応援コメント

第5話 西に向かって行け!」への応援コメント


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     一人称が「僕」なのが個人的に抵抗がありました。
     古事記や日本書紀だと僕を大抵「やつかれ」と読んで「我(あれ)」よりも遜った意味なので。
     細かい話でスイマセン。
     原文は読んだ事無いのですが如何なのでしょうね?

     時間があれば国立国会図書館デジタルライブラリーででも調べてみますが。

    作者からの返信

    この作品の中での「僕」の読み方は「ぼく」ですが、原作には「僕」という一人称自体が出てきません。
    この作品は厳密な現代語訳ではなく、原作は下敷き程度のエンタメ重視なので、かなり現代に寄せて書いており、オリジナルの部分も含んでいます。一番大きな違いは、忠彦は原作には出てこないオリジナルキャラという点です。原作では完全に物ぐさ太郎が主役で、終始その視点で書かれています。
    「ぼく」という一人称が使われるようになるの明治以降なのは私も知っています。その上で、「現代の言葉に置き換えたらこんな感じですよ」という感覚で書いています。今回の一人称は、忠彦のキャラから判断して「僕(ぼく)」を選びました。麗玲さんのような発想をする人がいるとは思わなかったので、つい「僕」と漢字で書いてしまいましたが、ひらがなにするかルビを付けておいたほうが良かったですね。これから気を付けます。
    一人称に関しては、江戸時代の絵草子で子供が自分のことを「わし」と呼んでいるのが引っ掛かって調べてみたことがありますが、現代と使われ方がずいぶん違っているので驚きました。「俺」を女性や身分の高い人も使っていたり、「わし」が主に女性が使っていた言葉だったり……。
    過去の時代を厳密に再現するのなら、言葉に限らず当時のままに書いたほうがいいのでしょうけれど、昔のことを知らない読者もたくさんいます。知っていたとしても、自分の中に現代の感覚が根付いているので、違和感を覚えたり受け入れられなかったりする可能性も高いと思います。時代物を書く際のスタンスは人それぞれですが、私は読んだ人が理解しやすいこと、なじみやすいこと、楽しめることを重視して、過去に寄せる部分と現代に寄せる部分を分けています。

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