第18話

戸惑ってしまった俺達は一言も話すことはできなかった。

選ぶよう言われた事もそうだが何よりチームの代表の面々が個性的過ぎて内容が全く頭に入って来なかった。


「なんじゃお主達。固まっていては始まらんぞ。別にそのチームにずっと所属しなければならん訳でもないのじゃ。チームの方針や特色に関しても今回は気にせんでも良い。まぁそのままそのチームで活動する者が多いのも事実じゃが…どのチームに入ろうとも皆快く受け入れてくれるじゃろうて」


モンスター爺さんはそう言った。

俺とアランは顔を見合わせて頷きあった。


「ちなみに2人共別々のチームに入らなきゃいけないとかあります?」

「そんな事は無いぞ」

「そのぐらいになるまで体鍛えさせられたりしますか?」

「そんな事は無いが望むのならば俺達チームの熱いトレーニングを教えてあげよう!」

「モンスター素材の加工って俺達でも出来ますか?」

「…誰でも最初は初心者だ。低級の素材加工なら陽月師であればほとんどの者がこなす事が出来る」

「えっと…そのモンスター、可愛いですね」

「特に無いなら無理しなくても良いのよ…」


「なぁオルタどうする?お前はもうどのチームにするか決めたのか?」


アランがヒソヒソと話しかけて来る。


「今のところモンスター素材の加工に興味はあるんだけど…さっきからあのお姉さんめっちゃこっち見て来るんだよね。アランはどうするのさ?」

「お前のモンスターも動物種っぽいもんな。俺はヒューイさんのとこにしようかなって。なんか一番強くなれそうじゃん」


強くなるか…モンスター爺さんはどのチームに入っても良いって言ってたけど出来れば特色的にも自分にあったとこの方が良いようなきがするな。

フーシェンとずっと一緒ってのを考えれば…


「アラン、俺あのお姉さんのとこにしてみようと思う。フーシェンの事もっと知れるかもしれないし」

「そっか…分かった。じゃあどっちが早く一人前になれるか勝負だな!」


俺はミーミアさん率いる迅風にアランはヒューイさん率いる鉄血兵団に所属することになった。


「うむ、決まったようじゃな。後の事はそれぞれの代表に任せるでの。儂の役目は一先ず終わりじゃ。お主達が一人前となって再び会えることを願っておるぞ」

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