第二回きつね密室小説賞を書き終えて
あきかん
あとがき、あるいはヘイト管理について
第二回きつね密室小説賞を書き終えました。
「ある朝、目がさめると」という小説です。
副題を読んだ以上のものはありません。
この小説は小説として出来が悪すぎます。
今作のテーマはヘイト管理です。
小説におけるヘイトとは、読者を不快にさせる事につきるかと思います。
読者の感情を刺激する、という面だけを考えれば、読み手の感情を管理する技術と言い換えられるでしょう。
たまに自分で料理を作るのですが、調味料をいついれるのか、タレにいつ浸けるのかをいつも悩みます。たとえ同じ分量の調味料でも入れるタイミングで味が変わるのです。基本、味見をしない自分が一家言を言える立場ではないのですが。
小説も同じです。感情を刺激する文や場面をいつどうやって入れるのか。これが小説の面白さを決めると言って良いでしょう。少なくとも単純娯楽小説好きの自分にとっては一番大事な要素です。
ヘイト管理について述べたのには理由があります。自分にとって密室とはホラーやサスペンスなのです。ミステリーではありません。
キューブやエイリアン、ゾンビもソウだって基本的には密室ものです。古典小説を例に出せばカフカの変身も密室です。
ヘイト管理を娯楽へと昇華させた、偉大な傑作たちを無視して密室を語ることは自分にはできません。私の密室とは彼らなのです。
あなたの思う密室をぶつけてください…!
と主催者の狐さんに背中を押されて作品を応募しましたが、力不足でぶつけきれませんでした。
狐さん、ごめんなさい。
RTA3位の記念に、あとがきを書くことにしました。
おわり。
最速にして最悪を目指したのに何で先人が二人もいるのか。早すぎる。
第二回きつね密室小説賞を書き終えて あきかん @Gomibako
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