ラノベの働き者は怠け者なしに存立できない
働き者のライフスタイルは、美化されねばならない。
だが、働き者の仕事のノウハウを細かに描くのはライトノベルの領域を踏み越えてしまう。技術は魔法など実在しえないものにすべきだ。歴史問題をはじめ、現実社会の論争を問題視させるように描くのも駄目だ。
そんな制限があると、働き者だけでは話を面白くたたみにくい。
なら、どうすればよいか。
怠け者を呼び出して、その価値観をとことん膺懲し、働き者の価値観に染め上げればよい。
明るい働き者は、物心両面で暗い怠け者と闘争し、完膚なきまでに勝ち抜かねばならない。
働き者は怠け者がいない場面でも、彼らを退治する例え話を肝に銘じて頑張らねばならない。
働き者はかつての自分も積極的でない怠け者だったと全否定して、もっと勤勉に努力せねばならない。
自分の嫌いな価値観を不細工な怠け者に喋らせ、イケメンの働き者がぶん殴ってでも人格改造する。あるいは聞き入れる振りをして、実は何も聞いていない。
ライトノベルの世界では、働き者が度量の深さをみせ、ますます輝く名場面の象徴だ。
警察小説に犯人が欠かせないように、こうした「はたらく小説」では模範的働き者の影となる怠け者が欠かせない。
まったく、そんな構造が炸裂する脱ニ××作品は、一文たりとて読む価値がない。
よくも、自分の好きな××を怠け者のアイテムとして描きやがったな!
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