それでも世界は続く

サカ

第1話 呪い



新しい高校へ向かう途中、僕は人の変化について考えていた。

人それぞれにらしさがあると言っている人もいたが、全く僕にはそれが感じられない。

正直言って変わりたいと思っても変わらないが僕の思いだ。

しかし、いつも優しかった近所のおばちゃんも歳が経つに連れて怖くなったりする。

それはまた別の話なのだろうか?

僕はそんな事をふと考え石ころを優しく蹴った。

少しの苛立ちとともに吸い込む新しいような風も鬱陶しく感じる。


溜息をつくと後ろから女の人の声がした。

同い年くらいか?

僕は振り向くがこれが後に後悔へと繋がるなんて僕は思ってはいなかった。

振り向くと目が痛くなるほどの光が僕を襲った。

『目がぁぁぁぁー』

僕は、ふざけている場合じゃないと思いながら冷静に目を開けるがやはり痛い。

見る事を諦め目を瞑れば先ほど吸っていた空気が変わっているように感じた。

だが目を開けてみるとそこは先ほどと同じ場所、同じ空、全てが同じだ。

『ねえ、あんた』

先ほどと同じ声だ。

同い年くらい少女が冷静だがどこか少し鋭い目つきで睨みながら言ってきた。

何か俺は悪いことしたのか?と自分に問うが何も分からなかった。

一様初対面だから敬語で行こう。

『何ですか?忙しいんですけど』

すると、彼女はもっと鋭い目つきでこっちを見てきた。

やっぱり初対面の人に忙しいんですけどはなかったか?

『呪われてるわよ。あんた』

『は?』

一瞬、僕は何かの宗教団体の人かと思ったが先ほどの光でどこか嘘じゃないような気がした。

僕は『疑わずにいよう』という決意を胸にする。

『お前の言ってることはさっきのことであまり疑えにくい。だから教えてくれ。どういう呪いにかかっているんだ?』

『これから1日以内にあなたは死ぬわ…』

風が頬を叩き笑う。

『助かる方法はあるのか?』

喉にある飴玉を飲み込むように僕は勇気を振り絞って聞いた。

『一つだけまあ…あるわ。』

その一言で助かるのかということでホッとした。

『何をすればいい?』

彼女は顔を赤くした。

『キ…』

『キ?なんだ言ってみろ?』

『キスよ!!』

彼女が顔を赤くしている理由は分かったが命のためだ仕方ない。

『じゃあするぞ』

『ちょっと待ってまだ心の準備があっ…』

彼女の唇を僕の唇は伝う。

この3秒間のキスはとても長く感じた。

『これでいいか?俺のファーストキスを奪って置いて何だその顔は?』

彼女は顔を赤くして怒っていた。

『それはこっちのセリフよ!奪ったのはそっちじゃない』

『いや、あの光がなければこんなことにはなってなかったからお前のせいだ。』

『仕方ないじゃない!あれは父さんが開発した男を呪う装置なんだから!』

僕は少し思った事を聞く。

『何でキスなんだ?それとなんで今使ったんだ?』

『知・ら・な・い・わ・よ!!!父さんに聞いて!それと使ったのはどんな感じか確かめたかったの!』

怒った顔で学校の向きへと彼女は走っていった。

『あいつと学校同じか…。』

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それでも世界は続く サカ @noue2356

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