異世界でスキルを解体したらチートな嫁が増殖しました − 概念交差のストラクチャー −（ＷＥＢ版）

第７４回『特別編』第４章までのメインキャラクター紹介

今回はキャラクター紹介になります。

第４章までに登場したメインキャラのスキルとパラメータ、プロフィールをまとめてみました。

ちなみに今回は「第７４回」ということになり、次回が「第７５話」になります。

──────────────────

　キャラクターが増えてきたので、各キャラのスキルとステータスをまとめてみました。

　各パラメータとスキルは、第７３話終了時点のものなので、今後いろいろ変化したりします。

　ソウマ＝ナギ

　種族：人間

　職業：スキル・ストラクチャー

　物語の主人公。

　リーグナダル王国の国王と魔法使いによって召喚された少年。

　召還時に固有スキル『能力再構築』を入手している。

　元の世界では家の事情でブラックバイトに明け暮れていたため、こっちの世界では基本的に働かないことを目標にしている。趣味で同人ゲームを作っていて、物事のシステムやルールを素早く理解し、利用することを得意とする。

　現在はセシル、リタ、アイネ、ラフィリア、イリスと主従契約済み。

　セシル、リタとは『魂約（エンゲージ）』を済ませている。

　戦闘時の役目は、作戦を立てて他のメンバーのサポートをすること。

　近接戦闘はリタが、遠距離攻撃はセシルが担当しているので、ナギが正面きって戦うことはあまりないです。

固有スキル

『能力再構築（スキル・ストラクチャー）ＬＶ４』

　チートスキル作成スキル。

　自分や奴隷のスキルの「概念」を入れ替えて、新しいスキルを作り出すことができる。

　ＬＶ２で奴隷との魔力接続、３人同時の再構築が可能に。

　ＬＶ３では魔力の糸による奴隷との接続。

　ＬＶ４では接続した奴隷の状態を完全にモニターできるようになっている。

『高速再構築（クイックストラクチャー）』

　高速でスキルを再構築できる。

　ただし、再構築後は魔力の糸で奴隷と繋がるため、離れることができない。

　さらに概念が不安定化するため、ナギが安定化させる必要がある。

『意識共有（マインド・リンケージ）』

　奴隷１人と一定時間、意識を通い合わせるスキル。

　主人は意識を集中することで、奴隷の思考を読み取ることも可能になる。

　発動には信頼関係を証明するため、唇にキスをしなければいけない。

通常スキル

『贈与剣術ＬＶ１』

　切りつけた相手の再生能力を増加させる。現在の増加率は２０％。

『建築物強打ＬＶ１』

　建物を殴りつけることで大ダメージを与える。（破壊特性：煉瓦・木の壁）

『高速分析ＬＶ１』

　周囲の状況を素早く分析する。まわりにいる人間や魔物の位置が、ウィンドウでわかる。

　自分か奴隷が戦う相手のステータスを読み取ることもできる。

『異世界会話ＬＶ５』

　この世界の言語をナギが読み書きするのに必要なスキル。

『操船ＬＶ７』

　エテリナ＝ハースブルクの館を襲撃するために買ったスキル。

　船を自在にあやつることができる。

『超越感覚ＬＶ１』

　五感を封印することで第六感を働かせ、危機を自動的に脱するスキル。

　ただし、なにも見えなくなり聞こえなくなる上に、自分がどんな行動を取るかもわからないので、ナギはあまり使いたがらない。

『遅延闘技（ディレイアーツ）ＬＶ１』

　貴重な戦闘用スキル。

　発動後、剣を空振りすることで「振っていないことにして」その攻撃力を溜めておける。

　さらに振れば振るほど剣が巨大化するので、相手に間合いをつかませない、という長所がある。

『柔水（じゅうすい）剣術ＬＶ１』

　敵が剣で与えてくるダメージを、水のように受け流すことができる。

　貴重な防御用スキル。

　ただし、受け流せるのは剣だけ（剣の姿をしていれば基本的にはＯＫ）なので、槍相手に使うと串刺しになるし、斧に使うと頭をかち割られる。

『生命交渉（フード・ネゴシエーション）ＬＶ１』

　食材で誰かと交渉することができる。

　スキルを発動している間は、動物や魔物とも意思を通じ合わせることができる。

『奴隷召喚（サモニング・スレイブ）ＬＶ１』

　任意の奴隷１人を、ナギのところに呼び寄せることができるスキル。

　使われた相手は、たとえ眠っていようがお風呂に入っていようが、問答無用でナギのところに「行かなければいけない」と思って行動をはじめるので、うかつに使うととんでもないことになる。

