真面目で誠実なだけが取り柄の窓際ダメリーマンの馬野さん。
ある休みの日、気分転換にと行った先の牧場で一頭の馬に出会い、その威厳に最敬礼でご挨拶したところ後頭部に強い衝撃を受けて……
気づけばなんと異世界で本物の馬になっていた!
そんなこんなで馬になったウマノさんは異世界でゴブリン娘のゴブリーさん、泉の精霊のビビアンさんと親しくなり、泉のほとりでのんびり過ごしていたところ、賢者を名乗る男が現れ一つの使命をウマノに託す。
そうしてウマノさんは持ち前の真面目で誠実な性格とサラリーマンとしての経験を活かし、異世界で与えられた使命を果たすためにゴブリーさんと町へと向かうのであった……
主人公のダメリーマンの馬野さんのユーモアあるほのぼのとした一人称で語られる異世界で使命を果たすために奮闘する姿が微笑ましく、もどかしく、次第に愛おしくなって応援したくなる。
ひと目では読みにくそうな作品かなと印象を受けますが、スッキリした構成の物語が整った文体の一人称で書かれており、さくさく読めて読後感も心地の良い作品です。