第二二四回 見えてきたよ、それぞれのスタイル。


 ――僕のエッセイを紹介したなら、やっぱり梨花りかのエッセイも紹介だね。



 駄々を捏ねるのではなく、

 粘土を捏ねる梨花から鋭いアイコンタクト。



 アイコンタクトなだけに、目は口より、ものを言うけれど、言葉にするよりも威圧感というのか……とにかく、ちょっと怖い感じだ。可奈かなは落ち着いた感じで、パパッと画面の切り替え……とはいっても同じ小説サイトで、同じ『書くと読む』


 僕らは、姉妹でエッセイをしている。


 梨花の作品『りかのじかん。』も、僕の作品と同じように「あはっ」と声を弾ませながら、葉月はづきちゃんは読んでくれているけれど……百五十二話で十万文字以上もある完結作品と、この度で二百二十四話を迎える十五万文字以上もある僕の作品を読み切るには、まだまだ時間がかかりそうな勢いなので、ちょっと口約束になるけれど……


「葉月ちゃんも、登録してみない?」


「えっ? 登録って?」


「僕らと同じ『書くと読む』……あっ、心配しないで。これはね、登録無料だから。それでね、スマホからも登録できるけれど、PCの方がいいよね、葉月ちゃんもポエム、執筆したいでしょ? ……ところで葉月ちゃんって、PCって持ってる?」


「うん、あるにはあるけど……その、ノートじゃないし、

 パパにだってお話しないといけないでしょ? 登録の仕方もわかんないし……」


「任せて。明日はまだ登校日だから……明後日の十時頃。もちろん午前。

 みんなで行くよ、葉月ちゃんのお家。登録もパパッと可奈がやってくれるから」


 すると、ギロッとした目の可奈は、


「ちょっと千佳、勝手に決めないでよ。……って嘘、可愛い後輩のため。やってあげるわよ、千佳先輩・・」とニッコリ素敵な笑顔へと変化を遂げる可奈先輩・・だった。



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