　なお、召喚された奴隷は、しばらく主人の側を離れることができず、使用回数は１日１回までという制限があります。

『救心抱擁（ハートヒーリング・ハグ）ＬＶ１』

　相手の頭を自分の胴体に触れさせることで発動する、状態異常回復スキル。

　対象の『睡眠』『魅了』『気絶』『混乱』を解除する。

　さらに心臓マッサージの効果があるというすぐれものである。

　発動には抱きしめるのがてっとり早いが、手足を使わずに相手の頭部を自分の胴体に触れさせると、効果が４倍になるというボーナスがつく。壁際に追い詰めて使うといいかも。

　セシル＝ファロット

　種族：魔族（表向きはダークエルフ）

　職業：妹系天然無防備魔法使いにして奴隷婚約者（フォーチュン・スレイブ）。

　髪の色：銀

　瞳の色：赤

　身長：１４５から１５０センチくらい。

　異世界でナギが契約した最初の奴隷。

　人間によって滅ぼされたデミヒューマン「魔族」の最後の生き残り。

　ナギと魂が共鳴してしまっているため、たとえ契約が解除されても彼女がナギから離れることはない。が、セシルは契約によるナギとの繋がりを大切にしていて、今の主従契約を解除することはこれっぽっちも考えていない。あと、ナギのいない世界に生き残るつもりもない。

　両親を早くに亡くしたせいで、魔法のてほどきを受けていない。そのため低レベルの攻撃魔法しか使えなかったが、ナギの『能力再構築』が生み出した『古代語詠唱』により、超極大魔法が使えるようになった。ただし、魔力容量が少ないので、使うにはナギからの魔力供給が必要。

