第5話 放課後。

今更になって少し赤くなってしまう。

言ってやった!言ってしまった.....。


もう戻れないかな.....そう思いながら頬をかく。

「──だからよ、相談し.....ヴッッ!!」


──相談しろよという発言は黒瀬千帆の行動によりさえぎられてしまう。

ってか、変な声でちまった。

急に腹の辺りに抱きついてきたのだ。


「.....ッツーー。!?」

余韻を伸ばしたあと腹辺りにあたる柔らかい感触に同様してしまう。

やばい。

ボク、オンナノコニダキツカレルノハジメテ。


と心の中で感情が訴えているのが聞こえた。


「ちょっ!」

「ありがとう、ありがとう、ありがとう」

「.....」

泣きたがら抱きつかれて感謝か、剥ぎ取るのも失礼だろう。

俺はにそのままでしばらく立っていた。



──数分がたっただろうか。

相手も落ち着いたらしく目の周りを赤くして今度は「ごめん」なんて。


余程、ためていたんだろう。


「.....あの、さっきのだけど.....」

──さっきの?

「なんて返せばいいのかな?」

「あ.....あぁ、いやっ!別に.....!告ったわけしじゃないから!!」

俺が惚れたって言ってたのがつっかかっていたのだろう。


くーー、恥ずい!何してんだ数分前の俺!


「とりあえずさっ!ストレスを少なくしたいだけだからしばらく協力させてくれよ!」

テンパってキャラがブレブレになってきた。

まずい、こういう時は深呼吸をしよう。


すって.....すって.....すって.....、死ぬ死ぬ。

なんて、1人コントはいいとして、心を落ち着ける。

「ふーー.....」


「うん!よろしくね!えーと、陽町ひたきくん?」

「陽町でいいよ、よろしくな黒瀬」

「千帆でいいって.....!」


そんなこんなで話を1段落終えて帰る。

夢斗むとも待たせてるし。




「──よっ!すまん遅れた」

「遅れた?うん、まぁ大丈夫だよ」

「ねぇ」


「どうだったの?」

「なにが?」

「ねーーぇー!」


「だからストレス少女の告白」

「告白じゃねーけどな、色々と大変になってきたよ」

「おいッ!!」


無視されていた千帆は声を張り上げる。

「あぁー、わりぃわりぃ」


そのまま、足並みを揃えて歩き始める。

夢斗にもあったことを相談しながら3人で学校を後にした。


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