ラノベはアルバイトを決して否定できない
現実のアルバイトは社会問題に満ちている。執筆時点の言論界では、コンビニのフランチャイズ店強制加盟、極端に賃金の低い外国人技能実習生、学生バイトに重度の責任を担わせて、賃金は満足に渡さないブラックバイトがとりわけ問題視されている。
しかし、ライトノベルはアルバイトを絶対に否定しないし、こうした問題を取り上げない。取り上げるなら、必ず経営者に都合の良いやり方で解決する。新入りが仕事に馴染めない場面は、必ずバイト側の落ち度として処理される。バイトする勉強しないキャラは、バイトしない勉強キャラよりも確実に優遇される。学校の先生や政治家は馬鹿にしてもよいが、バイト先の上司は決して口答えしてはならない金正恩や習近平より偉大な存在だ。雲の上の大金持ちはどんなに馬鹿にしてもよいが、金を稼がせてくれる目の前の上司は決して批判するな。
この禁則は、ここで挙げている禁止事項の中で最も厳格に守られている。
ちなみに、大学生が学業を放り出してアルバイトに身を尽くしても、同年齢の高卒正社員より凄いことは決してできない。
「アルバイトの業務は、必ず正社員より重要度が低く、従って大人目線では軽視してよい仕事にすぎない」
からだ。企業の就職担当者が大卒を正社員として採用するのは、自社のアルバイトレベルの仕事よりも大学の学びのほうが価値が高いと考えるからで、それは中卒より高卒を優遇する時にも採用されている。
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