わかりやすくすること

 自分の頭の中では、無限の物語を生み出すことができます。しかし、いくら頭の中で面白い話ができても、それをアウトプットできなければ小説にはなりません。ですから、頭の中のものを外に出すことが大切です。

 さて、わざわざ小説を書いてネット上で公開する、あるいは公募に出すからには、読んでもらう人がいるわけです。読んでもらわなければ、チラシの裏に書いたり、ずっと頭の中にとどめていたりするのと変わりません。

 さらに言うと、どんなにおもしろい話でも、読み手が理解できなければ意味がありません。


 書き始めた人の中には、なんかうまい文章に見せようと、難しい表現を使いたがる人がいます。でも、難しい言葉や単語、表現を使っても、その意味を読み手が理解できていなければ意味がありません。

 従って、自分の描いた話を伝えるためにも、まずはわかりやすい言葉を選んでみましょう。極端に言えば、小学生に話しても分かるくらいでいいと思います。

 そう考えると、難しい言葉はあまり使えませんし、分かりやすく表現を変えようと努力すると思います。物を教えるのは、大人よりも子供の方が難しいのです。

 これは単に学力や知識の問題だけではありません。あなたが作った物語は、あなたは設定や登場人物の気持ちが分かっていても、読んでいる人には分からないからです。ですから、最低限どんな設定で、どんな場所で、どんな登場人物がいて、どんなことをやるのか、といったことを説明したり描写したりする必要があります。


 話が分かりにくくなる理由はいろいろあります。例えば、

・難しい言葉を使い過ぎている

・カタカナ語ばかり、熟語ばかりで読みづらい

・小説作法が守れておらず、話が入ってこない

・設定が複雑すぎる

・説明が足りていない

・無駄な説明が多すぎる

・最初から最後まで書こうとしてしまっている

 といったことが考えられます。これらはある程度なれている人でもやってしまいがちなことだと思います。


 わかりやすく書く、というのは読み手の気持ちを考えることです。どうやったら自分の思い描いているストーリーをその通りに受け取ってもらえるのか。

 それを達成するのは簡単なことではありません。でも、自分が読者だったらどうなのか。そういったことを考えると、どうやって表現すればよいのか見てくるかもしれません。

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