新・第四章 ちょうどハロウィン時期に。
第一〇三一回 ある晴れた日曜日が、十月の始まりなの。
――今日から十月が始まった。
僕ら高校二年生は、これよりビッグイベントが待ち受けている。
中等部の時は三年生だったけど、高等部になると二年生で、それが行われる。コロナ禍を超えた今現在。少なくとも政府は、そう認識している中で、まるでコロナ禍が夢だったように、世間に於ける修学旅行の実地を認めていた。もう旅行は普通のことなのだ。
なので、僕は街に出る。……とはいっても、お隣の市だけれど。
もちろん一人ではない。……久しぶりに会うお友達がいるのだ。
電車に乗る時は、後ろの人がピタリと間隔を縮めて寄ってくる。僕はお腹を守るように歩く。あまり早く歩けないから。そこで
久しぶりに会うお友達とは、そこで待ち合わせとなる。
お友達も、もちろん女の子。だって……女の子の下着だから。と、その文章が脳裏に描かれたなら、お顔は熱く、真っ赤になる趣だ。裸を見られるよりも、何故か恥ずかしい。
女の子同士の世界だね、やっぱり。
そう思っていたら、見えてくるシルエット。さらに近づくシルエットに変わってゆく。
「
「
久しぶりに会うお友達とは、
動きも、普通の子と変わらない程になっていたの。
「調子良さそうだね、凛」と、今度は梨花が、声を掛けた。
「うん、修学旅行、楽しみだよ」と、止まらない歓喜の声。凛は燥いでいた。
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