清掃

そんなある日、直也は珍しく深夜にゴミをすてにいった。

するといつもはない人影があった。


小太りの中年の男性のようだ。


その人物はゴミ捨て場のゴミをひとつひとつ開け、中のゴミの分別をしていた。


すべての分別がおわると床をブラシで磨いていた。



「管理人かなぁ。あの人のおかげでここはいつも綺麗なのか。」



直也は掃除が終わるのを隠れて待つことにした。




ゴミ捨て場からはブラシをかける音と、なぜか チャリ、チャリ、という金属の音が聞こえてきた。



「なんの音だ?」



直也は音が気になり、少しずつ近づいていった。



そのとき中年の男が振り向いた。




直也は慌てて隠れたが心臓の音が激しくなり響く。その理由は男の姿を見てしまったからだった。



直也が見た中年の男は、うつろな目をして手や足に鎖がつけられていた。


その鎖はゴミ捨て場の裏へとつながれている。




怖くなった直也は急いでその場から立ち去った。






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