第8話
何も考えていなかった。
いや正確には「考えられなかった」。
どうしたらいつもどおりの自分になるのか、なれるのかを考えるので必死だった。そしてあたたかいを超えて、最初「熱い」ダージリンティーをそっとティーカップに注ぎ、立ち昇る優しい湯気に吐息を誘われ、猫舌の作者はゆっくり最初の一口を味わう。
「ホゥ...」今日一日の中でようやく出た安心の一息。
これが出るのに何時間かかっているのだろう。ようやく逃げ道を得た作者の心は、本当にようやく肩の力をが少し抜けたようだ。
早く終わらないかと思った昼休み。
一日の勤務時間が終わり、笑顔を作る必要が無くなり「疲れた」と出た退勤。
「ホッとしたい」という感情が作者の中に誕生するのに、そんなに時間はかからなかった。
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