第二章 ゾロ目企画『令和二年二月二十二日』

第六回 もう一つの『りかのじかん』……予告編。


 ――企んじゃった。


 僕ではなく梨花りかが。



 梨花のPNペンネームは、今も平仮名二つの『りか』……僕、千佳ちかのPNは、令和二年の一月二日に変化を遂げて、平仮名二つからカタカナ四つに変化して『ウメチカ』と名乗る。


 ……とある小説サイト『書くと読む』の内部ではなく、登録に苦労したけれど、そこからアクセスできるツイッターでもなくて、春リトルに近し帰り道……


 時系列は、少し未来な設定。


 目指すは、令和二年二月二十二日の二十二時二十二分の更新と……それに因んだエッセイ、或いは……新たなる物語。


 そう、今日の学校の帰り道、


「頼む千佳、僕と一緒に参加しよっ」


 と、梨花の方から、その話を持ち込んだのだ。――因みに今日はマンデー。期日までは後五日。その企画の主は、毎回『りかのじかん』を応援してくれている人らしい。


 そのしがらみなのか、


 いやいや、梨花が参加したいのが大なのだろう。……それに今日は、可奈かなが学校を休んでいる。可奈なら『自分で決めたことは自分の力でやる』と、梨花に言うはずだ。


 ほんと、梨花は甘えたさんだから。


「ねえ梨花、可奈とは相談したの?」


 少し俯く……その仕草やっぱりね、


「僕にだって都合というものがあるんだよ。ちゃんと考えてる? 『参加しよっ』ってなのは、僕の都合を無視してるよね? せめて『参加できるかな?』とか『参加してほしいな』って、お願いするのが普通だよね?」……って、ちょっと可哀想かな?


 俯いたまま、ちょっと泣きそうな梨花、……だから、


「参加するよ、梨花」と、そう返事をしたら「ありがと!」って、笑顔が満開だ。



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