第四一〇回 とあるリサーチ。急なの。
――所謂、ベテランの先生。
もしかすると、少しばかり遠い記憶の中、瑞希先生が言っていた『仰げば尊し』の我が師という御方が、これから僕らの担任になるこのお方? そして自己紹介を。
ブラックボードに、
大きくも力強く、その氏名をホワイトのチョークで書く。……書いたのだ。
漢字三文字。――
年齢は、プロ野球にも通づる、
誰からかの情報だって?
それは女の子には秘密が多い故に、な・い・し・ょ。と、少し艶っぽい声で言いたいところだけれど、僕には察しがつくの。その情報源はね、やはり瑞希先生……と言いたいところだけれど、実は
そして思う。
……僕らのパパよりも目上の先生。先生から見れば、僕らは子供みたいな存在。
何だか不思議な感じだ。例えばこのホームルームだけでも、これまでとは何かが異なる感じがするの。グローバルという感じ……或いは、その言葉以外の何ものでもない感じ。
そして数学が担当。
僕は……僕は数学が苦手。でも、でもだよ、決して嫌いではないから。その点、可奈はすごい。数学と理科は得意。PCならもっと。……何となくだけれどね、可奈が早坂先生とは気が合いそうな気がするの。僕は、やっぱり瑞希先生かな。あっ、梨花も瑞希先生に憧れていたのだった。それなら、好みも苦手も基本的には一緒だね、僕と梨花……
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