会騎士団の連中はそのやらかしっぷりはかなりひどくて確か団員全員犯罪者として捕らえられたはずなんだが。こんな所に流れ着いているとは、やれやれ世間は狭いな。
「な、貴様なぜそれを…」
自分から正体を白状しちゃったよ。
「ちっ、ばれちゃしょうがねえ。おい。」
そういって周りに目で合図すると我らがティグリス領の騎士様の後ろに回り込み扉を閉めると抜剣した。どうやらここで一戦交えるつもりらしい。
元教会騎士団メンバー5人に対してティグリス騎士団がレベッカを入れて5人か。人数的には一対一だが斥候職であるレベッカが人数に入っている分、若干ティグリス騎士団が不利か?
え、おれ?ほら俺はこのすきに逃げ出そうとしていた司祭様を抑えているからね。
元教会騎士団のリーダーっぽいやつ結構強いな。アレン、押されているじゃないか。ほかのメンバーも実践慣れしている。過去にいろいろ悪さをしてきた経験が生きているのだろうか。あ、レベッカはけっこう頑張っているな。
『バーン』
おおっとここでシーゲル子爵の登場だ。だが子爵とお付きの護衛と団長の三人なので戦力的にはイマイチか。仕方がない。
【ダークバインド】
日が傾いて教会の礼拝堂にはそこかしこに影ができ始めているのでその影に隠れるようにしてこっそりと【闇属性】のバインド魔法を使う。
元教会騎士団員たちの足元に伸びた影の中から黒い触手が飛び出し彼らの足に巻き付いた。
使ったのは一瞬ですぐに拘束を解いたが【ダークバインド】の触手には麻痺の追加効果があるため教会騎士団たちの動きが鈍った。このスキを逃すことなくアレン達が元教会騎士達を制圧した。
レベッカが呼んだ従者達により拘束された元教会騎士団達はそのまま教会を包囲していたシーゲル子爵の部下に引き渡された。
残された司祭も彼らが連れていかれたのを見て観念したのか大人しくなった。これでようやくリリアを迎えに行ける。
シスターに案内された物置部屋にあった地下通路への扉を見た瞬間にアレンが叫んだ。
「エリザベスー迎えに来たぞー」
そのまま扉を蹴破ると奥に走って行ってしまった。全くしょうがない隊長さんだ。見張りの教会騎士が残っているかもしれないのに。
仕方なくレベッカ達を促してアレンを追いかけるように奥へと進む。
「エリザベス、無事か?」
「パパ」
地下への階段を降りるとそこでは親子の感動的な対面が行われていた?
「パパと会えなくて寂しくなかったか?」
「うん、リリアちゃんとお友だちになったから寂しくなかったよ。あとスーちゃんも仲良しなんだ。だからパパと会えなくても寂しくなかったよ。」
「そっ、そうか。それは…良かったな。」
なんだろう。いつの間にか娘が成長して父親離れしちゃった感じなのだろうか。飛び込んでくるのを受け止めようと広げた両手が空しく震えている。
エリザベスちゃん以外は…リリアを含めて5人か。
最近行方不明のなった子達、一応全員無事のようだ。
「リリア、お迎えに来たよ。」
エリザベスちゃんとアレンの寸劇を見ていたリリアを安心させるために声をかける。まあ会って一週間の隣の家のおじさんが迎えに来ただけだしあんまりうれしくはないか。
「魔導師様っ」
「うぉ」
と思って油断していたらリリアが思いっきり飛び付いてきた。咄嗟に身体強化を腰に掛ける。危うくギックリやってしまう所であったがギリセーフ。飛び込んできたリリアをなんとか受け止めることが出来た。
「あら、その子がさっき言っていたユージの娘さん?可愛らしい娘さんじゃないの。」
レベッカがアレンとこちらを見比べながらニヤニヤしている。
レベッカさんや。ナニを勘違いなさっているのかな。さっき女神様のフリをさせたのがそんなに嫌だったのだろうか?
