番外編 第二章までの主な登場人物等の紹介

【暁五月】


 源家当主で、源五月と呼ばれることもある。源神社の巫女だが、親しい人の多くが死んでしまい、イワキダイキの記事で心に深い傷を負う。裕樹と約束を交わして、それを支えに前を向くように。ズッ友たちとも仲良くなり、約束を果たせるかもしれなかったが、またしてもイワキダイキの記事のせいで、今度はいじめられる。追い打ちするように、魔法を使えるようになってしまって、呪いが本当かもしれないと、思い詰めることに。その結果、ズッ友たちとの破局まで至りそうになるが、何とか回避する。

 リベカ以来のオラクルとされる。使用できる魔法は、現段階で青、赤、白魔法だが、ヤサコニ・イオツミスマルを使用できるため、全て使えると思われる。どうやら勉強だけでなく、魔法も天才的らしい。

 料理が得意。足も速めらしい。描写はないが、左利き。五月二十二日生まれ。

 裕樹のことが大好き。


【サラ】


 本名はサラファン・トゥルキア・バノルス。バノルス王国の王女。ヤサコミラ・ガリルトでクーデターから逃れ、この地に移住し、朝日と結婚した。

 朝日からは、「桜空」という名前を送られ、以来「桜空」と名乗るようになった。

 魔法は天才的な実力で、全ての属性に適性があり、中でも黄魔法が得意。バノルス時代には研究者だった。ただ、王族ということもあり、周りからの距離を感じていたので、対等な人が欲しかった。

 バノルス時代はリベルがその人で、婚約までした。しかし、リベルが実行犯のクーデターでそれは潰えた。

 桜空はそれで深い心の傷を負うが、朝日たち家族に受け入れられ、立ち直ることができ、幸せを一度はつかんだ。

 桜月を出産後もしばらくは幸せな生活を送っていたが、桜月が魔法に目覚めたときは肝を冷やした。それから数年は特訓しながらも幸せなままだったが、領主や村人の暴走により、狂乱。「桜空の祟り」を起こした。

 それを桜月に鎮められるが、代わりにあらがえない苛酷な運命を背負うこととなった。

 ちなみに、「サラファン」という名は、ロシアの服が由来。「バノルス」は、「竹馬の友」が由来で、「bamboo(竹の英語)」「horse(馬の英語)」からとった。


【源桜月】


 源家初代当主。杯流しを始めた人物。五月のご先祖さま。娘の名は葉月。

 桜空が驚くほどの魔法の才能があり、魔力の扱いに特に秀でていた。全ての属性に適性を持ち、中でも黒魔法が得意。そのため、「エターナル・カーズ」で桜空を殺さずに、再び幸せになれるように源家とともに呪った。

 桜空からもらった桜襲を、とても大切にしている。


【朝日】

 桜空の旦那。桜空伝の神主は、実は朝日。桜空を助けた。

 名字は第二章の時点ではないので、「源朝日」とはならない。そのあたりは、第三章以降で明らかになる。お楽しみに。


【菊】

 朝日の妹。桜空にとっては、親友のような人であり、大切な家族だった。


【蘭】

 菊の娘。


【橘成美】

 領主の娘。現在の橘家、つまり綾花のご先祖さま。桜月と仲が良かった。


【橘成吉】

 領主。桜空の逆鱗の原因。


【リベル・サルバドール】

 桜空の元婚約者。クーデターの実行犯でもある。


【ユダ】

 クーデターを企てた張本人。軍事省大臣だった。

 ちなみに、由来となったのは、イエスの弟子十二人の裏切り者の、イスカリオテのユダ。大臣が十二人なのも、それに合わせて。


【ステラ・トゥルキア・バノルス】

 桜空の母。昔は最強の魔法使いでもあり、戦場でマスグレイヴの侵攻を食い止めていた、かつての英雄。しかし、それが祟ってか、寝たきりになってしまい、国民の不満を高め、ノア派のクーデターを許す事態になった。


