第4話 適合者
ナイアーラトテップの神託に従い、1984年1月20日の正子に、年男とアリスは結びつきの儀式を崎原神社境内にて執行う。
儀式は無事成功し、1984年10月28日に聡太郎が誕生した。
年男とアリスから別々に定期的な報告を受けていたチャールズは、聡太郎が何ら魔術的な資質や異界の影響が出ていないことを知った。
年男は聡太郎が成長しても、外側の特徴が表出しないことで、息子の生贄としての役割という推測に自信を深めていったようだ。
その認識が強まるにつれ年男はチャールズと疎遠になり、年男が日本で独自に結社を組織したことはアリスの報告で知った。
年男はアリスにナイアーラトテップが聡太郎を適合者と呼ぶのは『受胎時の場所と時間の条件が適合した者』という程度の意味だと説明していたようだ。
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