第2話 二日目の朝に何をしようか?

 パリの二日目の朝。長旅の疲れが残っているなら朝食は素直にホテルで食べよう。激しいスタートダッシュのせいで後半バテても楽しくないだろうから。

 ホテルによってサービスは様々だがパンを好みに焼くもよし、オムレツを焼いてもらうのも悪くない。折角のホテル暮らしを楽しもう。海外のホテルは大体コーヒーメーカーが部屋にある。日本から信頼できる豆を持参するといつもの朝に近づける筈だ。

 ちなみに昨日のうちに水は買ってあるのかな?ガイドブックに書いてある通りパリの水道水は飲むことができるが、世界一安全かもしれない日本の水道水を飲まない貴方なら抵抗感で一杯だろう。

 もしそうであれば飲料水の確保だ。

 パリにはモノプリといった小さい店があちこちにある。ホテルを予約する際はこう言った店の近くにしておくと飲料水やちょっとしたお菓子、パンなどの買い物に困らない。

 水もガス入りとガス無しに加えていろんなメーカーがある。せっかくだから色々試すもよし。安さに重点を置くのもいい。

 さてさてホテルを出て午前中は何をしようか?

 朝一番の美術館はルーブルでモナリザを狙う以外はお勧めしない。メジャーな美術館は行列で大変なことになりがちだ。行列が少なくなる十一時くらいに行っても観光目的なら十分だろう。


 モナリザは仕方ない。余裕を持って見たいのならばルーブルの行列の先頭でなければ難しいと思う。モナリザの前は常に人だかりでスリまで発生するし上野のパンダ同様立ち止まれない。早起きする覚悟が必要だ。私?私はモナリザとほぼ一対一で対面したことがある。かつてはライオン口というモナリザの展示室に程近い入り口が穴場でさくっと入れたのだ。ミュージアムパス(これは後述)を持っていたのでさらに早かった。結果ほぼ一番でモナリザに出会えた。その十五分後には人だかりになっていたが…。

 残念ながらライオン口はもう使えない。テロの警戒から閉鎖されてしまった。


 さて二日目の午前、他人にはオススメしないが私個人としては七月後半から八月以外の時期ならばオペラかバレエのチケット確保に当てている。

 別にネットや代理店を使っても入手できるがせっかくパリにいるのだ。オペラ座のボックスオフィスに並ぶのも一興と思っている。一見無駄なことでもパリでしかできないことをする。それもまたよし。

 全てをスマホに頼るとそれを失った時に詰む。スマホがなくても自由に行動できるくらいがツアー以外の方法で海外旅行を楽しむには必要なのだ。


 それとここで凱旋門、ルーブル、オルセーに行く貴方に必要な情報を提供させて頂こう。

 ミュージアムパスだ。

 パリの大半の美術館で使える。私は到着した空港での購入を勧める。期間や使える美術館の詳細(行きたい美術館で使えないという事態は気をつけて!代表格はマルモッタンモネ美術館。かなり有名どころだが二〇一九年は使えなかった)はガイドブックに譲るがこれは本当に便利。

 大体の美術館はチケット売り場でチケットを購入し、もぎりの職員にチケットを見せて入場することになる。ここで重要なのは行列はチケット売り場にできていて、もぎりの職員のところは空いていることである。チケット売り場を素通りできるメリットは大きい。

 ちなみにオルセー美術館は


 行列

 ↓⓪

 荷物検査

 ↓①

 チケット売り場

 ↓②

 もぎり

 入場


 という流れで

 ⓪が十一時くらいまで大行列

 ①はなんだかんだで夕方まで混むこともある

 ②はずっと空いている

 なので⓪の行列が無くなった頃にパスを持って入ればストレスフリーである。


 さらに凱旋門に登るためのチケットは、売り場は狭く行列に時間がかかる。登る入り口はいつも空いているのでパスがないと嫌になるだろう。


 望むなら何も問題ないが、海外旅行先で望まない行列に巻き込まれるのは人生の無駄遣いである。

 うまく回避して頂きたい。


 さてパリ初のランチ…、何にしようか?

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