第2回戦 ヤマトナデシコのカガミ
ゲームの勝敗には、リタイアか、相手のライフを削り切るかだ。
対戦時間も存在する。時間までに、勝敗が決まらなかった場合は、残っているライフの多い方が勝利する。もしも、同じライフだった場合は延長戦になって、先に相手へダメージを与えた方の勝ちとなる。
勝負の勝敗は、ライフポイント制。マックスで100ポイント。で、さっき空から落ちた防御力ほぼない、ハニーちゃんのライフポイントは一気にゼロになった。つまり、ハニーちゃんは負けた。
下調べで、私のことを調べておけば、もっと違う展開になったであろうが、ハニーちゃんはそれを怠った。それが、1番敗因だ。
そんな説明をしているうちに、次の相手が現れた。
「ふふふ、待っていたわよ」
その相手はすでに変身しており、日本の着物を着ていた。私と同じ、黒髪のロングでかんざしを頭にさしていた。
「やっぱり、来ると思っていたよ……お姉ちゃん!!」
「ふふふ」
そう、次なる相手は私の一個上のお姉ちゃんである。このお姉ちゃんに、私は前回マジックゲームの大会で負けていた。今回は、その雪辱戦だ。
「余裕を持ってられるのも、今のうちだよ! マジってマジマジ!」
「また、あとで泣いても知らないわよ? マジってマジマジ!」
「さぁ、試合開始です!!」
司会の開始の合図で、私たちは走り出した。
ここで一度、私たちの話をちょっとする。
私、25歳の女性会社員。プレイヤー名『魔法少女(25歳)』と名前だ。これは酔った時につけた名前だから、と一様言っておく。
そしてお姉ちゃん、26歳の同じく会社員。プレイヤー名『大和の撫子』使う魔法は幻惑魔法と光魔法だ。前回もそれで私はやられた。お姉ちゃんは、本当に強い。
いきなり、私たちの説明をしたことに意味はない。ただ私たちが"魔法少女"として、戦うことを覚えていてほしい。
「魔眼魔法、発動!」
私は、即座に魔眼魔法を発動させようとしたが目の前に眩い光が多い尽くした。お姉ちゃんの光魔法だ。
「無駄よ? フラッシュ!」
「くっ……」
あまりの眩しさに、私は思わず目を瞑ってしまう。これにより、私の魔眼魔法は発動できない。
「まるで、成長してないわね」
これは、魔眼魔法の穴だ。魔眼魔法は強力だが目に頼る魔法なため、魔法発動者の目に対して妨害行為を行えば、魔法発動を訴訟することが簡単にできる。前回はこの方法をお姉ちゃんにされて負けた。しかし。
「これはどう!? ウィング!!」
私は、飛翔魔法で上空に飛んだ。
「あらあら、そんなことしたら魔眼魔法は使えないわよ?」
お姉ちゃんの言うとおりだ。お姉ちゃんの光魔法から逃げられて、目を開けることができた。しかし、この状況で私が魔眼魔法を発動してしまったら、さっきのハニーちゃん同様まっ逆さまだ。
「それでも……!!」
私は、魔眼魔法を発動した。お姉ちゃんには、もっと強力な魔法があるのを知っているからだ。
鏡のような特殊な魔法、リフレクト。魔眼魔法のような、特殊な魔法以外をすべて跳ね返す魔法。お姉ちゃんの最強魔法だ。
ただ、お姉ちゃんはその魔法のデメリットとして、防御力と素早さはそんなに高くない。それと、飛翔魔法が使えないという難点があった。
その魔法を、私は魔眼魔法で先に止めた。あとは、落ちるだけ。
「あらあら」
お姉ちゃんは、おっとりとしているが試合の最後まで目が本気だってこと私は知っている。だから、気を抜けない。
「ボンバーステッキに、ロケットステッキ!」
私は、落ちながら2つの使い捨てアイテムを取り出した。ボンバーステッキは、持ち主から五メートルの範囲に爆風を起こす。ロケットステッキは、向けてる方法に瞬時に移動する。どちらも、使い捨てアイテムだ。だが、組み合わせると強力。
「なるほど~」
お姉ちゃんもどうやら、気づいたようだ。ライフの差は今はないけど、防御力の差は私とお姉ちゃんにはある!
「行くよ! お姉ちゃん!」
私がお姉ちゃんに向かっていく最中、お姉ちゃんは、いつものおっとりした表情になっていた。
「……成長したわねぇ」
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