　この世界の伝承、魔法、歴史などに詳しいので、ナギの先生役を務めることもある。

　セシルの夢は新しい家族を作ること。そのため、ナギの隙を虎視眈々と狙っている。

　今後、攻撃魔法のレベルが上がったら、どれだけのチートキャラになるかわからない。物語の中では最強クラスのチート嫁である。

　固有スキル

『魔法適性ＬＶ３』

　すべての魔法の効果が増大する。現在の増加率は３０％。

『二重詠唱（ダブルキャスト）』

　同時にふたつの呪文を詠唱できる。

　ナギからの魔力供給があれば、古代語版「火球」と「炎の矢」で一軍を掃討することも可能。

　この時点で、セシルは戦略兵器レベルの強さを持つ。怒らせてはいけない。

　通常スキル

『古代語詠唱ＬＶ１』

　通常魔法を、今は失われた『古代語』で詠唱することで極大魔法に変えるスキル。

　ただし詠唱がやたらと長くなり、魔力消費も肥大化する。

『古代語通訳ＬＶ３』

　現代文を古代語に翻訳することができる。

　メテカルの『魔族の館』にて入手。

『魔法耐性ＬＶ１』

　魔法攻撃によるダメージが減少する。現在の減少率は１１％。

『魔力探知ＬＶ１』

　周囲にある魔法のアイテムや、魔力で封印された扉、魔法詠唱などを感知することができる。便利。

『鑑定ＬＶ２』

　対象のアイテムの効果や価値を見抜くことができる。魔法のアイテムだと鑑定率が上昇。

『動物共感ＬＶ３』

　動物と「なんとなく」気持ちを通じ合わせることができる。

特殊魔法『堕力（だりょく）の矢ＬＶ１』

　相手の魔力を奪うことができる魔法。

　最近、古代語で詠唱できるようになった。

　古代語版は、当たればゴーレムだろうが魔法の鎧だろうが、一撃で沈黙させられる。

習得魔法

『火炎魔法ＬＶ１』：『灯り』『炎の矢（フレイムアロー）』『火球（ファイアボール）』

『火炎魔法ＬＶ２』：『炎の壁（フレイムウォール）』

　リタ＝メルフェウス

　種族：獣人

　職業：わんこ系さびしんぼ神聖格闘家の奴隷婚約者（フォーチュン・スレイブ）。

　髪の色：金

　瞳の色：桜色

　身長：１６０センチ半ば。獣耳を入れるとプラス５から８センチくらいです。

　野生の獣のようなしなやかな身体を持つ。でも巨乳。

　大陸の森に住む獣人。しかし、人間に化けられる能力のせいで群れの者たちにうとまれて、捨てられたところを「イトゥルナ教団」に拾われた。その後は人集めのために神官長に任命されたが、対レヴィアタン戦の責任を取らされ、クビに。教団を追い出されたあとはナギの奴隷となる（奴隷にならなかったら売り飛ばされていた）。

　別れた家族の中に妹がいたからか、小さい子が大好き。ダークエルフだろうが鱗がついていようが気にしない。問答無用で守ってしまうという、アイネとは別のお姉ちゃん体質である。

　獣人の特性で忠誠心が高く、戦闘では前線に立ってナギたちを守ろうとする。

　チートスキル『神聖力掌握』により、手脚を鋼よりも強靱にすることができる上に、格闘能力も高い。おまけに『結界破壊』スキルまで持っている。さらに嗅覚まで優れているため、基本的にリタから逃げられる敵はめったにいない。もちろん、ナギがリタから逃げることも不可能。

　さびしんぼなので、ナギのにおいが感じられないと不安になる。

　でも恥ずかしがりやな、巨乳の格闘系美少女である。

・固有スキル

『格闘適性ＬＶ５』

　武器・防具 (服は除く）を装備していない時の素早さが上昇する。現在の上昇率は５０％。

『完全獣化（ビーストモード）ＬＶ１』

　未使用。リタが完全なる獣の姿になるらしい。

　ナギいわく「たぶんすごく綺麗な獣だと思う」とのこと。

ロックスキル

『神聖力掌握ＬＶ１』

　所有者が持つ『神聖力』を把握し、身体の好きな部位に集中することができる。

　リタの基本戦闘スキル。

　これのおかげでリタは、素手で剣をへし折ることもできるし、蹴りで鎧をぶち抜くこともできる。

　手足が魔法の武器扱いになるので、理論上は魔法をたたき落とすことも可能。

『神聖格闘』のダメージボーナスが２倍になる。

『神聖加護』が強化される。毒、麻痺の他、呪い、致死系の魔法を無効化。

　通常スキル

『神聖格闘ＬＶ５』

　戦闘中、相手に与えるダメージが『神聖格闘』ＬＶ×１０％増加する。

　相手がアンデッドの場合、ダメージは更に２０％増加する。

『神聖力掌握ＬＶ１』の効果により、現在ダメージ２倍ボーナス中。

『神聖加護ＬＶ４』

　戦闘中、相手から受けるダメージが『神聖加護』減少する。現在の減少値は１４％。

　相手がアンデッドの場合、ダメージは更に２０％減少する。

　毒・麻痺の無効化。

『神聖力掌握ＬＶ１』の効果により、現在、呪い・致死系の魔法を無効化。

『気配察知ＬＶ４』

　獣人の特性による感覚スキル。まわりにいる動物・人間の気配を察知することができる。

　ナギの『高速分析』、セシルの『魔力感知』と同時に使用すると、周囲のだいたいの状況をつかむことができる。

『無刀格闘ＬＶ１』

　素手で与えるダメージが上昇する。現在の上昇率は１０％。

『無類歌唱（むるいかしょう）ＬＶ１』

　パーティメンバーの反応速度を上昇させる。

　身体の動きだけではなく、思考や判断速度までが通常よりも加速する。

　ただし、効果はリタが歌っている間と、その後数分のみ。その後は再び歌いはじめなければいけないので結構たいへん。

『建築物強打ＬＶ１』

　ナギが所有しているものと同じ。

　ただし、リタの場合、移動速度と戦闘能力が段違いなので、かなり危険なことになっている。

『結界破壊（エリア・ブレイカー）ＬＶ１』

　魔法やスキルによって生まれた空間支配を破壊する。

　空間に影響を与えるものであれば、高重力領域だろうと、催眠空間だろうと壊せる。

　ただし、レベルがあまりに高すぎる場合はその限りではない。

（そのため、海竜ケルカトルの威圧空間などは破壊不能）

　ナギが作ったスキルの中では、最高クラスのチートスキル。

『束縛歌唱（ソング・オブ・バインディング）ＬＶ１』

　拘束系チートスキル。

　神聖力を宿した歌を歌うことで、相手の動きを封じることができる。

　強力なスキルだが、高レベルの相手にはレジストされることもある上に、リタの体力の負担が非常に大きい。そのため、使ってしまうとその後はリタの戦闘能力が当てにできなくなる、という弱点がある。

