自分の知識の価値を知ること

 小説を書こうと思うからには、多くの人は書きたい話が頭にあると思います。まずはその話を最後まで書いてみましょう。修正は後からでもできます。

 ただ、何か書きたいと思っても、何を書けばいいのか分からない、という人もいると思います。あるいは、ずっと書いてきたけれど、ネタが切れてしまった、という人もいるでしょう。

 基本的にはそういった場合、インプットに戻ると良いと思います。アイデアを生み出すために、本を読んだり、いろんな場所に行ったり、そうやって視野を広げ、体験を増やしていきます。

 しかし、それ以外にもアイデアを出す方法があります。それは、自分の生活や仕事の話をもとにすることです。


 自分が普段当たり前のように思っている体験は、実は他の人にとっては貴重な体験となることが多々あります。

 例えば飲食店の店員であればキッチンの裏側事情などを詳しく把握しているでしょうし、コンビニでアルバイトをしている人ならどんな仕事があるかというのを知っているでしょう。

 そういった情報というのは、知らない人にとって高い価値を持つものです。

 もちろん、ただ仕事の内容を書くだけでは物足りません。それくらいのことは、ネットで調べれば似たような情報が出てくるので、あまり面白くならないでしょう。そこに自分の体験をプラスすることで、他人の知らない世界が産まれます。


 今では多くの物語が生み出されているため、オリジナリティを出そうとすると苦労するかもしれません。しかし、自分の体験をもとにした話は、案外人の感動を生むものです。

 よかったこと、悪かったこと、成功したこと、失敗したこと、おもしろかったこと、辛かったこと。そういったことを物語に織り込むだけで、立派な物語となります。

 何もネタが思い浮かばなければ、そういったエピソードをたくさんあげてみると、何か面白い話が思いつくかもしれません。


 あなたにとってどんなにマイナスな出来事でも、小説を書く上ではすべてプラスにつなげられます。あなただけの体験が、あなただけの物語を作るのです。

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