「あ、いや、娘では…」
「魔導師様は、リリアちゃんのパパなの?」
ほら見ろ、さっそくエリザベスちゃんが勘違いして頓珍漢な事を口走っている。
「魔導師様は、リリアのパパなの?」
あぁ、リリアさんまで変なこと言い出しちゃった。
なんか目がキラキラしているし。
「ち、チガウヨー」
否定しづらいんだけど…一応弱々しく否定してみる。
「パパ!」
リリアが首の後ろに手を回し顔を胸に埋めおでこでグリグリしてくる。
「パパ!パパ!」
「リリアー、もう大丈夫だよー、パパが迎えに来たよー。」
「パパ!パパ!」
30歳独身のおじさんに片足を突っ込んだ俺に泣きながら必死にすがり付いてくる少女を否定することなんてできるわけ無いだろうが。
****************
「それでは新郎ユージと新婦レリアさんの結婚を祝して乾杯」
「「かんぱいー」」
ここはカルカラの宿屋の一階、飯屋のスペースを借りきっての俺とレリアさんとの結婚を祝うために披露宴が今まさに執り行われている所である。
あの後、ティグリス伯の騎士団一行に守られながら子供達と一緒に馬車で帰って来たのだが、結局"リリアのパパ"扱いは、ティグリッサの街に戻ってきても変わらなかったためにレリアさんとは何とも言えない微妙な雰囲気になったりした。
まあその結果として収まるところに収まった感じである。
誘拐事件の方は、ホルストイの教会の司祭長の暴走による単独での犯行で女神教教会の組織ぐるみでの犯行ではないとの結論となった。
誘拐を仕切っていた司祭は元々アリア教国の中央教会での権力闘争に敗れて左遷されホルストイの教会司祭に甘んじていたそうだ。
だが悪運が強いのか左遷されていたために却ってアリア教国の天罰騒ぎに巻き込まれることなく今もこうして司祭の地位にいられていたのだ。
元教会騎士団のメンバーはアリア教国の司祭であった当時一緒に悪さを働いていた頃から関係があり、国から逃げてきたところを裏稼業をさせるために匿っていたらしい。
そんな司祭がその立場を利用して奴隷商と手を組み教会の孤児院の卒業生を奴隷ではない労働者であるとの甘言のもと薄給で奴隷商で雇用し奴隷の代わりの農場の住み込み労働者等として派遣させ住居費や食費の名目で上前を撥ねていた。
王国法では奴隷の生活は最低限主人が保証する必要があるのだが雇用している奴隷でない労働者の生活を保障する必要はなく奴隷以下の生活を強いる小x改革以降の日本の労働者派遣法以降の派遣労働者のような貧困層を生み出していた。
どうやらティグリス伯がドルトムントの農場に探りを入れていた闇奴隷の実態は彼ら孤児院出身の派遣労働者達というのが実情のようだ。
派遣社員として雇用された結果、収容人員数に余裕が生まれたところに入ってきたのが、例の聖女騒動だった。
教会中央への返り咲きを願っていた野心家の司祭にもたらされた一連の聖女騒動。聖女を生み出した孤児院を併設していた教会司祭が中央教会の司祭として迎えられたという話だ。
これを聞いた司祭が、孤児院に魔力持ちの子供達を集め聖魔法持ちの聖人・聖女候補として女神教の教育と修行を施し聖女が生まれた教会孤児院の司祭としての実績をもって中央教会の権力者として返り咲くために誘拐を働いたのが今回の誘拐の動機だそうだ。
そこで孤児院から聖魔法の使い手が生まれればよし。そうでなくても魔力持ちの派遣社員として高額で派遣しその上前を撥ねて私腹を肥やす計画であったが早いうちに発覚し摘発できたので誘拐の被害者はシーゲル子爵領で二人とティグリス伯爵領の四人の計六人で済んだのが不幸中の幸いであった。
今は六人とも無事に親元に戻り元の生活を取り戻しているそうだ。
無事に披露宴も終わり家に戻ってきたのだが、残念ながらもともと住んでいた工房にしても隣の家にしてもどちらも間取りがいまいちで結局今まで通り別々に住んでいる。どちらかの家を増築するなりしていずれは一緒に住むことになるだろう。
まあ暫くは、工房と隣の家とに分かれている方がいろいろ都合がいいのだが。そう、いろいろと。
披露宴でご馳走を食べ疲れたリリアは隣の家のベットで眠っており、今は工房でレリアさんと二人っきりだ。
「魔導師様…」
「レリア、流石に夫婦になったんだから魔導師様はないだろう。」
「はい。えっと、旦那様?」
[【魅了】をレジストしました。]
ああ、呼び方ひとつで魅了されかかるなんて我ながらちょろすぎるだろう。この後のことを考えるといろいろとあれなんだけど、その前に少しお互いの事を話しておかないとだろう。
「リリア、本当は結婚前に話しておかないといけなかったかもしれないんだが…」
そう前置きしてお互いの種族、人族とエルフとの違いについて話を切り出した。
「俺は人族だから長生きしてもあと50年がいいところだろう。しかもその時にはよぼよぼの爺になっているはずだ。だがレリアもリリアもエルフだから50年くらいじゃ今と見た目も変わらないし寿命もさらに100年単位で長いだろう。」
「はい。私は純粋なダークエルフなので寿命はおおよそ500から800年くらいです。リリアは、ハーフですが父親がエルフなので同じくらいかと。あの旦那様、こんな穢れた私で本当に良かったのでしょうか?」
「それを言ったら俺だってあっという間に爺になって二人を残して先に死んじゃうんだから本当にそれでいいの?」
「はい。こんな私でよければ。」
「レリア」
「旦那様」
[【魅了】をレジストしました。]
ああ、うっとおしいなこれ。表示をOFFにしておこうか。
「ところでレリア、えっと言いたくなければ言わなくてもいいんだけど…レリアは今いくつなの?」
「あぁ旦那様聞いても驚かないでくださいね。今134歳で今年135歳になります。ダークエルフは40歳から50歳の間で成人なので成人してまだ100年に満たないくらいになります。」
うひょー、一回りどころか100歳違うよ。こっちの世界では俺今年31歳だよ。たぶん。
「そっそっそ、そうか。あと500年以上生きられるんだね。リリアの成人はいつくらいなの?」
「はい。リリアはあと10年くらいしたら成人を迎えるので」
え、あと10年?
「ちなみにリリアは何歳?」
「今年31歳になります。」
「……同い年かよー!!」
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