【望月裕樹】


 五月と約束して、前を向けるようにしてくれた張本人。雪奈の兄。野球部でピッチャーのサブマリン(下手投げ)。五月曰く、変化球で打ち取るタイプ。

 九月二十一日生まれ。


【千葉佳菜子】


 ズッ友。かなちゃん。いろいろあったが、五月を突き放すことはなかった。元陸上部。五月よりも速い。


【佐藤麻利亜】


 ズッ友。マリリン。いろいろあったが、五月を突き放すことはなかった。元陸上部。五月と同じ、もしくは少し遅めの速さ。


【暁ゆかり】


 暁家当主の女性で、五月の義母。楓の母でもある。千渡村村長。記述はないが、四十代の設定。旦那は存命している。

 ちなみに、「ゆかり」で本名になる。漢字ではない。


【橘綾花】


 橘家次期当主の女性。蕎麦屋の従業員。


【橘雄一郎】


 橘家当主。綾花に当主を譲ることにした。蕎麦屋の店主。


【暁楓】


 ゆかりの娘。五月と親友で、家族だった。五月を暁家に迎えるように、五月や、村人を説得した。元暁家次期当主。親戚が多いので、暁家当主の跡継ぎ候補は他にもいた。故人。


【望月雪奈】


 裕樹の妹。五月と親友だった。五月の桜空以外で初めての友人。故人。

 実は、主人公の名前の候補だった。没になってしまったが、親友として復活した、実は思い入れの強い名前でもある。


【イワキダイキ】


 諸悪の根源。記者で、五月と関わると死ぬと書いた奴。筆者の恨みを込められたかわいそうな人物でもある。一応、漢字の表現もあり、「岩城大樹」である。ただ、その漢字すら見たくないということで、カタカナ表記になった、ある意味思い入れのある人物。故人。


【加美山希望】


 友達から一転、イワキダイキの記事のせいで、ズッ友たちをいじめる主犯格に。希望に同調し、五月のクラスの人は五月たちを避けるように。

 実は、ズッ友の一人にする予定だった人物。それがいつの間にか消えて没になってしまったが、「五月たちを避けるようになった元友達の代表格兼いじめ役」として復活した、思い入れのある人物。


【源深月】


 五月の母で、前源家当主。魔法は使えない。源家で魔法を使えるのは、桜月と五月のみとされる。


【源衛】


 五月の父。


【リベカ・エリー・ガリルト】


 最後のオラクルの一人だった人物。バノルス王国のイサクと結婚したことでオラクルが穢れたとされ、実際、オラクルは五月が使うまで、滅んでしまった。神器の作成者だが、なぜ作ったのか不明。桜空のご先祖さま。

