第二話 友達

「絶対に幸せになる」。

 五月と裕樹の約束。

 何かの皮肉なのだろうか。私の娘との約束と似ている。

 それはいつ来るのだろうか。よくわからない。

 ただ、約束の一つは果たされた。残りは二つ。

 でも不安なのだ。それは本当に果たせるのか。幸せとはなんなのか。

 私には、わからない。



 ※



 絶対に幸せになる。

 裕樹との約束を胸に刻み、五月は歩み始めた。見知った顔は一つもなかったが、サラから裕樹との約束の話をされて、楓たちなら笑っている自分を見たいだろうと思ったので、まずは友達を作ろうと、同級生に積極的に声をかける。しかし、そのあとが続かず、とりあえず一通り顔は見せたが、特に話せるような人はいない状態だった。


 どうすればいいか自分の席で悩んでいると、サラが開いているドアから入ってきた。五月以外には見えず、五月も触れないので、気づいている人はいない。ほかの人に聞かれると、一人で会話をしているように見られるので、トイレの個室に行き、小声でサラと会話をする。幼稚園の時からずっとそうだった。


「どうですか、順調ですか、五月?」


 サラが成果を聞いてくる。


「微妙なところね。とりあえず一通り話したけど、その先が続かない。それでどうすればいいか考えてたとこなの。サラ、何かいいアイディアない?」


 思い通りになっているとは言い難いので、アドバイスを求める。


「この後、クラスで、自己紹介みたいなことをしないのですか?」

「確かそんな予定があったような気がする」


 しかし、自己紹介とはいっても、たいてい趣味や部活のことになるのではと思ったので、果たして自己紹介が効果的なのかはあまりよくわからない。目立つような特徴があればいいと思うが、そんなものが自分にあるか、自信がない。

 そう話すと、サラは言った。


千渡ちわたり村の話題を出してみてはどうですか? 話すきっかけになると思いますよ」


 千渡村とは、糸川いとかわ町の一地域で、山間にある村であり、かつては血腸ちわた村と呼ばれていて、五月はそこに住んでいた。過疎化が進んでおり、その地域の五月の同学年は楓たちだけだったが、先日の雪崩により、同学年は誰もいなくなってしまったのである。そのため、千渡村のことをよく知っているクラスメイトはいないに等しく、それが話すきっかけになるとサラは考えたのだ。


