第12話自己犠牲呪文
「しかし、パーティープレイですか。味方パーティーと、敵のモンスター娘のパーティーが乱交パーティーするわけですか。考えただけでドキドキしますね、ホリーさん。ちなみにホリーさんは乱交パーティーの経験あるんですか?」
「あるよ」
「やっぱりあるんですか。さすがですねえ、ホリーさん。僕なんか、男一人に複数のモンスター娘のハーレムならともかく……男もいっぱいいる乱交シチュエーションなんて想像しただけであそこがなえちゃいますよ。周りの男がおったてているんですからね。僕じゃあおじけづいちゃいますよ。けど、ゲームなら夢が広がりますね」
チュンよ。その通りなんだ。俺もものは試しとやってみたことがあるのだが……すぐ近くでほかの男がそそり立たせているとどうにも楽しめないんだ。あれは多少のホモっ気がないと楽しめないプレイだな。そして、俺にはそのケはない。
「ちなみに、どんなモンスター娘との乱交パーティーが印象に残っていますか、ホリーさん」
まずい。俺も乱交パーティー会場から早々に退散したから印象に残るも何もないんだ。しかし、俺のことをモンスター娘風俗マスターとして尊敬しているチュンの気持ちは裏切れない。ここは……聞きかじりの情報で切りぬけよう。
「印象に残るモンスター娘といえば、ボム娘だな。絶頂に達すると自爆するモンスター娘だ。そうとう上級者向けだぞ」
「えええ、イッたら自爆しちゃうんですか? そんなボム娘とズッコンバッコンしてる時に自爆されたら……」
「してる男の方も大ダメージだ。特に挿入してるナニがボム娘のあそこの爆縮レンズ効果で甚大な被害になるからな。ナニがかなり頑丈じゃないと持たないぞ。ちなみに自爆したボム娘は教会で復活するからそのへんは安心だ。むしろ1日1回自爆しないとモヤモヤするらしい。俺たちの射精感覚だな」
「そんなボム娘となされたホリーさんも当然ナニがオリハルコンなんですよね。すごいなあ。乱行パーティーを想像しただけでフニャンフニャンになっちゃう僕とは違いますねえ」
すまん、チュン。俺も実際にボム娘としたことはないんだ。俺もボム娘とすることを想像しただけでヘニャッてしまう柔らかい石なナニの持ち主なんだ。しかし、そんなことを顔に出してはいけない。
「風俗嬢だとイッたふりをする嬢もいるんだがな。ボム娘だとそうはいかないぞ。なにせ、イッたかイッてないかが自爆したかしてないかで一目瞭然なんだからな。客のテクニックが丸わかりなんだ」
「それじゃあ、僕みたいな風俗初心者がボム娘さんとしたら……」
「そのボム娘に笑顔で見送られるんだ。周りの客には『あのヘタクソ、ボム娘に見送られてるよ。イカせられなかったんだな』なんてさげすまれるんだぞ」
「ひええ。現実の風俗って怖いですねえ。僕はやっぱり僕の『ドラゴン娘クエスト』で自産自消しますよ。ちなみにホリーさんは……」
「一回で三人のボム娘を相手にして三人同時に自爆させたぞ。右手と左手とナニでな」
「へええ、三人同時ですか。器用ですねえ」
大ウソだけどな。
「あれ、でもホリーさん。それだったらハーレムプレイですよね。乱行パーティーじゃないんですか?」
「ああ、ボム娘との乱行パーティーってのはな……男が代わる代わるナニを挿入していくんだ。で、ボム娘が自爆したらゲームセットだ。自爆させた男が勝者となるか敗者となるかはルール次第だな。黒ひげ危機一髪みたいなもんだ」
「そんなロシアンルーレットみたいなことがモンスター娘風俗では行われてるんですか。くわばらくわばら。想像しただけで僕は勃起障害ですね」
安心しろ。そんなことをするのはごく一部の蛮族だけだ。少なくとも俺はしない。
「しかし、自爆というのはゲームに落とし込むにはいい素材ですね。なにしろ、1対1だったら自爆なんて意味ないですもんね」
「そうでもないぞ。ザコモンスター娘との戦闘なら、自爆でやられて勇者が教会送りなんてのがゲームとして成立する。なにせ、勇者は一人なのにモンスター娘は軍隊だからな。ひとりの犠牲で勇者を棺おけに入れられるならおトクなんて発想になってもおかしくないだろう」
「なるほどお。つまり、ザコモンスター娘に自爆されて味方パーティーが全滅なんてのはリアルモンスター娘の風俗ならともかく、ゲームだったら……」
「悪くないな。そんな苦労の末にラスボスを倒して勝利のオナニーは気持ちいいだろうなあ」
「いいですね、ホリーさん。さっそくそのアイデアを実装しましょう。それで、今回の『ドラゴン娘クエスト2』の発売日はいつなんですか?」
「半年後だ」
「いまなんと、ホリーさん」
「だから半年後」
「できるわけないでしょう。『ドラゴン娘クエスト』が発売されたばかりなんですよ。僕やホリーさんみたいなエロげづくりが趣味と実益を兼ねているような人間ならともかく。普通の人が半年で次回作を作れるとは思えません」
「うるさい、やるしかないんだ。エニークスも『1日でも早く』なんてせっついてくるし。なにより俺が早く次回作をプレイしたいんだ」
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