 実は、「魔法の契りで幸せを」(旧題は「魔女の約束」)の発案のきっかけになった人物。リベカから「魔女の約束」が始まったといえるので、とても思い入れが深い。


【イサク・トゥルイ・バノルス】


 リベカの旦那さん。


【ジュリア・トゥルキア・バノルス】


 桜空の祖母。


【白鳥友菜】


 五月の夢に出てきた高校生の女の子で、五月の友達。





 現時点での登場した魔法のまとめ


「コネクト」


 神器とのつながりを生んで、使用できるようにする魔法。全ての属性の魔法に適性があるのが使用できる最低条件と考えられる。


「ゴー・イン」


 ヤサコニ・イオツミスマルの空間内に入るのに必要な魔法。


「オラクル」


 未来を見聞きできる白魔法。使用者にとって、必要な情報を得られる優れもの。そのためか、使用者は巫女オラクルと呼ばれた。


「フラッシュ」


 黄魔法。光る。


「アクアアロー」


 水の矢を放つ青魔法。


「プレディクション」


 未来を見られる白魔法。


「ブラスト」


 突風を吹かせる、青、赤の複合魔法。同じ複合魔法の「ウィンド」より強力。


「トランスレーション」


 翻訳する白魔法。


「リーブ」


 ヤサコニ・イオツミスマルの空間から脱出する魔法。


「ディスコネクト」


 神器とのつながりを断つ魔法。


「アウェイキング」


 神器の切り札を発動させる魔法。体への負担が尋常ではない。


「ライジング」


 魔力や身体機能を亢進させる魔法。「オラクル」以上の負荷がかかるらしい。


「アナライズ」


 いろいろ分析できる白魔法。


「ミュー・オピオイダー」


 痛みを取り除く、緑魔法と黄魔法の複合魔法。定期的に使ったり、強く使ったりする。

 名前の由来は、オピオイドμ(ミュー)受容体で、痛みにかかわる物質。使い方は、実際に医療現場で使われている、「モルヒネ」を参考にしている。

 なぜこんなことを知っているかというと、筆者が薬学生だから。


「インフェルノ」


 赤魔法。激しい炎を放つ。


「プロミネンス」


 周りを火の海にする赤魔法。


「メテオ・シャワー」


 流星群を降らせる、赤魔法と緑魔法の複合魔法。


「レージ・オブ・ブリザード」


 猛吹雪にする、赤魔法と青魔法の複合魔法。


「エターナル・カーズ」


 指定した条件を満たすまで永遠に呪い続ける、黒魔法。

 この魔法があったからこそ、本作に魔法が登場することになった、本作にとってなくてはならない最重要魔法。

 桜空は、「罪を認め、反省すること」、「その後、満月の時に生まれるわたしの子孫の女の子――運命の子を、導くこと」を満たさない限り、運命の子、つまり五月以外見聞きできず、誰も触れず、何もできないようになった。このため、魔法は使えないはず。

 ただ、ヤサコニ・イオツミスマル内では魔法は使えるので、この魔法に不備があるか、イオツミスマルが何らかの作用をしている可能性がある。

 また、本文中にもあるが、桜月との最後の約束の「幸せになること」は、呪われたままだと無理なので、呪いの条件からは外れている。解呪だけがゴールではない。


「マジカル・デリート」


 魔法の発現を防ぐ魔法。

 これがなかったら、クーデターは起こりえなかった。


「ネヴァー・ブレイキング・シールド」


 盾となる白魔法。


「テレポーテーション」


 移動する魔法。本文中では明らかになってないが、白魔法。


「チェンジ・ピグメント」


 色素を変える緑魔法。


「シャドー・バインド」


 影で縛り付ける黒魔法。


「マジカル・ドレイン」


 相手の魔力を奪う黒魔法。


「グロウイング・プラント」


 植物を成長させる緑魔法。


「ポイズン・ニードル」


 即死する毒の緑魔法。


「フォトン・デストロイヤー」


 高温の光を放ち、周りの有機物を気体へと変える、最上級の黄魔法。


「ブレイキング・ブレイン・ステム」

 緑魔法と黒魔法の複合魔法。脳幹を破壊し、殺す。


「ゲート」

 移動が可能な白魔法。


「プログラム」


 魔法道具を作るときに魔法を書き込む白魔法。ほかにも、様々な命令系統の入力にも使える。


「ファイア」


 炎を出す、赤魔法の基本。


「ウォーター」


 水を出す、青魔法の基本。


「シャドー」


 影を出す、黒魔法の基本。


「ライトニング・アロー」


 光の矢を放つ、黄魔法。


「ライトニング・カッター」


 光のカッターを放つ、黄魔法。


「バニッシュ」


 強烈な光を放つ、黄魔法。


「シャドー・トルネード」


 影の竜巻を起こす黒魔法。


「フォトン・トレント」


 光の激流を放つ黄魔法。


「サンシャイン・ブレイカー」


 黄魔法最強の魔法。多数の光の大砲を、広範囲に放つ。


「フォトン・ブラスター」


 光の大砲を放つ黄魔法。サンシャイン・ブレイカーほどではない。


「ナイトメア・ブレイカー」


 黒魔法最強の魔法。多数の影の大砲を、広範囲に放つ。


「リカバリー」


 治療する黄魔法。


「ヒーリング」


 治療する黄魔法。




 他にも数種類あったが、呪文は登場しなかったので、ここには記さないことにする。

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