「うーん、いいとは思うけど……」

「何か問題がありますか?」


 問題がないように返すサラに、「千渡村の話題」と聞いて、疑問に思ったことを聞いてみる。


「雪崩があったばかりだからどういう印象になるのかなって思って」


 もしかしたら、ニュースなどで知っている人がいるかもしれない。それで村や自分に悪い印象を与えてしまうかもしれない。そう考えた。


「考えすぎだと思いますよ。いやならスキー場の話題は話さなければいいのですよ。ほかにも色々あるので、大丈夫ですよ、五月」


 問題ないと、サラが言ってくれる。


「うん、ありがと、サラ。じゃあ、頑張るね」


 そこで予鈴が鳴った。教室に戻ろうとドアに手をかけたところで、五月はサラに振り向く。


「どうしました?」


 まだ何かあるのかなと、サラが聞いてくる。


「えっと、ね、サラ、ついてきてくれない?そしてわたしを見守ってくれない? 一人だと、緊張と不安でしどろもどろになりそう……」

「いいですよ。大丈夫です。さっきみんなに声をかけたのでしょう? なら、できます。自信を持ってください」

「ありがと」


 五月はそう言って、教室へ戻った。



 ※



 自己紹介は、一人ずつ、教室の前でやることになった。アイウエオ順の出席番号順なので、名字が「暁」である五月は一番初めだった。

 みんなの前に出る。しんとしているはずなのに、緊張で心音がかなりうるさい。誰かに聞こえているかもと思った。


 顔を上げる。皆の視線が痛くて、余計に心臓がうるさくなる。以前人見知りだった影響なのだろうか。

 そのとき、部屋の隅にサラがいるのを見た。サラは微笑んでいた。大丈夫ですよ、と、訴えかけているようだった。

 その瞬間、静かになった。落ち着いた。

 大丈夫。


 五月は自己紹介を話し始めた。糸川町立千渡小学校出身だということ、田舎だが、温泉や、山、蕎麦屋などがあり、何もないわけではないこと、「源神社」の景色が絶景で、大好きなこと、「源神社」の「巫女」だということ……。千渡村の話ばかりにはなったが、「巫女」の話のあたりでみんなが盛り上がった。大丈夫なのか不安だったが、最後まで言い切ると、拍手に包まれる。サラのほうを見ると、手で、よかったよ、と言ってくれたので、とりあえず上々の出来と感じた。