　アイネ＝クルネット

　種族：人間

　職業：ご奉仕系メイドでみんなのお姉ちゃん。

　身長：１６０センチ前半くらい。

　髪の色：栗色

　瞳の色：黒っぽい

　メテカルにある冒険者ギルド『庶民ギルド』の元ギルドマスター見習い。

　家族との思い出の場所を守るためにブラック労働を続けていたが、ある事件により職場を失い、その後はナギの奴隷メイドになる。

　パーティのお姉ちゃんであり、家事を一手に引き受けている。その包容力は桁違いで、ナギだけでなく、セシル、リタのお世話をすることにも喜びを感じている。ナギの知らないところで、セシルたちのお悩み相談も受けているらしい。セシルとリタがナギの『魂約者』になったことを心から喜んで、３人の子どもの乳母になるつもりだったのだが……最近ちょっと考え方が変わってきたようです。そのあたりは５章で。

　通常スキル

『虹色防壁ＬＶ６』

　物理攻撃および地・水・火・風の属性魔法のダメージを減衰する。

　また、物理的な障壁としても使用可能。

　ただし、アイネは体内の魔力が非常に少ないため、使った瞬間に魔力切れを起こす。

　そのため、使われることは滅多にない。

『料理ＬＶ９』『掃除ＬＶ９』

　アイネ自慢の家事スキル。料理は一人前のコックとして、掃除は一流の掃除人として認められるレベル。他に『ドブそうじＬＶ９』もあったが、そっちは『記憶一掃』に再構築されてしまった。

『棒術ＬＶ２』

　ロッドやワンドを使う際の攻撃力が上昇する。現在の上昇率は２０％。

『はがねのモップ』にも適用されるため、アイネはそこそこの戦闘能力がある。

『魔物一掃ＬＶ１』

　ナギがこの世界で最初に作ったスキルを、アイネのために作り直したもの。

　大コウモリ、スライムなどの低レベルモンスターを掃除道具で吹っ飛ばす。

　最近はラフィリアの使い魔「エルダースライム」を砲弾代わりに飛ばすことが多い。

『記憶一掃ＬＶ１』

　対人非殺傷スキル。

　ホウキやゾウキンで対象の顔をこすり、気絶させることができる。

　気絶後、十数分こすり続けることにより、対象の記憶を結晶体として抜き出すこともできる。

　自分の能力を隠したいナギたちにとっては、非常に重要。

『汚水増加ＬＶ１』

　掃除道具で、汚れた水を増加させることができる。増加率は２０％。

　増加分の水分は、まわりから強制的に吸収する。

　あくまで増加率は、現在ある水の２０％なので、川や海で使うとどえらいことになる。下手をすると、一瞬で干物ができる。これで商売もできる。

　吸い取る水の量に比例してアイネの体力を消耗するので、マップ兵器として無双することはできない。

　レティシア＝ミルフェ

　種族：人間

　職業：子爵家の娘にして、アイネとナギの親友。

　身長：１６０センチ後半。

　髪の色：青色

　瞳の色：黄色系

　アイネの幼なじみ。『貴族ギルド』に記憶を奪われた彼女を救うためにナギと共同戦線を張り、その後はなりゆきで一緒にいる。

　誇り高く、高貴なる者は弱いものを守るべきだと本気で思っている。ナギいわく『レティシアは本物の貴族』。セシルが魔族だと知っても「うん。でもセシルさんは優しいですし」と、あっさり。友情に厚く、いつの間にかナギの親友となっていた。

