第3話 21世紀最初の年 ドゥギーは「本名」になる
ネット上でもリアルでもドゥギーを名乗り始めた僕。特にリアルでは、夏休みを過ぎてもサークルの雑記帳にペンネーム「ドゥギー」でくだらないことを書き続けたことから、サークル内で「ドゥギー」と呼ばれるようになりました。
1年、2年、3年と経つうちにサークルのメンバーがみんな僕のことをドゥギーと呼ぶので、後輩の中には僕の本名を知らない人が増えてきました。
そして2001年、21世紀最初の年に事件が起きます。とある事情で大学を4年過ぎても通っていた僕はサークルの後輩たちと電車で帰っていたある日、新入生からある質問をされます。
「なんでドゥギーさんっていうんですか?」
僕は一瞬言葉に詰まりました。なぜなら、面倒くさいから。説明するのに短くても1000字以上必要なことを一言二言で話すのは難しいし、理解されなかったら困ります。5秒くらい考えて、思いついた答えがコレです。
「『本名』だよ、『本名』」
「嘘でしょ、ははは」
質問した新入生も周りの後輩たちも大ウケ。気分を良くした僕はその新入生に対し、「ドゥギーは本名」だと押し通しました。それ以降、ドゥギーの由来を聞かれた際には「本名」であると押し通すことにしました。
そのネタを家族に話しますと、家族も大ウケ。以来、家族からも「ドゥギーさん」と呼ばれることとなります。
この2001年がドゥギー黄金期であると思います。ただ、ドゥギーが浸透しすぎたため、この後悲劇が生まれることは次回お話しします。
ちなみに2001年はタイの現在の政治対立を生んでいる中心人物タクシン元首相が首相になった年です。
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