 そのあとは、緊張感から解放され、みんなの自己紹介を落ち着いて聞けた。皆知らない人だったが、少しでもみんなのことを知って、打ち解け合おうと思った。



 ※



 休み時間になった。自己紹介を終えたとはいえ、まだ周りのことをよく知らなかったので、一人で読書をしていると、快活な声が聞こえてきた。


「よ、巫女さん! 何を読んでるんだい?」


 急に声をかけられ、五月は驚く。見上げると、先ほどの自己紹介でもやたら元気な人だった。


「あ、千葉さん。小説を読んでいたんですよ」


 それを聞いて、千葉さんは頬を膨らます。


「巫女さん、どうして敬語なの。同級生なんだからさ、こんな感じに、砕けた言葉で、フレンドリーに、気楽に話せばいいと思うんだけど」


 そういわれて慌てて返事をする。


「あ、ごめん。あの口調は特に意味はないの。親のしつけが厳しかったことの名残。こんな風に、砕けた口調もできるよ」


 千葉さんは笑顔になった。


「ならよかった。あと、千葉さんは少し固いかもねー。どうせならあだ名で言い合わない? あ、五月は、『巫女』だから、あたしは『巫女さん』と呼ぶね」


 今までなかったあだ名を千葉さんはつけてくれる。

 「巫女さん」というあだ名。今までイワキダイキのような連中から受けていた、魔法の伝説がある源神社の「巫女」であることの悪い印象が、初めていい印象のように思えた。

 そう思わせてくれた千葉さんのあだ名。突然言われてもなかなか思い浮かばない。

 千葉佳菜子ちばかなこ。それが彼女の名。


「かなちゃん……」


 ぱっと思いついたのを、思わずつぶやく。


「かなちゃん? いいねー。それじゃそれでよろしく。巫女さん」


 そこに女の子がやってきた。


「佳菜子、なに話してるの?」


 佐藤麻利亜さとうまりあであった。彼女は優等生という感じで、かなちゃんとは違い、落ち着いた雰囲気の子だった。


「巫女さんとあだ名決めてたんだよ。そうだ、麻利亜も決めたら? 例えば、巫女さんだから『ミーちゃん』とか」


 かなちゃんが五月の名前とはかけ離れたあだ名を提案した。麻利亜は少し困惑しながら五月に聞いた。


「『ミーちゃん』はいい響きだと思うけど、大丈夫? 五月さん、嫌じゃない?」


 五月は首を縦に振る。


「そんなことないよ。かわいい名前じゃん。気に入ったよ。あたしはなんて呼んだらいい? 『マリリン』とか?」


 ぱっと思いついたものを提案してみた。


「『マリリン』ね。それはそれでありかも。よろしくね、ミーちゃん」

「よろしく、マリリン」


 それがかなちゃんとマリリンとの、友達としての初めての会話だった。



 ※



「巫女さんは部活何にすんの?」


 体育館への移動中、隣を歩いていたかなちゃんが五月に尋ねる。

 クラスでの自己紹介の後、新入生が部活を決めるための一助として、体育館で部活の紹介が行われることになっていた。

 かなちゃんの言葉に、五月は頭をひねる。

 ……。

 ……。

 まずい。


「……もしかして、ミーちゃん、どこ入るか考えてなかった?」


 マリリンの言葉に、五月は頷くしかない。

 当然だ。

 支えとなっていたものが、あっという間にいなくなってしまって、心がぼろぼろに崩れ落ちてしまったのだから。

 裕樹のおかげで、また一から歩み始めているが、どのようにすれば幸せになるかばかり考えていて、中学生にとって楽しみの一つである、部活のことが、露ほども頭に浮かばなかった。


「じゃあさ、あたし陸上部入ろうと思ってんだけど、一緒に入らない? 麻利亜も一緒だし」

「そだね、とりあえず部活紹介を見て、興味あるものがなかったら、一緒に入らない?」


 かなちゃんの提案に、マリリンも賛同する。

 二人と一緒に、陸上部に入る――。

 二人と過ごすであろう日々を、五月は想像してみた。

 みんなでアドバイスしあって、切磋琢磨して。

 部活が終われば、みんなで一緒に帰ったり、休みの日には、みんなで一緒に遊んだり。

 そんな、みんなで過ごす日々。

 それは、一歩踏み出した五月にとって、大切なものを失った五月にとって、心の隙間を埋め、幸せの日々へと歩みだす、とても心躍る未来だった。

 一度そう思うと、それがひどく甘美に思えて、五月は二人の提案を受け入れようと思った。


「……ありがとう。とりあえず部活紹介は見るけど、わたしは二人と一緒がいいから、その、……これからよろしくね」


 五月は何となく照れくさくて、顔を赤らめながら言った。

 そんな五月を、二人は嬉しそうに歓迎していた。



 ※



「劇やってたとこ、なんか面白かったね」


 部活紹介を含めた、学校の授業時間が終わると、三人は部活紹介の話をしながら陸上部のグラウンドへ向かっていた。


「そだね、佳菜子なんか、大口開けてゲラゲラ笑ってたし」

「そういう麻利亜だって大笑いしてたじゃん」


 部活紹介を見てみたが、どれも面白そうだった。

 活動内容を説明したり、実演したり、全く関係のない演劇をしたり。

 とくに、演劇をした空手部の紹介では、五月も含め、部活紹介を見ている一年生のみんなが笑いに包まれ、とても盛り上がった。


 五月は、どこに入ろうか、迷ってしまうところだったが、二人が誘ってくれたおかげで、決めることができた。

 今から部活をみんなでするのかと思うと、楽しみであると同時に、ふと、寂しさに包まれる。

 まるで、暖かな部屋に隙間風が吹いて、凍えてしまうような冷たさを持った寂しさだ。

 もし、楓と雪奈が、一緒にいたならば――。

 そんな想像をしてしまう。

 みんなで楽しく過ごす日々の幻影。

 二人も一緒になったであろう日々は、もう、永遠に訪れることはない。


(……落ち着け)


 深呼吸する。

 悲しみに囚われそうな自分を、何とか引きずり出す。

 大丈夫だ。

 問題なのは、これからなんだ。

 二人のためにも、幸せになるんだ。

 裕樹のためにも。

 それに、約束したじゃないか。

「絶対に幸せになる」って。

 だから、これから幸せになるために、頑張らなきゃいけないんだ。


 そう、自分に言い聞かせる。

 すると、だんだんと落ち着いていった。


「巫女さん、さっきから静かだけど、大丈夫?」


 五月の異変に気付いたかなちゃんからの心配の声。

 それを聞き、五月の意識は完全に現実に戻る。


「……ううん、大丈夫だよ。さ、行こ」


 気丈を装う。

 二人は五月の変化に気付かなかった。

 大丈夫。

 絶対に幸せになるんだから。



 ※



 パーン!