　仲間外れにされるのが大嫌いで、なぜかセシルたちのナギ争奪戦にも参加してしまう。

　知人も多く、貴重な情報や物資をナギたちにくれたりする、優しい仲間。

　ちなみに、現在ナギが住んでいる家は、レティシアの母親の別荘である。

　現在はパーティを離脱中。メテカルに向かって、商人のキャラバンと一緒に移動しているはず。

　奴隷ではないのでスキルは不明。

　魔剣レギィ（元「魔剣レギナブラス」）

　種族：異界の魔剣。えろいよ。

　職業：ナギの基本武器。

　身長：１４０センチくらい。

　髪の色：ツインテールの赤毛

　瞳の色：黒

　典型的な幼児体型。

　１００年以上前に、魔族によって異界から呼び出された魔剣。

　意思を持ち迷宮をさまう「ワンダリングソード」である。

　元々は「ラッキースケベの呪い」によって英雄を見つけ出すという役目を持っていた。

　彼女を手にした者は心を操られ、意図せずに身近な少女を押し倒したり服を脱がしたりしてしまうため、性犯罪者になるか英雄になるか（英雄は色を好むという伝説があるため「ちっ、英雄ならしょうがねぇな」って見逃してもらえる）の選択肢しかなかった。

　多くの者を破滅に導き、少数を英雄にしてきた魔剣だったが、ナギの策略により「心を操るスキル」を「スライムを操るスキル」に書き換えられてしまう。「恐るべき魔剣」だったのが「びっくりどっきり魔剣」になってしまった。

　その流れでレギィはナギに従っているが、忠誠心は本物。

　元々彼女はえろいこと大好きだが、彼女そのものは「宝物」として大事にされていたため、誰かに身体に触れさせるということは一切なかった。ナギが「再構築」によって与えた感覚がはじめである。生き物としての経験を教えてくれたことを感謝している。

通常スキル

『溶液生物（スライム）支配（ブリンガー）ＬＶ１』

　半径数十メートルの範囲にいるスライムを呼び寄せて使役する。

　強制的に命令をすることもできるが、なんとなく意思を通じ合わせることもできる。

　使役できるスライムの数は、レベルｘ１体。

　ラフィリアの使い魔、アイネの『魔物一掃』と組み合わせると「高速で飛んできて自律行動しながら襲いかかるスライム」という、凶悪な飛び道具ができあがる。

『自己再生ＬＶ８』

　刃が折れても砕けても、１時間で元の状態に復元する。

ラフィリア＝グレイス

　種族：記憶喪失天然系エルフ。

　身長：１５０センチなかばくらい。

　職業：ほわほわ癒やし系メイドさん。

　髪の色：桜色

　瞳の色：濃い青

　巨乳ほんわかエルフ少女。かなりの苦労をしているのだが、細かいことにこだわらない性格なので、あまり不幸には見えない。

　５年前より昔の記憶がない。

　温泉街リヒェルダでのイリス襲撃事件で死にそうになっていたところをナギに救われる。その後は仲間に荷物とお金を持ち逃げされ、なんとか港町イルガファにたどりつくが、『神命騎士団』に圧迫面接を受けてむりやり仲間にされそうになる。ちょうどナギがエルフの細胞を必要としていたために彼に助けられ、仲間となる。

　ナギに『再構築』されるまでは『不運招来』というスキルで、まわりに不幸を呼び寄せていた。合わせて『生存確率上昇』というスキルがインストールされていたことから、なにか魔法の実験台にされていたのだと思われるが、詳しいことはまだわかっていない。

　中二病の奴隷体質で、かっこいいことと、ナギに命令されることが大好き。

　現在は領主家に残ったイリスのために、彼女の専属メイドとなっている。巫女の立場からかごの鳥状態だったイリスに、不幸体質だった自分を重ねているためか、とても親切にしている。

