第百八十三回 シンデレラの刻、過ぎても。
――午前零時。それも過ぎゆく。
でも……
僕らの魔法は解けない。
僕らはまだ、シンデレラのまま。そしてここは、二人だけのお部屋……
古い写真。
そこに映っているものこそが、僕の訊きたいことを凝縮する。
……いや、正直なところ纏めてくれたの。
まずは男の子。その子は、やはり
太郎君は母子家庭で、お母さんの旧姓の『
それを見計らって、梨花は新一パパと一緒に訪れる。土曜日と日曜日、お泊りする。
プラモデル、一緒に作った。
お風呂で洗いっこもしたし、カレーも一緒に食べた。……まったく同じことをしていたのだ。もう日付は変わったが、今日の僕と梨花と、その……まったく同じことを。
だったら、「何で言ってくれなかったの?」と、そう僕は、梨花に問う。
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