 雷管の音が鼓膜を震わす。

 その音を合図に、構えていた部員たちが一斉にスタートをする。

 スタートダッシュ、通称、SDと呼ばれる、100メートル、200メートル、400メートルなどの、短距離種目の人たちが主にする練習だ。

 スタートした瞬間、ガチャンという音が、スターティングブロックという、スタートダッシュに使う道具から鳴り響く。

 スタートした部員たちは、あっという間に数十メートルほどを加速していき、決められた距離を通過すると、減速していく。

 このSDを、数回することになっているらしい。


「やっぱり普通の人より速いね」


 五月は、部員たちに準備してもらった、マットの上で感想が漏れる。

 もっとも、五月にとっては千渡小学校の周りの人しか見たことがなかったので、中学生として部員たちが速いのかは、知る由もなかった。

 そのため、かなちゃんが苦笑いしながら言った。


「まあ、これよりも速い人たちが大勢いるから、あまり参考にしないほうがいいかもよ」

「こら、佳菜子、失礼でしょ。いくら佳菜子が速いからって、中学生から始めた人もいるだろうから、そんなこと言っちゃダメ」


 マリリンがかなちゃんを小さな声で注意するが、小学生の時から、主に100メートルで、陸上を始めたというかなちゃんにとっては、大会も見てきたのだろう、レベルが低いように感じるらしかった。

 マリリンも同じく、かなちゃんに誘われて小学生の時から始めたらしく、言葉には出してないが、かなちゃんと同じように思っていそうだった。


「じゃあ、二人はどのくらい速いの?」


 五月は、二人がどのくらい速いのか気になり、尋ねてみる。


「スパイクを履いてだけど、六年生の時、あたしは100メートル15秒58で、麻利亜は16秒19で、一応あたしは県の決勝まで、あと一歩ってくらいだったよ。小学生の平均が女子で18秒近くだから、まあ、うん、運動会ではいつも一番だったかな」


 どこか得意顔で加奈ちゃんは話し、よほど自信があるのかなと五月は思った。


「ミーちゃんはどのくらいなの?」


 マリリンに尋ねられ、小学校の時の体力測定の時を思い返す。


「100メートルをやってたわけじゃないから、よくわからないけど、普通の靴で、50メートルは8秒5だったよ」


 それを聞いて、二人の目が点になり、閉口してしまう。

 部員たちのSDや、会話の音しか耳に届かない。


「……二人とも、どうしたの? わたし、変なこと言った?」


 その沈黙を五月が破る。


「……あ、うん、ちょっと驚いただけ」


 かなちゃんがようやく口を開く。


「巫女さん、それ本当? どうやって計ったの?」


 なぜだか知らないが、かなちゃんは五月の記録に信じられない顔をしている。


「え? ただ単に学校の体力測定でドーンと走って計ってもらっただけだよ」


 それを話した途端、五月をぞくっとした寒気が襲う。

 その発生源を探そうと辺りを見渡すと、隣に座っているマリリンが、何もかもを凍らせるような、すさまじい冷気を放っている。


「あ、あれ? マリリン、どうし……」

「は、ははははは……。ミーちゃんに、負けた……。陸上やってなかったミーちゃんに……。ははははは……」


 ……。

 どうやら、未経験者の五月に負けていたのが、よほど応えていたようだった。


「ま、麻利亜! 大丈夫だから、落ち着いて!」


 かなちゃんもうろたえるほど、かなちゃんの落ち込みようは激しい。

 一方の五月は、どうすればいいのかわからず、おろおろしているだけだった。



 ※



 どれくらい時間が経ったろうか。

 五月もかなちゃんに加わり、何とかマリリンをなだめ、ようやく落ち着いてくれた。


「……負けない」

「ひっ」


 先ほどと似たような冷たさを感じ、五月は思わず小さな悲鳴を上げる。


「ミーちゃん、陸上部に入るよね? ワタシ、絶対負けないから。今日は見学だけでもって話だったけど、もういいよね? 入るよね? ジョグだけでもやらない? 五月?」

「や、やります……」


 有無を言わさぬマリリンの迫力に負け、予定外だったジョグ、つまりジョギングをやることになった。

 当然、かなちゃんも巻き添えになる。


「ジョグからも負けないからね……。ふ、ふふふふふ」

(こ、怖い……)