　表向きは雇い主とメイドという立場だが、ふたりっきりの時は趣味の合う親友、といった感じである。

固有スキル

『魔法適性ＬＶ１』

　すべての魔法の効果が増大する。現在の増加率は１０％。

通常スキル

『弓術ＬＶ３』

　弓で攻撃した場合のダメージが増加する。現在の増加率は４０％。

『パンづくりＬＶ５』

　とっても美味しいパンが作れる。店を開けるレベル。

『回避ＬＶ３』

　戦闘時の回避力が上昇する。

『詩人（ポエマー）ＬＶ４』

　人の心を動かす詩を作ることができる。ただし、中二病なので内容はかなり偏っている。

　ナギと奴隷少女たちにはとても好評。

『豪雨（ごうう）弓術ＬＶ１』

　一回の射撃で、複数の矢を打ち出すことができる。

　発射可能な本数は『弓術』レベル（豪雨弓術も含む）の合計とプラス１本。

　現在の同時発射可能本数は、５本。

　矢もタダではないので、使いまくると貧乏になるので気をつけましょう。

『浄水（じょうすい）増加ＬＶ１』

　ジョウロに貯めた水を、一定間隔で増やすことができるスキル。現在の増加率は２０％。

　アイネの『汚水増加』に似ているが、こっちは飲み水を増やせるのがポイント。

　使用回数は１時間に１回まで。やろうと思えば砂漠をジョウロ１個で渡ることもできる。

　貴重なサバイバルスキルでもある。

習得魔法

『火炎魔法ＬＶ１』：『灯り』『炎の矢（フレイムアロー）』

『火炎魔法ＬＶ２』：『炎の壁（フレイムウォール）』

ロックスキル

『生存確率上昇ＬＶ５』（ロックスキル：摘出不能特性）

　危機に陥ると、ラフィリアの治癒力、運動能力が上昇する。

　現在の上昇率は５０％。

『不運招来』で不幸になっても、ラフィリアだけは生き残るためのスキル。不幸体質を維持し続けるための、ある意味「呪いスキル」である。

『不運消滅ＬＶ１』（ロックスキル：摘出不能特性）

　自分や他者に手で触れることで、不幸を洗い流す （幸運を呼び込む）。

　発動時間は数分。その間はラックのパラメーターが急上昇する。

（矢を射ればクリティカルになるし、迷宮を目隠しして全力疾走して脱出できるレベル）

　発動するためには、下腹部、胸、頭頂部に触れ「幸運の車輪 (チャクラと呼ばれる）」を活性化する必要がある。

　リスクとしてスキルの効果終了後十数分間は、攻撃力・防御力・魔法抵抗力がゼロになる。

　使用回数制限あり。使用後は再チャージに数日かかる。

『使い魔　エルダースライム』

　ラフィリアの髪留めに擬態しているスライム。

　彼女の汗などがついた衣類を飲み込むことで、分身を吐き出す。

　分身は数時間で消えてしまうが、その間はラフィリアの命令やレギィの『粘液生物支配』でコントロールすることができる。つよい。

イリス＝ハフェウメア

　種族：海竜の娘と人間の末裔。

　職業：巫女だったが、使命から解放されたので現在は無職。

　身長：セシルよりちょっと低いくらい。

　髪の色：緑色

　瞳の色：黄色系

　体型は流れるような直線美。

　港町イルガファ領主の娘にして、海竜の血を受け継ぐ巫女。

　水に濡れると、肩に鱗が浮き上がる体質のため、家族からも「化け物」と呼ばれ、うとまれていた。

　海竜ケルカトルの加護を更新する『海竜の祭り』の責任者であり、そのため徹底的に保護されていた。具体的には屋敷の一室に閉じ込められ、理由がなければ部屋を出ることさえ許されない。　

　唯一、屋敷を出ることが許されるのは、母親の墓参りと『海竜の祭り』の儀式にかかわることだけ。何回目かの墓参りの時に『動く鎧』に襲撃され、ナギに救われる。

　ナギが『海竜の勇者』の資格を持つことがわかってからは、なんとか彼と結びつこうと策略をめぐらすが、常に先手を打たれて防がれてしまう。ナギに送った手紙には、うっかりサインしてしまうと主従契約が成立するようなトラップを仕掛けておいたのだが、これも不発だった。

　読書量はすさまじく、様々な知識を頭に叩き込んでいるが、一番好きなのはやっぱり恋物語。そのせいで妄想癖がある。

　ナギに『意識共有』を使われた時に流れ出てしまった妄想は、映像化した場合は謎湯気と謎光線で埋め尽くされるレベル。お見せできないのが残念です。

　巫女の使命から解放されてからは、とりあえず領主家の体面を守るために、屋敷に残っている。

　ラフィリアと仲が良く、彼女を「師匠」と呼んで慕っている。

　現在のところ、スキルは不明。