第百八十二回 四連休の終わりには?
――ううん、まだ終わってない。まだ十二時間ほどあるもの。
それは午前零時を指しているわけではない。
翌日、学校での始業のベルまでが四連休なのだ。……僕は、そう解釈する。
僕は、
ウメチカ戦からの帰りに、つまりはパパたちの運転する車の中で……。お車はワゴンタイプで持ち主は……な、何とパパたちのもの。二人で一台なの。
みんながいる。
でも
「仕方ないなあ……」
と、若干のボヤキはあっても、梨花は笑顔で承諾してくれた。
……僕は、知りたいのだ。
梨花の、その笑顔の裏には、何があるのか? ……でも、それは、
すぐに現れた。……現れたのだ。それは梨花のお部屋で。初めはね、僕のお家に梨花がお泊りする予定だったのだけれど、
「うん!」と、一片の曇りもなく、ご機嫌な返事をした。
そうなの、そうなんだよ。
カレーは、大好物なの! それも、梨花と一緒にシャワーで洗いっこしたあとの、爽やかなカレー。うむ、美味美味……。それは新一パパが前日から、そして今日も帰ってきてから煮込みに煮込んで、具も溶け込んで、何よりも愛情が溶け込んでいて……
これからは梨花と一緒にずっと、食卓を囲むことになると思うの。であるならば……そう。その写真の男の子について、まずは訊きたい。その古い写真について。
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