 マリリンの威圧感に恐怖を覚えながら、みんなで顧問に許可を取り、部室で体操服に着替えて、ジョグを始める。


「ただ走るだけじゃだめだよ。ジョグは走りの基礎なんだから。まだフォームのことがわからないだろうから、とりあえず腕振りのタイミングと、足が地面に着くタイミングは一致させてね。いろいろわかってきたら、自分が意識したいことをジョグで意識するようにね」


 かなちゃんにアドバイスを受けながら、グラウンドを走る。フォームのことがわからなかったので、かなちゃんの言うタイミングを意識して、かなちゃんの走り方を見ながら走る。

 タン、タン、タン。

 すると、いつもよりもスムーズに走れ、穏やかな風を感じ、とても心地よい。


「お、センスいいね、巫女さん」


 かなちゃんが笑顔で言ってくれて、うまく言ったことがわかり、うれしくなる。

 一方のマリリンは、比較的速いペースで走って、どんどん距離が離れていく。それでもジョグというのもあるのか、全力を出している風ではなく、きれいな走り方で走っていた。



 ※



「失礼しました」


 部活が終わった後、三人は顧問から入部届をもらい、入部する旨を伝え、三人一緒に校門まで向かっていた。

 夕日が差し込んでいて、辺りを朱く染めている。

 まず五月の足である、自転車を取りに駐輪場へ向かい、それを引いて途中まで一緒に帰ることにしていた。


「……さっきは取り乱してごめんね」


 不意に、マリリンが口を開く。


「気にしなくていいよ。ちょっと怖かったけど、こんな楽しいの久しぶりだったから」

「巫女さんは大げさだな」


 かなちゃんが照れくさそうにはにかむ。

 それを見て、マリリンもようやく元気を取り戻す。

 そして、三人で話に花を咲かせる。


「あ、そうだ!」


 かなちゃんが何かを思いついたのか、突然大きな声を上げる。

「どうしたの、佳菜子? またいつものしょうもない話?」


 マリリンが呆れた様子でいう。


「違うって! 巫女さんのランシューとかスパイクとかがないだろうから、一緒に買いに行こうと思ったの!

 どう? 一緒に行かない?」


 かなちゃんの提案が、すごくうれしい。

 ……まるで、幸せだったときの気分と、同じようなものを感じて。


「うん、ありがとう。じゃあ、いつ行こうか?」


 笑顔で返す。

 二人は嬉しそうだ。

 五月もこの時間が楽しくて、穏やかな瞬間を過ごせて。

 ……切なくなってしまう。


 先ほどの、かなちゃんの、「大げさ」という言葉。

 あれは、違う。

 本心だ。

 大切な人を失った五月にとって、友達ができること自体、ひどくうれしいものだ。

 幸せだったころに、戻れたような気がするから。

 ただ、ふとした瞬間に、考えてしまう。

 ……みんなも一緒にいられたら、と。

 そのたびに、二度と会えない寂しさがぶり返し、切なくなる。


 五月の心の傷は、なお深いのだ。

 それでも、五月は前を向いた。

 今この瞬間を、楽しく過ごすことが、幸せへの第一歩なのだと、大切な人たちのためなのだと、そして、裕樹との約束を果たすことになるのだと思っているからだ。

 今は、逢魔が時だ。

 あの世とこの世の境目。

 みんなに、心配をかけるわけにはいかない。


 大丈夫だ。

 もう、二度と失うものか。

 絶対に、幸せになってやるんだ。

 だから、まず、かなちゃん、マリリンを大切にしよう。

 そう決意した。

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