第7話

 そうして結局赴いたのはいつものこのカフェだ。

 始まってしまった非日常、

 空いたどこかを埋めるために必死で、

でもどこか、ご褒美なんてものの意味合いも含めていたんだろうか...。

 そうして作者は結局いつも来るカフェで、いつも頼むダージリンティーに安心を求めて、ただただホッとしたくて、力を抜きたくて、あたたかいダージリンティーを注文し、セットでいつものパンプキンプリンを頼んだ。

 「番号札をお持ちになって席でお待ちください。仕切りから奥が禁煙席になっております。ごゆっくりどうぞ」なんて何度聞いただろう。

 この2点が来るのはいつもそんなに時間はかからない。ショーケースに入っているホールケーキの一切れを取ってお皿に盛り、そもそも用意されているのであろう熱湯を、銀色のティーポットに注いで、作者の元に運ばれてくる。

 席について荷物を下ろし、「ふぅ」っと一息した頃にはすでに準備万端なのである。そして、“待ってました”と言わんばかりに早速運ばれてくる、注文した...、もういっそ見た目から安心感のあるストレートの紅茶と、添え物かのようなカボチャのプディング。いつもであれば「いただきます」と、ご丁寧に両手を合わせて食べる。

 だが今日は、思えばそんなことをした記憶がない。おそらくしていない。

食べ物たちよ。申し訳ない。

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